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オバマ大統領の広島訪問

 広島、長崎の原爆投下に就いて、日本側の正しい認識は「なわ・ふみひと」氏のサイトから引用した記事が当ブログにもありますので御参照下さい。「広島と長崎」(2013-08-15) また、真珠湾奇襲については、当ブログの「米側資料による「真珠湾」の真実」(2014-06-10)他、「真珠湾 なわ・ふみひと」で検索すると多数の記事がヒットします。
 
 簡単に言えば、アメリカは「戦時国際法」に違反し、広島では「ウラン235型原爆」の人体実験をして無辜の市民20万人を殺し、同じく長崎では「プルトニウム型原爆」の実験をして15万人を殺したのです。それだけではなく、放射能の後遺症により、その何倍もの人々を苦しめて来ました。
 真珠湾奇襲が、アメリカを参戦させるためにルーズベルトが仕組んだ陰謀だったことは、他ならぬアメリカ人の告発でハッキリしていますし、日本が韓国や中国で白人のような残虐な植民地支配をやったこともありません。実際は逆でアジアを白人支配から開放することが日本の主な目的でした。蒋介石や毛沢東は白人側と結託してその日本と戦ったから大東亜戦争になったのです。彼等こそがアジア民衆への裏切り者だったのです。

 従って、オバマ大統領が日本への原爆投下に就いて謝罪するのは神の正義の名に於いては極めて正しい行為です。
それに対して、下記韓国メディアの反応はバカバカしいとしか言い様のない低レベルのものですが、米国世論への影響を考慮すると反って逆効果になると「中国4.0 暴発する中華帝国」の著者・奥山真司氏が指摘されているので、話しは単純ではありません。
 我々日本人としては、オバマ大統領が広島平和記念公園を訪問献花はしても、謝罪はしない方が無難だということを理解しておきましょう。今は戦略的にアメリカとの関係を絶対に悪くしてはならない時期です。強敵ナチスドイツを倒した大英帝国のように隠忍自重です。 
 

「加害国・日本が被害者になる」 反発の韓国メディア、自らの歴史認識にこじつけ? 「日本の首相は真珠湾を訪れ謝罪したことがない…」
       2016.4.27 06:18        産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/160426/wor1604260038-n1.html~n2.html)

 【ソウル=名村隆寛】 オバマ米大統領が5月末に広島を訪問する見通しとなったことに関し、韓国メディアの多くは、ケリー米国務長官が4月10、11日に広島を訪問した前後から「太平洋戦争を起した“加害者”である日本を“被害者”に変えてしまう」と反発しており、オバマ氏の訪問を問題視し続けている。

 韓国紙、中央日報は12日付の社説で、「東アジア全体の目で見れば、米大統領が今、広島に行くのは時期尚早だ」と断じた。その理由として、「日本は韓国や中国等の被害国から完全に許しを受けた訳ではない」とし、日本の韓国等への謝罪が、広島訪問の前提であると主張。「訪問が実現しても、日本の蛮行に対する免罪符ではないことを、米国は明確にしなければならない」と要求した。

 ソウル新聞も13日付の社説でほぼ同様の主張を展開。朝鮮日報も15日付のコラムで「オバマ大統領の広島訪問は、日本が被害者だという印象を与え、未だ反省と謝罪が終っていないアジアの加害国だという事実を隠す結果に繋がる可能性がある」と強調した。その上で、「北東アジアの歴史的感情を十分に考慮しないまま踏出すオバマ大統領の第一歩は、むしろ混乱だけを引起すかも知れない」と主張した。

 同紙は25日付でも、「ドイツとは違って、日本は周辺国を納得させられる程歴史問題に就いて十分に反省していない。日本の首相はハワイの真珠湾を訪れ謝罪したことがない。日中戦争中に起きた南京大虐殺に就いても、被害者数を少なく見せようとしている」とし、韓国が主張する歴史認識と広島訪問を強引に結び付けた。

 韓国政府は、オバマ氏の広島訪問が発表されていないため、公式な見解は明らかにしていない。


オバマは広島で謝ってはダメという「パラドキシカル・ロジック」
       THE STANDARD JOURNAL 2
      2016-04-19 16:43        奥山真司
http://ch.nicovideo.jp/strategy2/blomaga/ar1011965
      
 おくやま です。
お蔭様でルトワックの『中国4.0』が発売以来大反響でして、この内容に就いて少し話をしておかなければならないと思ったのですが、今回は来月開催される伊勢志摩サミットに就いて一言。

 既に御存知かと思いますが、アメリカのケリー国務長官(米国の外務大臣に相当)が、米国政府の閣僚としては初めて、広島原爆平和記念公園に献花をしました。
これは非常に画期的なことで、恐らく来月のオバマ大統領も広島に来るのではという予測と期待も同時に高まっております。
(ケリー氏の行為に関しては)日本国内の受取り方も押し並べて好意的でして、実際の謝罪の言葉はなかったのですが、それでも献花してくれたという行為だけで十分意図は伝わって来たという感覚がありました。

