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ASEMの攻防

 ASEMとは「アジア欧州会合」、つまり、米国が参加せず、GDPの大きさで言えば、EU、中国、日本、(インド)等が主要国です。
この国際会議を舞台に安倍さんが例の「南シナ海仲裁裁定」問題で横暴な中国を相手に大奮闘しました。その様子は産経ニュースでも逐一追跡することが出来ましたが、今日は「RPE」の記事を御紹介します。タイトルはちょっと「どぎつい」ですが、内容は「良くやった」というものです。
関連記事: 「中国、「南シナ海封印」に失敗 厳しい国際世論に直面、反論余儀なく ぎりぎり名指しは回避(7.16 産経ニュース)」(記事下の「関連ニュース」にも注目)


【RPE】★ 安倍総理、ASEMで中国を挑発し、激怒させる
       ロシア政治経済ジャーナル No.1416
      2016/7/19              北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160719000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。
RPEでも取上げましたが、中国の挑発が激化しています。
比較的最近の例を挙げれば、
・ 中国軍艦が6月9日、尖閣周辺の接続水域に入った。 
・ 6月15日には、鹿児島県・口永良部島周辺の領海に入った。
・ 4月~6月、中国軍機に対する航空自衛隊の緊急発進は、199回(!)。
 やられっ放しの日本ですが、最近良いニュースが入って来ました。
そう、仲裁裁判所が、「南シナ海に於ける中国の主張」を「完全否定」したのです。

                CNN.co.JP7月13日付から
 <中国は、海南島の南方から東方に掛けて、南シナ海の9割を囲い込む「九段線」という境界線を設定し、資源採掘や人工島造成を行なう権利の根拠としている。仲裁裁はこの権利を認めない立場を示した。
 仲裁裁はまた、中国が人工島から200カイリ迄を排他的経済水域(EEZ)として来た主張に対し、人工島はEEZ設定の根拠にはならないと判断した。更に、中国は人工島周辺で自然環境を破壊しているとの見方を示した。>

 さて、安倍総理は15日、モンゴルで開かれたアジア欧州会議(ASEM)に出席しました。そこで、仲裁裁判所の判断を使って、「逆襲」を試みます。(@ASEMは、20年前の1996年に、第一回会議が開かれました。49か国+2機関(アセアン事務局、欧州委員会)が参加する巨大会議です)

安倍総理、中国を激怒させる

 安倍総理は、15日のASEM首脳会議で、仲裁裁判所の判決を無視する中国を批判しました。

 <安倍首相、中国に判決順守促す=ASEM首脳会議で
        時事通信 7月16日(土)11時6分配信
 【ウランバートル時事】 安倍晋三首相は16日、モンゴル・ウランバートルで開かれているアジア欧州会議(ASEM)首脳会議で、南シナ海問題を巡る仲裁裁判の判決に就いて、「最終的なものであり、紛争当事国を法的に拘束する」と述べ、中国に順守を求めた。
 首相は、この問題が「国際社会共通の懸念事項」であると指摘すると同時に、「法の支配は国際社会が堅持して行かなければならない普遍的原則だ」と強調。
「当事国が(仲裁裁判所の)判断に従うことで、南シナ海での紛争の平和的解決に繋がることを強く期待する」と述べ、判決の受入れを拒否している中国に軟化を促した。>

 「仲裁裁判所の判決を守りましょう!」ということですね。

 こういう議論だと、チャイナマネーが欲しく、中国と争いたくない国々でも、反対出来ません。安倍総理の主張は、議長声明にも盛込まれることになりました。

 <「法に基づく解決重要」 ASEM声明、南シナ海念頭
    朝日新聞デジタル 7月16日(土)13時50分配信
 モンゴルで開かれていたアジア欧州会議(ASEM)首脳会合は16日、海洋の安全保障に就いて「国連海洋法条約等、国際法に基付く紛争解決が重要」とする議長声明を採択し、閉幕した。声明は首脳等が「航行や上空飛行の自由を確保することを確認した」
としている。名指しは避けながらも、南シナ海での中国の領有権の主張を否定した常設仲裁裁判所の判決の尊重を促したとみられる。>

