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【RPE】日韓慰安婦合意、アメリカの思惑

 本件に関しましては、当ブログ過去記事「日韓慰安婦問題「妥結」 (12/28)」に私が書いたことと北野氏の認識は基本的に一致しています。(同趣旨の投稿を3箇所の他ブログコメント欄にもしています)
 ただ、韓国の地政学的、軍事的位置付けに付いては充分考慮していませんでした。確かに、韓国は北朝鮮と国境を接し、黄海を隔てて中国にも近い戦略的要所に位置しています。また、徴兵制を敷いて国力不相応の軍隊を保有し、2万8500人の在韓米軍も駐留しています。アメリカが中国と戦う上で無視出来ない存在には違いありません。
 しかし、アメリカは日・米・韓合同で中国と戦うことを想定しているようですが、日・韓双方の国民感情としてそんなことが出来るかどうかは疑問です。韓国は中国から引離して自滅させるのが日本の国益だと思います。中国には韓国抜きでもロシアとインドが中立でいてくれたら勝てます。その見込みが立つ迄は戦うべきではありません。
 それと私は、インドは親米・親日国家という認識でしたが、北野氏は「日・米・露・中とバランス外交を上手くやっていて、『アメリカについて中国と戦う』という感じではない」と述べています。この辺はもっと情報を集めてみる必要がありそうです。仮令現在がそうであっても、中国経済の崩壊と米・露の和解が進めば、インドのスタンスも変って来ると思います。
 また、台湾については、北野氏の「世界一の親日国・台湾は、最近中国に取込まれつつある」というコメントには違和感があります。経済についてはそうかも知れませんが、世論調査では大多数が「自分達は台湾人であって中国人ではない」と思っており(中国人と思っている人は5%以下)、16日の選挙結果(二つ前の記事)もそれを実証しています。

 
【RPE】★ 日韓慰安婦合意の「戦略的意義」と「問題点」1~アメリカの思惑
        ロシア政治経済ジャーナル No.1327
       2016/01/15            北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160115000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。
「世界はどうなる?」シリーズも終ったので、他の話をしたいと思います。
年始、本当に沢山の読者さんから「年賀メール」を頂きました。ありがとうございます! 「年賀メール」の中に、「質問」が書かれていることがとても多かったです。「圧倒的に多かった質問」は、「日韓慰安婦合意」についてでした。中でも、「アメリカは、何故日韓を和解させたのでしょうか?」と言うのが一番多かった。
 そこで、3回シリーズで、

1.アメリカが日韓を合意させた理由。
2.日本が韓国と和解した戦略的意味。
3.日本が韓国と合意した「内容の問題点」。

 について書きます。今回は、「アメリカの思惑」について。

▼ アメリカが日韓を和解させた理由

 日韓合意が余りにも唐突だったので、「これはアメリカの圧力に違いない!」と誰もが言います。私もそう思います。この合意が「アメリカの圧力」で成立したとすると、「成立させた理由」は何なのでしょうか? 先ずアメリカが現在置かれているポジションをはっきり認識して置くことが大事です。
 毎回同じ話で申し訳ありませんが、2015年3月の「AIIB事件」で、アメリカは、「中国の影響力の強さ」をはっきり認識しました。イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、イスラエル、オーストラリア、韓国等【親米国家群】を始めとする【57カ国】が、【アメリカ】の制止を【無視】して、【中国主導】の「AIIB」に参加した。これ、本当に重要なんです。
 覇権国家というのは、「支配する国」のこと。「あれやれ!」と言ったら、「はい!やります!」というのが「支配」です。
「AIIB参加するなよ!」と命令したのに、57か国が「いや!参加します!」と言った。これは、「アメリカの覇権が失われている」ことの証拠。「誰も言うことを聞かない国」を覇権国家と呼べますか?
 かつてソ連は、「共産陣営」の「覇権国家」でした。
クレムリンが他の共産国家のトップに、「ああしろ!」と言えば、「分りました!」と言ってやったものです。ところが、今のオバマさんみたいに、心優しいゴルバチョフさんが登場。「(共産陣営)東欧の政治に、ソ連は干渉しない」となった。そしたら、どうなったか? 「アッ」という間に、「東欧民主革命」がドミノ式に起った。それで、東欧は、ライバルだったアメリカと西欧の支配下に入ってしまった。
 「AIIB事件」も本質は同じなのです。
「あんたは、アメリカの言うこと聞くの? それとも中国の言うこと聞くの?」
この質問に、世界57か国が、「アメリカではなく、中国の言うことを聞きます!!!」と答えた。その中には、日本以外の「親米諸国」が全部入っていた。これが「AIIB事件」の本質です。
 実際、日本が「AIIB」に入っていれば、アメリカの覇権は完全に終っていたかも知れません。日本が、アメリカを救った。
それで、2015年4月に安倍さんが訪米すると、大歓迎されたのです。
漸く、「中国は、既に覇権一歩手前まで来ている」ことを自覚したアメリカ。当遅かったですが、漸く「覇権争奪戦」に参戦して来ました。

