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アメリカとキューバの和解

 オバマ大統領のキューバ訪問が中国包囲網の一環だとは気付きませんでした。確かに、キューバは親中かどうかは知りませんが、フィデル・カストロによるキューバ革命以来の反米国家です。


【RPE】★ オバマのキューバ訪問とアメリカの大戦略
     ロシア政治経済ジャーナル No.1359 
  2016/3/23           北野幸伯   
http://archives.mag2.com/0000012950/20160323000000000.html
 
 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。

 オバマ大統領は20日、キューバを訪問しました。
アメリカ大統領(現職)のキューバ訪問は、何と88年振りだそうです。

 <米キューバ首脳会談>共同声明で関係正常化継続を確認へ
        毎日新聞 3月22日(火)0時57分配信

 【ハバナ和田浩明】 オバマ米大統領は20日、現職の米大統領として88年振りにキューバを訪問した。半世紀以上断交状態にあった両国が、2014年12月に関係正常化方針を発表してから約15カ月。オバマ氏は、社会主義国として米国と対立したかつての「敵国」への歴史的訪問によって、両国関係の発展に掛ける強い意欲を内外に示した。>

 この訪問について、「任期が終りに近付いたオバマが、外交で実績を残すためにやっている。戦略的意味はない」といった話を聞きます。私は、「そうではなく、きちんとした大戦略に沿ってやっている。アメリカは、漸くまともな『リアリズム外交』になって来た」と思っています。何故でしょうか?

キューバとは?

 先ず、キューバに就いて、基本的なことを押えておきましょう。
キューバは、アメリカの直ぐ南西にある、カリブ海の島国。アメリカ・フロリダ州から僅か145キロしか離れておらず、地政学的にとても重要な位置にあります。
 1511年、スペインに征服され、植民地になりました。日本で明治維新が起った1868年、第1次キューバ独立戦争が起っています。
1895年、第2次キューバ独立戦争が勃発。当初は、スペイン対キューバの戦いだった。しかし、アメリカがこれに介入し、スペイン軍を打倒。
キューバは1902年、独立を達成。とは言え、それは名ばかりで、実態は「アメリカの保護国」でした。
 1959年、キューバ革命。キューバは、真の独立を達成しました。「アメリカ支配からの独立」を達成したのですから、当然、新政権は「反米」でした。革命を主導したカストロは、共産主義的改革を次々を実施して行きます。そして、共産主義のボス・ソ連との関係を強化して行きました。
 1961年、アメリカ政府は、キューバとの国交を断絶。1962年、キューバ危機。これは、ソ連がキューバにミサイル基地を建設し、ミサイルを運び込もうとしたのがバレた事件。
既述のように、キューバとアメリカは145キロしか離れていません。そんな場所に、ミサイル(特に核ミサイル)が運び込まれた日にゃあ(大変です)。この危機で、「米ソは核戦争一歩手前迄行った」と言われています。
 危機後、キューバは、ソ連の支援を得て、体制を存続させて来ました。しかし、1991年末、ソ連が崩壊した。これでキューバ経済は大きな打撃を受け、ジリ貧状態になってしまいます。
 革命を主導したフィデル・カストロは08年、国家評議会議長を引退。弟のラウル・カストロが後を継ぎます。フィデルは引退後も、「反米のシンボル」として、人気を保っています。と言う訳で、建国後「反米国家」をアイデンティティーにして来た共産国家キューバ。そんなキューバと宿敵アメリカが和解に動いている。これは何なのでしょうか?

世界の反米諸国と和解するアメリカ

 08年9月、「リーマン・ショック」から「100年に1度の大不況」が始まりました。これで、「アメリカ一極時代」は終り、「米中二極時代」が始ります。
「二極」と言いますが、アメリカは沈み、中国は昇って行きました。
 オバマは2011年11月、「戦略の重点をアジアに移す!」と宣言します。理由は中国の台頭です。「シェール革命」で資源たっぷりの「中東」の重要度が下がったことは、「アジアシフト」を可能にする大きな要因でした。とは言え、この大戦略変更は、スムースに実現した訳ではありません。
 2011年、中東の反米国家シリアで内戦が勃発した。アメリカは、反米アサド政権を打倒するために、「反アサド派」を支援した。
2014年3月、ロシアがクリミアを併合。ウクライナは内戦状態になり、アメリカは親米反露新政権を支援。ロシアは、東部親ロシア派を支援し、ウクライナは「米露代理戦争状態」になりました。
 しかし、オバマは、徐々にですが「大戦略」と「実際の言動」を一致させるようになって来ました。
2015年2月、ロシア、ウクライナ、ドイツ、フランス首脳は、「ウクライナ内戦」の「停戦」で合意。この停戦は、今に到る迄続いています。
 2015年3月、「AIIB事件」。日本以外の親米諸国を含む57か国が、中国主導「AIIB」への参加を決めた。このことは、アメリカを「本気」にさせます。
2015年7月、アメリカ(+5か国)は、イランと「核問題」で「最終合意」に達したと宣言。2016年1月、イラン制裁は解除されました。
2016年2月、アメリカとロシアは、「シリア停戦」で合意。永遠に続くかと思われたシリア内戦に、脆いながらも平和が訪れています。
 そして、アメリカとロシア。2015年3月の「AIIB事件」以降、米露関係は、非常にゆっくりですが改善されつつあります。
実際、両国は協力して、イラン問題、シリア問題を解決した。そして、ケリー国務長官とロシアのラブロフ外相は、付合い始めた彼氏、彼女位の頻度で会い、電話し、世界情勢に関する意見を交換しています。
 そして、中南米の「反米の砦」キューバ。2014年12月、アメリカとキューバは、「国交正常化交渉開始」を宣言。
2015年4月、59年振りのアメリカ、キューバ首脳会談。2015年7月、アメリカとキューバ、国交回復。そして2016年3月20日、オバマ、キューバを訪問。