 そして愈々来月のサミット前後のオバマ大統領の献花が行なわれるかどうかですが、ここで私は読者の皆さんに冷静になって考えてみて欲しいことが一つあります。それは、オバマ大統領が原爆投下を謝罪したらどうなるか、ということです。
 「いやいや、これはこれで良いことじゃないの?」と言う方は多いと思いますし、私もこれが良いことを否定する心算は毛頭ありません。一人の日本人として、アメリカの大統領自身に広島という象徴的な場所に来て貰って(ほぼ戦争犯罪と言うべき)原爆投下を謝罪して貰えば、十分良くやってくれたと言いたい訳です。
 ところがこのオバマ大統領の謝罪に関して、私には大きな懸念があります。というのも、そのアクションにはリアクションが付物だからです。

16-4/12 The Federalist The Obama Administration Is
Now Apologizing For America Winning World War II

(http://thefederalist.com/2016/04/12/the-obama-administration-is-now-apologizing-for-america-winning-world-war-ii/)

 例えばこの記事などはアメリカの共和党系の保守派の人の意見なのですが、その内容を簡単に言えば、「おいオバマ、俺達悪くないし、日本も謝罪を十分にしていないのに勝手に謝罪してんじゃねぇぞコラ」と言うものです。

 ご存知の通り、オバマ大統領は今年末の選挙で大統領に選ばれた候補者と取って代わることになり、来年の新大統領の就任演説の直後にホワイトハウスを去ることになります。
つまり現在は最後の半年ちょっとで言わば「伝説作り」をしている真っ最中で、イランとの核合意やキューバとの国交回復等は、そのような最後の一年間の駆込み状態での「実績作り」を実行中ということなのです。
 そのような中で、多くのアメリカ人が「正義の戦い」と考えている第二次世界大戦での勝利を決定付けた(と言っても実際は微妙ですが)広島・長崎での原爆投下は、アメリカの「聖戦」の中の一つの手段でしかなく、未だに「何で謝る必要があるの?」と考えているアメリカ人は圧倒的に多数な訳です。

 そのような中でオバマさんが謝罪する(かどうかは分りませんが)というのは、彼等にとっては「許しがたい反逆行為」という風に映ります。
しかも、ここでトバッチリを受ける可能性があるのが、その謝罪された側の当事者である我が日本。というのも、この冒頭に紹介した記事の著者が言うように、「日本は歴史問題で十分に謝罪していない」というイメージが強調されてしまう可能性があるからです。

 すると逆に(どちらかと言えば日本と親密だった)アメリカの共和党系の保守派の勢力達に、日本の歴史問題を批判するための材料を与えることにもなりかねません。
つまり日本はアメリカのトップのアクションで気が収まるかも知れませんが、それをやるアメリカの国内での反発を考えると、歴史問題が更に悪化するということにもなる訳です。
 
 ここで、皆さんは、ルトワックの「逆説的論理」(パラドキシカル・ロジック)のことを思い出されるかも知れません。
日本はオバマさんに広島で謝罪されると反って厳しい立場に追込まれるかも知れない・・・。 
我々はこういう部分も考えておなければならないのです。
※ 今夜の生放送でもこの記事を取上げる予定です。(おくやま)


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平成のゼロ戦初飛行

 「平成のゼロ戦」復活は、中・韓や日本国内左翼から見ると、戦争へ繋がる禍々しい事象に見えるでしょうが、私は日本自立への確かな一歩と捉えたいと思います。そうなるか否かは私達日本人の意識次第です。軍需産業に心理的抵抗はあるものの、この平和で美しい日本を守るためには武力も戦略も要るという冷厳な現実から目を逸らすことは出来ません。


 復元され、離陸した往年の名機ゼロ戦 この後、脚を畳む (クリックして拡大)
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画像転載元: (http://www.sekainohatemade.com/archives/3748


 平成のゼロ戦「心神」
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 画像転載元: (http://blog.livedoor.jp/mietansui/archives/4767236.html


大空に舞った「平成の零戦」 米軍「F-35」を凌駕する「心神」 
     2016.4.22 09:03         産経ニュース
http://www.sankei.com/politics/news/160422/plt1604220011-n1.html~n7.html)

 驚くほど細身で、しなやかささえ漂う「白地に赤く」彩られた機体は、前脚が滑走路から離れるや、グイと大空を見上げた。「空の青」に鮮やかに溶け込み始めた操縦席直下に映える「日の丸の赤」に感動したのも瞬く間、頼もしい爆音と共に、彼方へと消えて行った。国産初となるステルス戦闘機開発に向けて《心神》は22日初陣を飾り、眼下に広がる濃尾平野が「若武者」の門出を祝った。心神は、防衛省の発注で三菱重工業等が製造する《先進技術実証機》の愛称であるが、誰が付けたか分らぬものの、富士山の別称とは心憎い。航空自衛隊・小牧基地(愛知県小牧市)を飛立った心神は30分後、空自・岐阜基地(岐阜県各務原市)に着陸を果したが、国産戦闘機開発の再生は緒に就いたばかり。我国を取巻くキナ臭い情勢を観察すれば、嘗て我国が掲げたスローガン《翼強ければ国強し》を、再び強力に実行する時代を迎えた。