▼ 親米諸国を取り戻す戦い

 で、「どうやって中国に勝つの?」という話。去年4月から書いているのは、「経済情報戦」。「中国の魅力は、【金だけ】だから、アメリカは中国経済を破壊しに来るだろう」と。その結果が、今の中国の惨状なのです。
 もう一つ、「覇権争奪戦で一番大事なのは、【孤立化戦争】である」と言う話もしています。
戦闘にメチャクチャ強かった日本軍。戦闘に弱かった中国軍。
中国はどうしたかというと、情報戦でアメリカ、イギリス、ソ連を味方に付けた。1937年に日中戦争が始った時、中国はアメリカ、イギリス、ソ連から支援を受けていた。幾ら日本が戦闘に強くても、これでは勝てる筈がありません。これが「孤立化戦争」の例。
 「AIIB事件」ではっきり分ったのは、「アメリカは孤立している」、「中国を犠牲にしてアメリカの言うことを聞く国は、親米国家群も含めて殆んどいない」と言うこと。もし、アメリカが中国に勝とうとすれば、「孤立化を回避しなければならない」。
 「失った親米国家群を取戻して行く戦い」が始ったのです。

▼ アメリカ戦略の優先順位

 「失った親米国家群」の中にも、「優先順位」があるのですね。これは、「地政学的要因」に寄ります。アメリカの重要地域は、三つある。そして、三つの地域で問題が起っている。

・ 欧州 = ウクライナーロシア問題
・ 中東 = シリアーIS問題
・ アジア = 中国問題

 2015年3月迄、アメリカは、ウクライナーロシア問題、シリアーIS問題に取組んで来た。しかし、「AIIB事件」後は、二つの問題から距離を置きつつあります。
まず、ロシアとの和解に動き、ウクライナ問題は忘れ去られた。ロシアのシリアーIS空爆を(事実上)容認し、アメリカは中東から距離を置いている。サウジとイランがケンカしても、「問題の仲介はしない!」と宣言している。
 そして、5月からアメリカは「中国問題」だけ重点的に取組むようになっています。2011年にオバマがオーストラリアでした、「アジアシフト宣言」が漸く実現の方向に向い出した。

▼ 裏切り者韓国を捨てきれないアメリカ

 アメリカは、どうやって中国を封じ込めるのか?
地図を東から西に向って見て行きます。
日本、韓国、台湾、フィリピン。もっと視野を広げると、ベトナム、インド、オーストラリア。日本、韓国、台湾、フィリピン、更に、ベトナム、インド、オーストラリア。これらの国々の中で、最も軍事費が多いのはインド。(=2014年、1782億ドル、世界3位) しかし、インドは日米露中とバランス外交を上手くやっていて、「アメリカについて中国と戦う」という感じではない。
 「AIIB」に入ったオーストラリアは、軍事的には頼りになる味方。いざ戦争になったら、アメリカ側に付いて戦ってくれるでしょう。しかし、距離が遠い。そして、軍事費は、183億円で世界23位に過ぎない。
 アメリカと戦ったベトナム。中国と領土問題を抱えているため、アメリカに接近している。ベトナムは、陸戦でアメリカにも中国にも勝利した実績がある。しかし、海軍は余りに弱い。
 一度米軍を追い出したフィリピンも、中国の侵略に怯え、アメリカ帰りしている。しかし、この国の軍事力は、僅か80億ドルで、世界41位。
世界一の親日国・台湾は、最近中国に取込まれつつある。
こう見ると、弱体化しているアメリカの頼りになる国は余りないことに気が付きます。
 結局、軍事費460億ドルで、世界8位。同時にGDP世界3位の大国日本を、「頼りになる国」に変えて行かなければならない。
だから、「集団的自衛権行使」を容認させて、「米軍と共に戦える国」に変えて行く。
もう一国、軍事費450億ドルで、世界9位の韓国。この国は、地政学的にも、非常に重要な場所に位置しています。
結局、アメリカが中国と戦う際、当てになりそうな国は日本と韓国ぐらいしかいないということなのです。しかし、・・・。