アメリカの大戦略は、「中国孤立化」

 こう見ると、アメリカ外交の変化と流れがはっきり見えて来ます。
東欧を見ると、ウクライナ問題を解決し、ロシアと和解した。中東を見ると、イラン問題、シリア問題を解決した。中南米を見ると、キューバと和解した。これは、一体何なのでしょうか? 「米中覇権争奪戦」が起っているということです。
アメリカは、「世界中の反米国家」と和解していますが、覇権に挑戦している中国とだけは和解していないのです。(中国の支援を受けて存続している北朝鮮とも和解していない)
 何故、中国以外の反米国家と和解するのでしょうか? 一つは、ロシア、シリア(アサド)、イラン、中国と同時に戦うと、力が分散するからです。戦うなら、敵国を一国にし、パワーを集中させて取組んだ方が良い。
もう一つは、戦争(戦闘)の前に、「孤立化戦争」が行なわれるということです。
 日本の歴史を振返って見ましょう。
1933年、日本は、満州国問題で揉め、国際連盟を脱退。この時点で、世界的に孤立していました。
1937年、日中戦争が始った。中国は、アメリカ、イギリス、ソ連から支援を受けていた。こんなもん、勝てる筈がありません。
 日本は何故負けたのでしょうか? 人によって答えは色々だと思いますが、私は「孤立したから負けた」或いは、「孤立させられたから負けた」
と答えます。そう、「孤立したら負ける」のです。それで米中は、「孤立化戦争」をしています。
 2015年3月に「AIIB事件」が起った時点では、明らかに中国が優勢でした。
イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、イスラエル、オーストラリア、韓国等親米国家群がアメリカを裏切ったのを見れば、誰も否定出来ません。中国は、「チャイナマネー」を以って、世界の国々を懐柔していた。 
 それでアメリカは、「経済情報戦」を開始し、1年間で中国経済をボロボロにしました。「AIIB事件」が起った頃、世界では、「中国経済の成長は鈍化しているが、まだまだ牽引役」と言う論調が圧倒的に多かった。
ところが「AIIB事件」後は、毎日毎日「中国経済、もうだめだ!」、「ハードランディングは避けられない」等、ネガティブな報道一色になっています。
 情報は、事実であることが多い。しかし、情報が事実を創ることもあるのです。(例、日経が『A社はヤバい!』と書けば、必ず株は下がる)
アメリカは、こうして中国の武器「チャイナマネー」を奪った。そして、「反米の砦」キューバを懐柔し、中南米取込みに動いて行く。(註: オバマはキューバの後、アルゼンチンに向いました)
 アメリカがキューバとの和解に動いているのは、「中国に対抗するため」なのです。日本は、「米中覇権争奪戦が行なわれている」ことを一日も忘れることなく、用心深く動いて行く必要があります。
 日本は、世界から「孤立」して負けました。ですから、「孤立する行動」は、慎重に避けて行く必要があります。どうすれば「孤立」を避けることが出来るのでしょうか? これは簡単で、「これをやると孤立するだろうか?」と自問して見れば良い。
 個人でもそうですが、我欲に支配されると、孤立することになります。


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日月の民草

Author:日月の民草
 ハンドルネーム666です。

五六七のミロクの代から六六六のミロクの世となるぞ。
六六六がマコトのミロクの世であるなれど、六六六では動きないぞ、
六六六は天地人の大和の姿であるなれど、動きがないからそのままでは弥栄せんのぢゃ、
666となり又六六六とならねばならんぞ、新しき世の姿、よく心得よ。
(五十黙示録 第二巻 碧玉之巻 第15帖)

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