日本航空史の屈辱「大学の応用力学科」

 心神が、零戦と縁(えにし)が深い三菱重工業の愛知県内の工場で生れたためかも知れぬ。心神の晴れがましい姿が見えなくなると、水を差す言葉が頭を過った。
 《応用力学科》
大東亜戦争後、大日本帝國陸海軍の傑作機復活を恐れる連合国軍総司令部(GHQ)は日本の航空機産業をズタズタにした。《航空禁止令》により、航空機の研究開発はメーカー各社も大学も全面的に禁じられた。
 大学では《航空工学科》の看板が下ろされ、《応用力学科》等と名称変更を強いられた。世界に冠たる名機(ゼロ戦)製造に参画した技術を泣く泣く封印し、鍋・釜の製造で糊口を凌いだメーカーもあったやに聞く。昭和27年の《サンフランシスコ講和条約》発効で主権を回復し、航空禁止令は解かれたが、時既に遅し。世界はジェット戦闘機の開発競争時代に突入していた。

ジェット戦闘機開発封印で海外メーカーの「下請け」

 この遅れは痛く、技術大国でありながら長きに亘り海外メーカーの「下請け的」存在に甘んじて来た。
心神こそ、我国の航空機産業を蘇生・復活させる先駆けと成るのである。心神が一身に背負う「重み」は戦略レベルと言切って差支えない。

心神の背負う「重み」

 中谷元・防衛相は2月24日、愛知県小牧市の航空自衛隊小牧基地で実施された心神の地上滑走試験を視察したが、心神の背負う「重み」をよく理解している。中谷氏は強調したー
 「(開発が)順調に進展していることを確認した」
「将来の我国の戦闘機開発や航空機産業全体の技術革新、他分野への応用に大変期待が持てる」
 中谷氏が「順調な進展」に言及した背景には、平成7年の研究開始以来、技術的にほぼ未開の、しかも高度な分野に踏込み、克服しつつある安堵感が横たわる。何しろ、米軍のF-35といった《第5世代》戦闘機の上を窺う、将来の《第6世代》戦闘機開発に備えた開発・製造なのだ。30万点もの部品を組合せ、国産化率9割超の軍用機を造り上げた技術陣や参加企業220社は褒められて良い。

エンジン開発にも成功

 特徴の第一は、炭素繊維を駆使し、形状を“彫刻”した、敵レーダーに探知されず敵を捕捉するステルス性で、国産成功例は米露中3カ国のみ。繊維の他▽耐熱素材▽電子機器▽小型燃料装置…、我国の得意技術を活かした点も特筆される。強い向い風を受けても失速せず、旋回半径の著しい短縮を可能にしたエンジンの開発も、担当のIHIが成功した。結果、軽量化を図り高い運動性を実現する。
 2つ目の「重み」は、中谷氏の言葉にもあるが、将来の戦闘機開発や航空機産業全体の技術革新に資する展望だ。
平成22年3月に国内企業群が試作を始めた心神は2月以降、9回の地上滑走試験を重ねた。そして迎えた今次初飛行は、防衛装備庁引渡し前の最終段階にして、最大の難関であった。

「失敗は成功の元」

 あと1回有視界飛行を試し、引渡されても、研究中だった最新技術を追加→試験飛行を反復→問題点を焙り出し→分析→改善を施し→対応技術を付加→再び飛行する。回転を止めず進化を求め続ける、以上の過程の繰返しを軍事の要諦《スパイラル・セオリー》と呼ぶ。

 実動・実戦で使う兵器の不具合は「自衛官の死」を意味する。従って、セオリー途中での不具合や問題点は貴重な発展的改善材料で、次の次の戦闘機開発にも性能アップした上で導入される。実動・実戦で失敗をしなければそれで良く、兵器の分野では当に「失敗は成功の元」なのだ。加えて「学び取った技術・ノウハウは、許される範囲で最大限民間にも伝授出来る」(三菱重工業の浜田充・技師長)。

絶大な経済効果

  経済効果も絶大だ。武器輸出3原則緩和や防衛装備庁設立と相俟って、期待は否が応でも高まる。心神には220社が関わったが、戦闘機量産ともなれば、直接従事する企業(孫請け、曾孫請け…を含む)ばかりか、工場建屋建設を始め、工場の社員食堂に食品や白衣を納入する業者迄、更に企業数が増える。小欄の認識で、広義の「防衛産業」とは関連業者も入り、兵器によっては総計数千社が恩恵を受ける。開発資金の不足以外、良いこと尽しだ。

F-2戦闘機の後継機は国産か共同開発か?