▼ 韓国、裏切りの口実「慰安婦問題」

 アメリカが中国に勝つために、韓国は大事。そうなのですが、韓国は、米中の間で揺れています。何故?
08年に「100年に1度の大不況」が起った時、アメリカは沈み、中国は浮上した。何と言っても、08、09、10、11年と、ずっと9%以上成長している。
韓国は、「嗚呼、これでアメリカの時代は終った。これからは中国の時代が来る!」と確信した。それで、早々とアメリカを裏切って中国に付くことにした。
日本も韓国のことは言えません。09年、親中反米民主党政権が誕生していますから。それで、韓国は、アメリカと中国の「二股外交」を行なう。
すると、当然アメリカの要求と中国の要求が違うケースが出て来ます。その時韓国は、どうやって米中の要求をかわすのか? 「日本の所為で、あなたの言うことを聞けません!」と。

 全国民必読の名著
● 『中国に立ち向かう日本、つき従う韓国』 鈴置高史から引用してみます。

 <「日本と軍事協定を結ぶな」と中国が韓国を脅す。だが、この協定は米国の強い意向を受けたものだ。果して米中どちらの言うことを聞くべきかー韓国は板挟みになった。>(34p)

 メチャクチャ解り易いケースですね。
米国が、「結べ!」と要求。中国が、「結ぶな!」と要求。これは、「日韓軍事情報包括保護協定」のことです。2012年6月に締結される予定だったのが、韓国に「ドタキャン」された。その理由は、何だったのでしょうか?

 <韓国は何時もの「反日」を利用して切抜けようとした。韓国では運良く左派が「反日」を理由に協定締結に反対していた。
韓国はこれを利用して、中国に対しては「ご指示の通りに軍事協定は断りました」と歓心を買った。その一方で、米国に対しては、「ご指示の通りに協定を結ぼうとしたのですが、日本の所為で出来ません。従軍慰安婦問題や独島(竹島)問題で日本が強情なため、我国の左派が反対するのです」 と責任を転嫁した。>(41p)

 この例を見ても分るように、韓国はアメリカの言うことを聞きたくない時、「日本の所為で出来ません。日本が慰安婦問題で強情なのが、一番の原因なのです!!!」と主張して来た。それでアメリカは、「じゃあ、慰安婦問題を解決すれば、言うこと聞くのか?」と迫った。すると朴さんは、「その通りでございます!」と言ったのでしょう。韓国がアメリカの言うことに従ったのは、「中国への幻滅」もあるのでしょう。
 先ず、中国経済がダメになって来た。そして、中国は、北朝鮮から韓国を守る気が全然無さそうだ。経済面でも安全保障面でも、期待されたメリットは無かった。それで、「やっぱり、金をせびるなら日本よね」となった。今回は「10億円で示談」ということなのですが、他のケースで「金出しやがれ」と要求が来るに違いありません。

アメリカの意図まとめ

 まとめてみましょう。

1.AIIB事件で、アメリカは、中国に対抗せざるを得なくなった。
2.そのために、アメリカは、ウクライナ問題を解決し、中東から距離を置き始めている。
3.中国と対峙するためには、アジア諸国との連携が不可欠。
4.しかし、本当に頼りになりそうなのは、軍事費世界8位の日本、9位の韓国である。
5.アメリカは日本を「戦える状態」にする必要があり、「集団的自衛権行使容認」を急がせた。
6.韓国は、日本と「慰安婦問題」をダシに連携を断るので、アメリカが仲介し、問題を解決させた。


 何れにしても、アメリカは韓国を中国から引剥がすことで、「中国孤立化」の大きな一歩を踏出しました。アメリカ的には、「勝利」と言える。しかし、道は未だまだ長いです。
 
 次号では、「日韓慰安婦合意」、日本にとっての意義について触れます。


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日月の民草

Author:日月の民草
 ハンドルネーム666です。

五六七のミロクの代から六六六のミロクの世となるぞ。
六六六がマコトのミロクの世であるなれど、六六六では動きないぞ、
六六六は天地人の大和の姿であるなれど、動きがないからそのままでは弥栄せんのぢゃ、
666となり又六六六とならねばならんぞ、新しき世の姿、よく心得よ。
(五十黙示録 第二巻 碧玉之巻 第15帖)

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