なわ・ふみひと の「Browse 365」
『
人生の価値』 飯田史彦・著 (PHP研究所)
(
http://www.h2.dion.ne.jp/~apo.2012/browse1308-27.html)
「ブレイクスルー思考」の基本は、「私達は決して挫折することはなく、不運に見舞われることもない。一見、挫折のように見えることも、不運のように感じられることも、実は全て順調そのものだ」という大前提です。
(中略)
一般的に「合格はプラス、不合格はマイナス」、「生存はプラス、死はマイナス」、「健康はプラス、病気はマイナス」、「お金が沢山あることはプラス、お金が無いことはマイナス」、「地位が高いことはプラス、地位が低いことはマイナス」、「安楽はプラス、苦労はマイナス」などの価値基準が沢山あります。
しかし、何とかして現状からブレイクスルーを果したいと願う人にとっては、そのような「これまでの価値基準」とは違う、何か別の基準を参考にすることが大いに刺激になります。
そのような、私達の価値基準に刺激を与えてくれるものの一つ(これが全てではありません)として、いわゆる「スピリチュアルな観点」があります。
「スピリチュアルな観点」とは、物質的な豊かさを追求する観点とは全く違う価値基準です。
物質主義的な観点のみで生きてしまうと、物質的成功こそが順調な人生として意味や価値を齎すため、物質的成功を追求めることばかりに必死になり、物質的に成功していない人は、「無価値な人生を送っている可哀想な人」となります。
肉体という物質の喪失である「死」は無価値なもの、肉体という物質の機能不全である「病気」は不運なもの、物質的成功をもたらす「地位」から遠ざかってしまう「不合格」は挫折となり、それらに意味や価値を見出すことは困難です。
しかも、物質主義的な観点だけを活用して生きてしまうと、「人間は、ある親のもとに偶然に生まれ、偶然の積重ねである人生を生き、ある時に偶然死ぬ」という考え方が大前提となります。
このような、物質主義の限界を超えるためには、スピリチュアルな観点を応用しながら生きることが有益なのです。
但し、スピリチュアルな観点は、これのみに偏り過ぎたり、使い方を誤ると、物質主義的観点を全く無視した、不自然な社会生活にあこがれてしまう危険性があります。
私達が人間として物質世界に生きている限り、物質世界で人間として生きるに当って必要な社会的役割を果し、社会的な規則に従わなければなりません。
この物質世界では、仕事をしてお金を稼ぎ、人間関係のしがらみに縛られながら、社会生活を通じて学ぶことにこそ、大きな意義があるからです。
付記: 浜までは海女も蓑着る時雨かな (滝瓢水)
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