 ところで、平成30年度迄に空自のF-2戦闘機の後継機の取得方式を決定する方針が決っている。その際、後継機を《国産》にするか《共同開発》にするかが注目されているが、大事な視点が抜けている。心神が授けてくれる数々の技術の完成度が、将来型戦闘機の生産・開発形態を決めるからだ。

 関係者は「未定で良い」と言切る。国産戦闘機製造への総合力を持てば、外国が注目し擦り寄って来る。逆説的に言えば、国産戦闘機製造への総合力を持たぬと軍需大国に相手にされず、共同開発には参画出来ない。この関係者は「国産戦闘機の製造段階に上った時点で、防衛技術基盤の発展や費用対効果、企業収益等国益を冷静に勘案し、国産か共同開発かを判断すれば良い」と、先ずは「国産力」蓄積を目指す方向が基本と考えている。

 仮に国産にすれば開発費は5000億~1兆円超。一方で防衛省は、最低でも4兆円の新規事業誕生+8.3億円の経済波及効果+24万人の雇用創出を試算する。
 他方、共同開発であれば費用・技術上のリスクを、同盟・友好国とシェア出来る。
国産・共同開発何れにしても、海外に売込むスキームは早期に構築しなければならない。

ヒト・モノ・カネ流失防止の法的スキーム

 スキームと言えばもう一つ必要だ。前述した武器輸出3原則緩和や防衛装備庁設立による「副作用」対策。3原則に縛られ兵器貿易と貿易管理面で「鎖国」状態だった微温湯時代とは違い、「開国」し、日本政府が外国との輸出入に乗出した現在では不可欠となった、人材(ヒト)・技術(モノ)・利益(カネ)の流失を防ぐ法的管理スキームがないのだ。別の関係者は日本メーカーの具体名を挙げ(仮にA社)、「A社と提携関係を切って、ウチに来ないか?と、外国企業に手を突っ込まれる日本企業は次第に増えている」と証言。「開国」が齎した現状を「舌なめずりするオオカミがうろつく荒野で、ヒツジが閉籠もっていたオリの扉が開いた」と表現した。

国家守護の礎

 空自出身の宇都隆史・参院議員は「戦闘機開発は国家の体制を守る礎の一つになる。礎の構築は、我国が独自の技術力をしっかりと確保して、初めて達成する」と、小欄に期待を語った。心神は上空で、国花・桜が散った《小牧山》を愛でたであろう。織田信長が450年程前、天下統一の夢を描き、自ら築いた最初の城が《小牧山城》とも伝えられる。
「国家の体制を守る礎」と成る心神の、門出に相応しい風景ではないか。(野口裕之)


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豪次期潜水艦共同開発国、仏に決定

 共同開発国を日本ではなく、フランスに決定した理由は、
1.最大の貿易相手国である中国からの圧力(加えて、ターンブル主相は親中派)、
2.国内政治的理由(参考記事2.参照)、のようです。
 何れにせよ、「中国の脅威」より、経済や雇用や政局を優先させる辺り、この国の政治的レベルは大したことはありません。
日本はむしろ、虎の子の「そうりゅう型」潜水艦の機密技術情報が中国に筒抜けになってしまうリスクを回避出来たことを喜ぶべきかも知れません。

 
関連記事1.
「中国外交の勝利だ」 中国がアメとムチで豪政権に圧力か、南シナ海で日米豪と対峙回避
     2016.4.26 18:58          産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/160426/wor1604260042-n1.html

 【北京=矢板明夫】 オーストラリアの次期潜水艦の共同開発相手に日本が選ばれなかったことに就いて、北京の共産党関係者は「中国外交上の勝利だ」との感想を洩らした。

 豪州が日本の「そうりゅう型」潜水艦をベースにした提案を採用する可能性が囁かれた昨年夏頃から、中国メディアは「日本の野心が南太平洋に膨張した」等と伝え、警戒感を強めた。「そうりゅうが採用されれば、地域の軍事バランスが崩れる。日本は軍事的トラブルメーカーになろうとしている」と分析する軍事評論家もいた。

 中国が最も警戒したのは、潜水艦の共同開発による日豪の軍事的接近だったと見られる。共産党関係者は「南シナ海で日米豪の3強と対峙(たいじ)することを避けることは中国にとって大きな外交課題だ」と語った。

 2015年9月、豪州でターンブル政権が発足すると、中国当局は豪州への外交攻勢を展開。ターンブル首相の息子は中国の政府系シンクタンクに所属した元共産党幹部の娘と結婚しており、豪州の歴代政権の中で最も親中的と言われている。また、豪州にとり中国は最大の貿易相手国で、鉱石等の主な輸出先でもある。中国は経済分野で「アメとムチ」を使い分けながら潜水艦問題で豪州に圧力を掛けた可能性がある。

