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綱渡りを決断した安倍総理

 中国にとって、日米間を分断することは、尖閣、沖縄を手に入れるための基本的な戦略だそうです。集団的自衛権を認める日米安保関連法案は、それを阻む重要な戦略と位置付けられます。
だからこそ、今回、中・韓の代理たる反日左翼勢力(民主党、共産党、シールズ、朝日新聞等)は死物狂いの抵抗を試みたのでしょう。
 今回の安保関連法案成立は、その中国の野望を取敢えず挫折させました。
安倍総理が繰返す「この法案は国民の命と平和な暮しを守り抜くために必要な法制で、戦争を未然に防ぐものだ」と言う説明の背後に何があったのか。
下記の論文がその事情を物語っています。(長文ですが、太字の部分を拾い読みしただけでも意味は解ると思います)

 次なる難関は、来年の参院選挙(と違憲裁判?)です。


北野幸伯 [国際関係アナリスト]
「安保関連法案」で安倍総理が犯した2つのミス
   2015年7月14日   DIAMOND online
http://diamond.jp/articles/-/74860~?page=5)

 安倍内閣の支持率が急落している。(註: 9月20日の日本経済新聞調査でも40%)
朝日新聞が6月20、21日に実施した世論調査によると、内閣支持率は1ヶ月で6ポイント低下し、39%になった。7月4、5日に実施した毎日新聞の調査では、不支持が支持を上回り、第2次安部内閣発足後、初めて逆転した。

 米議会での”希望の同盟演説”で大勝利を収めたのも束の間、安倍総理は再び窮地に陥っている。
支持率が下っている理由は、「安保関連法案問題」である。
直接的な理由は、衆院憲法審査会で憲法学者3人が、安保関連法を「憲法違反」と指摘し、政府がそれを事実上「無視」していること。
また、自民党若手議員の勉強会で、法案に批判的なマスコミへの圧力を支持する発言が相次いだこと等だろう。

しかし、この問題は、長期的視点で見ると、もっと根が深い。

過去数年の劣勢を一気に逆転 安倍演説で「戦略的勝利」をした4月

 「私達の同盟を、『希望の同盟』と呼びましょう。米国と日本、力を合せ、世界をもっと遥かに良い場所にして行こうではありませんか。希望の同盟。一緒でなら、きっと出来ます」

 4月29日、安倍総理は絶頂にあった。米議会における「希望の同盟」演説は大成功。オバマ大統領は、ホワイトハウスのツイッターに「歴史的な訪問に感謝する。日米関係がこれほど強固だったことはない」と書込んだ。

 しかし、ここに来るまでの道は、平坦ではなかった。
2012年12月に第2次安倍内閣が誕生した時、日中関係は既に、「尖閣国有化問題」(12年9月)で「最悪」になっていた。

 12年11月、中国は、モスクワで仰天の「対日戦略」を提案している。
その骨子は、
① 中国、ロシア、韓国で「反日統一共同戦線」をつくる。
② 日本の北方4島、竹島、沖縄の領土要求を退ける(つまり、沖縄は中国領)
③ 米国を「反日統一共同戦線」に引き入れる。
――である。
(中国、対日戦略の詳細はこちらの記事を参照)。

  この戦略に沿って中・韓は、全世界で「反日プロパガンダ」を展開し、大きな成果を挙げた。
13年12月26日、安倍総理が米国のバイデン副大統領の「警告」を無視して靖国を参拝すると、世界的「日本バッシング」が起る。

 中・韓に加え、米国、英国、EU、ロシア、オーストラリア、台湾、シンガポールなどが、靖国参拝を非難した。
この時、安倍総理は「右翼」、「軍国主義者」、「歴史修正主義者」等とレッテルを貼られ、世界的に孤立した。

 しかし、14年3月、ロシアがクリミアを併合すると、日米関係は好転する。
「対ロシア制裁」に、日本の協力が必要だからだ。
そして15年3月、今度は「AIIB事件」が起った。
英国、ドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、イスラエル、韓国などが、続々と米国を裏切り、中国主導のAIIBに参加して行く。

 その中で、日本だけは、米国以外の大国で唯一「AIIB不参加」を決めた。

これで、米国にとって日本は、「英国よりもイスラエルよりも大事な国」になった。
そして、4月29日の「希望の同盟」演説。オバマが言うように、日米関係は、これまでにないほど「強固」になったように思えた。

 中国の戦略は、「日米分断」である。
よって、日本の戦略は、「日米一体化」である。


 安倍総理は、「希望の同盟」演説で日米一体化を成し遂げ、「戦略的勝利」を収めた。しかし、「2つの失敗」を犯したことで、現在は再び苦境に陥っている。

再び苦境に陥った安倍総理 「2つの失敗」とは何か?