 因みに安倍総理は、李克強さんにも、面と向って「あんた裁判所の判断に従いなさいよ!」と言いました。

 <首相会談>安倍氏「判定受け入れを」 中国は不快感
         毎日新聞 7月15日(金)21時43分配信
 【ウランバートル田所柳子、西岡省二】 安倍晋三首相は15日、中国の李克強首相とモンゴルの首都ウランバートルで会談した。南シナ海問題を巡る仲裁裁判所の判決を受け、安倍首相は「法の支配と紛争の平和的解決が重要だ」とする日本の立場を伝えると共に、判決を受入れるよう求めた。
 中国外務省によると、李首相は南シナ海問題に就いて「中国側の立場は完全に国際法に符合している。日本は当事国ではなく、言行を慎み、問題を騒ぎ立てたり、干渉したりすべきでない」と強い不快感を表明した。>

 李克強さん、安倍さんに「大国のメンツ」を潰され、激怒しました。

ポイントは、「私」か「私達」か?

 私は常々、「日本は、アメリカ以上に中国を挑発すべきではない」と書いています。
(アメリカは、しばしば梯子を外す。例、ロシアバッシングの駒として使われたジョージアやウクライナ、サウジアラビア、イスラエルも捨てられた)
 今回安倍総理は、ASEMという国際舞台で、堂々と中国を「挑発」しました。私は挑発をお勧めしませんが、挑発の「仕方」は良かったと思います。
 何故でしょうか? 安倍総理の論理が、真っ当で正義だからです。
総理の主張は、国際司法機関である「仲裁裁判所の判断を重視しましょう」ということです。この論理に反対出来る人は、誰もいません。
 一方、中国の主張は何でしょうか? そう、「南シナ海は、誰が何と言おうと『私』(=中国)のものです。
国際司法機関がどんな判決を出しても、知ったこっちゃありません!」。
 安倍総理と中国の主張、どっちが正しいか、一目瞭然でしょう。安倍総理の主張は、「私達」であり、中国の主張は「私」です。
皆さんの会社でもそうでしょう? ある人が、自分勝手な主張をし、会社全体を敵に回した。その人が勝利したことありますか?

 日本も嘗て、今の中国と同じ間違いを犯しました。そう、「満州国は私(日本)だけのものです! 国際連盟加盟国が全部反対しても、関係ありません!」。
 確かに、満州は、暫らく日本だけのものでした。(色んな民族の人が移り住み、経済発展もしたが、実権は日本人が握っていた) しかし、長くなかったですね。

日本と中国、どっちが有利?

 仲裁裁判所で勝利したフィリピンや、東南アジア諸国、欧州があまり「反中」で盛上がらない。それで、「孤立しているのは、逆に日本だ!」と言う人がいます。
 しかし、「南シナ海は全部俺のものだ!」と主張する中国、「仲裁裁判所の判決を尊重しましょう」と主張する日本。これで日本が孤立する筈はありません。盛上りがイマイチなのは、「距離」と「金」の問題です。
 「距離」とは何でしょうか? 欧州は、南シナ海から「遠い」ので、正直どっちでも良いのです。日本だって、「遠い」ウクライナとかシリアとか、正直関心無いでしょう? だから、メルケルさんが、眠そうにしていても仕方ありません。
 アジア諸国は、第1に中国が怖いし、第2にチャイナマネーが欲しい。だから盛上がりにかけても仕方ありません。それでも大切なのは、誰にも反論出来ない、「私」ではなく「私達」(国際社会)の利益になる主張を続けることです。「日本は、仲裁裁判所の判決を尊重するように主張しているから、『制裁しよう!』」とは決してなりません。人間社会でも、国際社会でも、同じですね。
 「エゴで突進むと潰される」。日本も気を付けたいものです。


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日月の民草

Author:日月の民草
 ハンドルネーム666です。

五六七のミロクの代から六六六のミロクの世となるぞ。
六六六がマコトのミロクの世であるなれど、六六六では動きないぞ、
六六六は天地人の大和の姿であるなれど、動きがないからそのままでは弥栄せんのぢゃ、
666となり又六六六とならねばならんぞ、新しき世の姿、よく心得よ。
(五十黙示録 第二巻 碧玉之巻 第15帖)

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