 中国としては同年10月、中国企業が南シナ海に隣接する豪州北部ダーウィン港の99年間「リース権」を獲得したのに続く、対豪州外交の成果となった。


参考記事2.
「中国を喜ばせる結果に」 ローウィ国際政策研究所(シドニー)のユアン・グラハム氏に聞く
     2016.4.27 11:05         産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/160426/wor1604260040-n1.html~n2.html)

 ターンブル政権は、次期潜水艦の共同開発相手決定で、性能等を考慮したと強調した。ただ、野党労働党は潜水艦の国内建造を主張して政権攻撃していた。安全保障面だけではなく、雇用等国内問題が今回の決定に影響した側面は否めない。

 ターンブル氏が政権浮揚のため打って出る今年7月の総選挙では、次期潜水艦が建造されるという南オーストラリア州の議席がカギを握る。政局も考慮されたと思われても仕方がない。日本からの潜水艦調達を主張していたアボット前首相は、今回の決定が「不純」だと選挙戦で攻撃するだろう。

 米軍は豪側に、現役の「コリンズ級」と同様、フランスの次期潜水艦でも、戦闘システムを提供はするだろう。だが、日本の「そうりゅう型」に提供される予定だったものと比べれば性能面で制約を受ける。日豪と連携して南シナ海などの抑止力維持を目指す米国の落胆は深い。

 ターンブル氏は会見で、敢えて日本との安保上の連携の重要性を訴えた。日本の安倍首相が、今回の決定で対豪関係を厳しく見ると承知しているためだ。他の防衛装備品を日本に発注する等し、日本との関係改善を模索する必要がある。

 「そうりゅう型」の調達に反対していた中国からの圧力が、どう影響したかは不明だ。だが、現実政治として、今回の判断は中国を喜ばせる内容となった。次期潜水艦の実践配置迄には時間が掛る。国内建造にしたことで更に長期化するだろう。その間、国際安保情勢が想定以上に厳しさを増せば、ターンブル政権の今回の判断は禍根を残す結果を招くだろう。(談)


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こんなのが日本の元主相!?

 この人、韓国では「良心派」として歓迎され、もてはやされているそうです。日本人の顔をした外国身魂の筆頭ですね。本人は自分が正しく、安倍総理が間違っていると信じ込んでいるようですから、人間とはつくづく度し難い生物だと思います。


     韓国人「この謝罪は第一歩に過ぎない、次は天皇と安倍の謝罪だ!」
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画像転載元: (http://blog.livedoor.jp/zzcj/archives/51899234.html


1.鳩山元首相、日中関係悪化は「日本に責任。脅威論煽るな」。右傾化は2位の経済大国への“嫉み”? またも驚きの持論を披露
      2016.4.4 20:35         産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/160404/wor1604040046-n1.html~n2.html)

 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報のウェブサイト「環球網」は3日、鳩山由紀夫元首相が東京都内で中国メディアの訪日団と会見し、日中関係の悪化に就いて「日本政府に逃れられない責任がある。中国脅威論を煽り立てるのを止めるべきだ」と安倍晋三政権を批判したと報じた。

 環球網によると、鳩山氏は「日本政府は過去の侵略の歴史を反省、謝罪しなければならない」と言及。尖閣諸島(沖縄県石垣市)を巡っても「領有権を回る争いがある現状を明確に認めなければならない」と持論を述べた。 

 また鳩山氏は世界第2位の経済大国となった中国に対して、日本が「羨望、嫉妬、恨み」を持っていると主張。「経済低迷によって日本社会は右傾化が著しい。何らかの“刺激”により経済を動かそうとしたことが、安全保障法制の整備を進めた理由の一つだ」と述べたと言う。


2.相次ぎ訪韓した安倍首相と鳩山元首相―将来に禍根残すのはどちらだ?
     2015.11.19 16:56         産経ニュース
http://www.sankei.com/premium/news/151116/prm1511160013-n1.html~n2.html)

 今月、日本の現首相と元首相が相次いで韓国を訪れた。(註: 昨年11月19日)
安倍晋三首相は1日の日中韓首脳会談に続き、2日にはソウルの大統領府で朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談した。朴大統領は会談前から、慰安婦問題の年内解決を主張。会談では「早期妥結」を目標に協議を続けて行くことで双方が一致した。但し、安倍首相は歴史認識問題に拘る朴大統領に対し、日本の首相として言うべきことは言ったそうだ。日本側の立場として、慰安婦問題が「将来の世代の障害にならないように」とクギを刺した。

 首脳会談について韓国では「韓日関係改善へのきっかけに」(韓国紙)と安堵(あんど)の思いが感じられた半面、韓国の言いなりにならない安倍首相に対し、どこか「面白くない」、「気に入らない」といった不満感も窺えた。

 首脳会談の直後、今度は鳩山由紀夫元首相が韓国にやって来た。
メーンイベントは5日のソウル大学での特別講演。1時間を優に超える講演の内容は、安倍首相と安倍政権への批判一辺倒だった。安倍首相が8月に発表した戦後70年の談話について鳩山氏は「侵略、植民地支配、反省と謝罪の言葉は盛込まれていたが文脈はとても納得の行くものではない。反省や謝罪の気持ちとしては伝わらなかった」と批判した。