 実をいうと、1つ目の失敗は、「希望の同盟演説」の中にある。

<日本はいま、安保法制の充実に取組んでいます。実現の暁、日本は、危機の程度に応じ、切れ目のない対応が、遥かに良く出来るようになります。この法整備によって、自衛隊と米軍の協力関係は強化され、日米同盟は、より一層堅固になります。それは地域の平和のため、確かな抑止力を齎すでしょう。 戦後、初めての大改革です。この夏迄に、成就させます。>

「この夏迄に、成就させます」。これは、安倍総理が米国に「約束」したものだ。この約束が、「1つ目の失敗」である。

 何故か? 当たり前のことだが、約束は「守らなければならない」。つまり演説後、4ヵ月で「安保関連法案」を成立させる。(「夏までに」と言うと、「夏に入る6月迄に」という解釈も出来るが、ここでは「夏中に」と考えることにする)

 だから、急がなければならない。急ぐと、焦る。焦ると、国民への説明が不十分になる。野党への根回しがイイカゲンになる。
それでも「何とか米国との約束を果さねば」と必死になると、言動が「強引」、「独裁的」になる。
反対するマスコミが憎らしく思え、「懲らしめてやれ!」と思ったり、そう発言したりする議員が出て来る。結果、国民が、益々内閣への疑念と嫌悪感を強めて行くという悪循環になっている。

 そして、総理は、「米国との約束を果すため」に急いでいるというのも重要なポイントだ。この態度は、いかにも「属国的」だ。実を言うと、国民は皆「日本=米国の属国」であることに気が付いている。しかし、国政の長には、「自立した国のトップ」として振舞って欲しいのである。

 2つ目の失敗は、「中国との関係改善」である。
二階俊博・自民党総務会長率いる約3000人の使節団が5月22~24日、中国を訪問した。習近平は5月23日、使節団の前に姿を現し、日本に「ラブコール」を送った。

<「朋あり遠方より来る、また楽しからずや。
3000人余りの日本各界の方々遠路遥々いらっしゃり、友好交流大会を開催する運びになった。我々が大変喜びとするところだ。>

 なぜ日中関係改善が、「失敗」なのか? この時期、米中関係はどうなっていたのか、思い出して欲しい。

米中激突なら1週間で米軍が制圧 中国艦隊は魚雷の餌食 緊迫の南シナ海 (夕刊フジ 5月28日(木)16時56分配信)
南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島周辺の領有権を廻り、米中両国間で緊張が走っている。
軍事力を背景に覇権拡大を進める習近平国家主席率いる中国を牽制するべく、米国のオバマ政権が同海域への米軍派遣を示唆したが、中国側は対抗措置も辞さない構えで偶発的な軍事衝突も排除出来ない状況だ。>

 これは、5月28日の夕刊フジ。つまり、訪中団が、習近平と「日中関係改善」について話し合ってから、僅か5日後だ。
実際、「習近平ラブコール」の日、既に米中関係は十分悪化していた。
その時、米国の「希望の同盟国」である筈の日本は「3000人」の「大訪中団」を送り込み、「戦略的互恵関係」について協議していたのだ。

日本に猜疑心を覚えた米国 「二階訪中団」が裏目に

 この状況、米国のリーダーの目にはどう映るだろうか?
「安倍の演説は、ウソなのではないか?」
「日本は、米国を『バックパッシング』しようとしているのではないか?」と考えるだろう。


前回も書いたが、もう一度、おさらいをしよう。大国が敵と戦う戦略には、大きく分けて2つある。

1. バランシング(直接均衡)…自国が「主人公」になって、敵の脅威と戦う。
2. バックパッシング(責任転嫁)…「他国と敵を戦わせる」こと。自国が直接、戦争によるダメージを受けずに済む。

 この場合の「バックパッシング」とはつまり、「日本は、米中を戦わせて、自分だけ漁夫の利を得ようとしている」ということ。
勿論、日本側にそのような「狡猾さ」はない。ただ単に、「中国と仲良くしたい」と考えただけだ。しかし、米国は、そうは取らないだろう。

 安倍総理は、「希望の同盟」演説で、日米同盟を改善させたのだから、暫くは「米国への一途さ」を示すべきだった。
勿論、中国を挑発するのは論外だが、「3000人の訪中団」はやり過ぎだろう。この訪中団で、「希望の同盟演説」で醸成された米国側の「日本愛」は、かなり冷めたと見るべきだ。