 更に、「首相は自らを愛国者と履き違えているのだろうが、真の愛国心とは、過去の歴史的な事実に目を瞑らず、過ちには謝る勇気を持つことではないか。このような内容になってしまったことを申訳なく思う」と安倍首相に“代って”謝罪した。更に「韓国政府も中国政府も安倍談話に大人の対応を示して頂いたことは有難い」と逆に感謝迄した。

 9月に成立した安保関連法に就いても「明らかに憲法違反だ。安倍首相は自分が憲法より上にいるとでも思っているのか」とこき下ろし、挙句の果てには「安倍政権は中国脅威論を煽り、尖閣諸島周辺の自衛力を高めようとしている。(9月の)抗日勝利70周年の式典で30万人の兵力削減を約束した中国の習近平国家主席を見習うべきだ」と習主席を激賞する始末。

 鳩山氏は、8月に訪韓した際、日本統治時代に独立活動家等が収監されたソウルの西大門刑務所跡地を訪問し、追悼モニュメントの前で膝まずき、謝罪した。今回の講演では、自らの行ないが日本国内で批判を受けたことにも言及し、「日本全体が右傾化しているように思うが、日本の政権がこのような雰囲気を作り出しているように思える」と、自身の正当化も忘れなかった。

 講演には、学生や学者、市民らが大勢訪れ、鳩山氏の熱演に盛んな拍手を送っていたが、余りの安倍首相批判に講演の司会者等も驚いていたようだ。韓国では、村山富市元首相等日韓の歴史問題について“素直に”反省する日本人を「良心派」と呼ぶ。鳩山氏も今や完全に良心派として韓国では歓迎され、もてはやされている。

 リップサービスのようにも聞えるが、本人は心から反省の意を込めて語っているのだろう。韓国の聴衆は安倍首相の主張を塗替え、修正するような言葉に「やはりそうか。安倍は間違っているのだ」と安心、納得したような表情を見せていた。

 鳩山氏が韓国で何を話そうが、それは基本的に鳩山氏の自由だ。しかし、韓国側が主張する歴史認識に、一方的に同調する鳩山氏の発言は、日本に反省を求め続ける韓国世論を勇気付け、火に油を注いでいるかのように映る。

 安倍首相が言ったとおり、「将来世代の障害にならないように」しなければならない。現首相と元首相がソウルで発した言葉。どちらが将来の世代に禍根を残すことになるのだろうか。(ソウル支局編集委員・名村隆寛)


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二度の大戦で英が独に勝った「大戦略」

 これは必読です。今、日本が中国に勝つために必要な「大戦略」の骨子が簡潔に纏められています。当ブログのこれ迄の記事の流れとも一致します。この「RPE」の論文が安倍内閣の要人に読まれることを願っています。


【RPE】★ 勃興するドイツは、なぜ落目の覇権国家イギリスに負けたのか?
       ロシア政治経済ジャーナル No.1377  
      2016年04月25日            北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160425000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。

 世界3大戦略家ルトワックさんの超名著、『中国4.0 ~ 暴発する中華帝国』、早くも4刷だそうです。まことに目出度いことです。
余りにも面白いので、私も4回完読してしまいました。そして今は、ルトワックさん、もう一冊の「家宝級」名著『自滅する中国』を再読しています。
 久し振りに読んでみると、実に深遠なことが書かれています。今回は、イギリスとドイツについて。
経済力や軍事力で優っていたドイツは、なぜイギリスに負けたのかを見てみましょう。
「外交力」と「軍事力」の関係、「大戦略」と「戦術」の関係等が良く解ります。

昇るドイツ、沈むイギリス

 アメリカの前の覇権国家と言えばイギリス。19世紀、ビクトリア女王の時代に絶頂期を迎えたこの国。しかし、1890年頃には、新興国家ドイツに負けつつありました。

 <この当時のドイツは、イギリスを産業革新の面で追抜きつつあり、その結果としてグローバル市場での競争に勝ち、資本を蓄積し、それを更にイノベーションに注込むことによって、イギリスが優位を保っていた分野を次々と奪っていた。
 当時は未だ重要であった鉄鋼産業に於いても、ドイツの優位は増すばかりであった。また、当時の最先端産業であった化学分野に於けるドイツの優位は、既に絶対的なものだった。>(90p)

 う~む。覇権国家イギリス、経済分野でドイツに「完敗」の様相です。ドイツは、金儲けだけに励んでいたのではありません。儲けた金を、国民に還元もしていました。
世界で初めて「健康保険」、「労災保険」、「国民年金制度」等を作り、国民の幸福増進に邁進していたのです。「て言うか、イギリスは、金融でしょ???」。そう思う方も居るでしょう。しかし・・・。

 <世界の主要準備通貨としてのポンドの一極支配等による構造的な優位性の両方が、ドイツ経済の活性化による急速な資本形成によって覆されようとしていた。
ハンブルグのヴァールブルク銀行はロンドンのロスチャイルド銀行を抜去ろうとしていたし、イギリス最大の銀行でさえもドイツ銀行の前では影が薄くなっていた。ドイツ銀行は1914年に世界最大の銀行となり、金融業界で最も競争力のある銀行になっていた>(91p)

 1890年、誰もが「ドイツの未来は明るく、イギリスの未来は暗い」と考えていました。ところが実際は・・・。
ドイツは、第1次世界大戦、第2次世界大戦でイギリスを中心とする勢力に敗北。第2次世界大戦後は、西ドイツと東ドイツに分断されてしまいます。
1890年の希望は見事に裏切られ、ドイツの20世紀は「悲惨」でした。
何故そうなったのでしょうか? 原因は、イギリスにありました。

「ドイツ打倒」を決意したイギリスがしたこと

 1890年当時、イギリスは、フランス、ロシアと「植民地獲得競争」に明暮れていました。
フランスとは、アフリカとインドシナで競走していた。
ロシアとは、中央アジアで競争していた。
それで、イギリスにとって、
仮想敵ナンバー1 = フランス
仮想的ナンバー2 = ロシア
 だったのです。
ところが、イギリスがフランス、ロシアと争っている内に、「あれよあれよ」と言う間にドイツが台頭して来て、最大の脅威になって来た。それで、イギリスはどうしたか?
 仮想敵ナンバー1のフランスと「和解」したのです。英仏は、
・ モロッコ問題
・ ニューファンドランド島問題
・ タイ問題
・ 東アフリカ、中央アフリカ問題
・ マダガスカル島問題
・ ニューヘブリデス諸島問題
 等を、急速に解決して行きました。
1904年迄に和解を完了したイギリスとフランス。今度は両国一体化して、ドイツの海洋進出を阻むようになって行きます。
 仮想敵ナンバー1と和解したイギリス。今度は、仮想敵ナンバー2ロシアとの和解に動きます。
1907年8月、イギリスとロシアは、「英露協商」を締結しました。
更にイギリスは1902年、日英同盟を締結、ドイツが日本と組む道を閉ざしました。
 もう一つの重要なファクターがアメリカです。イギリスは、「あらゆる犠牲を払ってでもアメリカと良好な関係を保つこと」を決意し、そのようにしました。
こうして、1890年時点でドイツに「覇権を奪われるか???」と恐怖していたイギリス。1907年迄に、フランス、ロシア、日本、アメリカを味方につけることに成功したのです。結果、ドイツには、弱い同盟国しか残りませんでした。それは、
オーストリア=ハンガリー帝国(民族紛争が酷かった)
イタリア(弱い軍隊しかなかった)
オスマン帝国(近代化出来ず、尚且つイタリアと仲が悪い)
 結果、どうなったか? 皆さんご存知です。
1914年に始った第1次世界大戦で、ドイツは完敗したのです。しかし、ドイツが負けることは、イギリスが1907年迄に、フランス、ロシア、日本、アメリカを味方につけた時点で決っていたのです。

 国力でドイツに劣るイギリスが勝利出来た要因は二つです。
・ 「外交力」によって、有力な国々を味方につけること出来た。(そのために、イギリスは、大きな譲歩をしている)
・ 外交を導く、確固たる「大戦略」があった。
 一方、強い経済、強い軍隊があったドイツは、それにあまりも頼り過ぎ、「大戦略」でイギリスに負けたのです。ルトワックさんは言います。

 <最終的な結果を決めるのは、それらよりも更に高い大戦略レベルである。>
<ドイツ陸軍が1914年から1918年にかけて獲得した、数多くの戦術・作戦レベルの勝利でさえも、より高い戦略レベルを打破り、そのトップの大戦略レベル迄到達することはなかった。従って、ドイツ陸軍の激しい戦いは何も達成しなかったのであり、それはまるで彼等が最高ではなく、最低の軍隊であることを証明してしまったのと同じなのだ。>」(98p)

 皆さん、イギリスとドイツの話を読まれてどう思われましたか? 私は、戦前、戦中の日本のことを思い出しました。
日本軍は中国軍に連戦連勝でした。戦術では、何時も勝っていたのです。ところが、軍隊が弱いことを自覚していた中国は、「外交によって味方を増やすこと」にパワーを集中させていました。結果、1937年に日中戦争が始った時、中国は、アメリカ、イギリス、ソ連3大国から支援を受けていたのです。
自国の軍事力を一番に考えた日本。
(軍隊が弱いので)外交を一番に考えた中国。
 勝ったのは、弱い軍隊の中国だったのです。