 第2の失敗「日中関係改善」が引起したもう一つの現象は「国民が『安保関連法案』の意義を理解出来なくなった」ことだ。

 「集団的自衛権行使」を実現するための「安保関連法案」。
反対派と賛成派の論理は、真っ向から対立している。反対派の論理は、「米国の戦争に巻込まれる」である。
米国は、21世紀に入って、アフガン、イラク、リビア(=北アフリカに位置)で戦争をしている。そして、13年にはシリアと戦争直前の状態になった。
現在は、少し関係が改善しているが、イスラエルロビーのプッシュで、イラン戦争が起る可能性も否定出来ない。

 つまり、「米国の戦争に巻込まれる」というのは「中東戦争に自衛隊が送られることへの恐怖」と言えるだろう。

 一方、賛成派の主張は、「尖閣、沖縄を狙う中国と対抗するために、日米関係をもっと緊密にしなければならない」。つまり、「中国の脅威があるから、安保関連法が必要だ」という論理だ。
ところが、習近平のスピーチとスマイルで、日中関係が改善してしまった。
これは、「安保関連法案」の視点からすると、「対中国で必要」という賛成派の主張への大きな打撃である。
「安保関連法案を通さなければならない時期」に、なぜ大訪中団を送ったのか、とても理解に苦しむ。

強行採決すれば祖父と同じ道? 安倍総理が危機を脱出する方法

 では、安倍総理は、これからどう動けばいいのだろうか? 問題の本質は何だろう? 論点は大きく分けて、2つに整理される。

1つ目は、安倍総理が米国に「安保関連法案を、夏までに成立させる」と約束したこと。
もし約束が守れなかったら、どうなるのだろう? 元外務省国際情報局局長・孫崎享氏の著書「アメリカに潰された政治家達」(小学館)は、こんな印象深いフレーズから始まる。

<皆さんは、「日本の総理大臣」は誰が決めているのか、ご存知でしょうか?>(「アメリカに潰された政治家たち」8p)

<国民の与り知らぬところで何かが起き、何時の間にか総理の首がすげ替えられることは日本ではよくあります。しかも、政権が代る度に、日本におけるアメリカのプレゼンスが増大しているのです。(中略)
そして、その時に失脚した政治家は、おしなべてアメリカを激怒させる“虎の尾”を踏んでいました。>(同上10p)

 孫崎氏は、要するに「日本の総理大臣を決めているのは米国だ」と主張している。本当かどうか確認することは出来ないが、市井の「陰謀論者」ではなく、元外務省国際情報局局長の言葉であることが重要だ。そして国民も、「親米派の内閣は長続きするよね」と感じている(例、中曽根内閣、小泉内閣)。

 つまり、安倍総理は、米国との約束を破ることで、政権が崩壊することを恐れているのではないだろうか? (勿論、総理の心の内面まで解る筈もないが)

 2つ目は安保関連法案を強行採決することで、更に支持率が下がり、政権が崩壊すること。
自民と公明は、安保関連法案を強行採決して成立させることが出来る。
だが、それをやると、「独裁的だ」、「やはり軍国主義者だ」との批判が高まり、安倍内閣は崩壊に向うかも知れない。

 因みに、安倍氏の祖父である、故・岸信介元首相は1960年5月19日、「新安保条約」を強行採決した。しかし、2ヵ月後には総辞職している。
安倍総理も、祖父と同じ道を行くかも知れない。(あるいは、強行採決して支持率が下っても、サバイバルする方法を見付けるかも知れないが)

もう一度整理すると、

1.米国との約束を破れば、安倍内閣は崩壊するかも知れない。
2.しかし、国民を無視して「強行採決」すれば、民意によって安倍内閣は崩壊するかも知れない。


 要するに、「止っても崩壊」「進んでも崩壊」だ。勿論、必ずそうなる訳ではないが、非常に舵取りが難しい局面であることは間違いない。
 (以下省略)

P.S
 因みに筆者(北野)は、「安保関連法案」を支持している。それは、「集団的自衛行使容認」を支持するのと同じ理由である。総理の「手法」に不満な方も、是非こちらの記事を参考にして頂きたい。


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日月の民草

Author:日月の民草
 ハンドルネーム666です。

五六七のミロクの代から六六六のミロクの世となるぞ。
六六六がマコトのミロクの世であるなれど、六六六では動きないぞ、
六六六は天地人の大和の姿であるなれど、動きがないからそのままでは弥栄せんのぢゃ、
666となり又六六六とならねばならんぞ、新しき世の姿、よく心得よ。
(五十黙示録 第二巻 碧玉之巻 第15帖)

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