現代日本への教訓

1.敵は、「一国」に絞る
 1890年、イギリスの周りは敵だらけでした。フランス、ロシア、ドイツ。しかし、イギリスは、「ドイツこそが最大の敵だ!」と決めた。今、日本の周りも敵だらけです。
・ 北方領土を返さないロシア。
・ 核兵器を持ち、ミサイルを日本海にぶっ放す北朝鮮。
・ 世界で狂ったように「反日プロパガンダ」を続ける韓国。
・ 「日本に尖閣、沖縄の領有権はない!」と宣言している中国。
 日本も賢いイギリスのように、「どの国が真の脅威なのか?」を見極めなければなりません。そう考えると、これは勿論、「反日統一共同戦線」戦略を持ち、沖縄を狙う中国だ、となるでしょう。
(● 全国民必読、中国の「反日統一共同戦線」とは?⇒(http://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/2012_11_15/94728921/

2.その他の敵と和解する
 「ドイツこそ最大の敵」と決めたイギリス。次に行なったことは、「その他の敵」との和解でした。具体的には、フランス、ロシアと和解した。
これを日本に当嵌めると、日本は、「ロシア、韓国と和解するべきだ」となるでしょう。
 日本、アメリカの仲介で韓国と和解しました。しかし、ロシアとの関係は、悪化し続けています。もし安倍総理に「大戦略観」があるのなら、
「仲良くしましょう!」と言ったその直後、「ところで、北方領土何時返してくれますか?」とは言わないでしょう。
 賢いイギリス人であれば、「北方4島のことは、棚上げにしましょう。ところで、ロシアは『制裁』、『原油安』、『ルーブル安』で経済が大変みたいですね。制裁解除はアメリカとの関係があるので難しいですが、石油・ガス輸入を増やすことは出来ますよ。その他、お手伝い出来ることがあれば言って下さい。出来る限りサポートします」等と言うことでしょう。

3.大国との同盟強化
 ドイツを敵と定めたイギリス。フランス、ロシアと和解した。更に、日本と同盟を結んだ。アメリカとの仲を益々良くして行った。これを今の日本に当嵌めるなら、
(1) アメリカとの関係を、ありえないほど良好にするべきです。
 日本が「集団的自衛権行使」を容認することで、日米安保は、「片務」から「双務」に近付いた。そしたらどうです? 中国は、すっかり攻撃的ではなくなりました。これは、安倍総理の功績です。ところが、ここでも「大戦略観」はあるのかな? と疑問に思うことがあります。
 毎回同じ話で恐縮ですが、2015年4月、「希望の同盟演説」で日米関係を劇的に好転させた。その翌月、3000人の訪中団を送り、日米関係をぶち壊した。
こういう行動を見ると、「行当たりばったりなのではないか?」と疑念が出て来ます。賢いイギリスは、「何があってもアメリカとの関係は良好に保つ」と決意していました。日本も今、同じ決意をすべきです。
 勿論、中国を挑発したり、意図的に関係を悪化させるべきではありません。しかし、アメリカとの関係は最重要視するべきです。
更に、将来必ず中国に匹敵する大国になるインドとの関係も、一貫して深めて行きましょう。
 イギリスの賢い大戦略、外交の結果、ドイツには、冴えない同盟国しか残りませんでした。日本がアメリカ、インド、ロシア、オーストラリア、東南アジア諸国等を味方につけて行けば、中国の味方は、反抗的な北朝鮮ぐらいしか残らないでしょう。しかし、そうなるかどうかは日本次第です。経済力でも軍事力でも、既に日本を上回ってる中国。日本は、
(2) 大戦略をもつこと。
(3) 一貫した外交で、「味方を増やして行く』こと。
 これによって、中国との戦争を回避することが出来るでしょう。(「中国と戦うために全てを犠牲にしても核武装する!」等と総理が決意すれば、逆に世界を敵に回して日本は破滅するでしょう。大戦略の方が、軍事戦略より上なのです)


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夏の前哨戦北海道5区、与党が制す

 民進党、共産党、社民党、生活の党とは親・中韓政党です。今の時期、安保関連法廃止など、「もっての他」です。中国と戦争をやっている時に、こんな連中に負ける訳には行きません。
 尚、スピ系の人に、コブラが「東方連合」の中に注いだ1滴の猛毒により、習近平が「正義の味方」でもあるかのように錯覚するバカがいます。観念に囚われて現実を見ないと、こういう洗脳(催眠術)に掛ることになります。コブラには私も騙された時期がありましたが、余程以前から邪悪な宇宙人系工作員と断定しています。(当ブログに多数の記事あり)

 
YAHOO! ニュース
<衆院補選>北海道5区、自民勝利 京都3区は民進
         4月25日(月)0時52分         毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160425-00000000-mai-pol

 夏の参院選の前哨戦となる衆院北海道5区、京都3区両補選は24日投票された。
自民党新人の和田義明氏(44)=公明党、日本のこころを大切にする党推薦=と、民進、共産、社民、生活4党が推す無所属新人の池田真紀氏(43)の一騎打ちになった北海道5区は、和田氏が初当選した。池田氏が敗れたことで、参院選の選挙協力を進める野党は戦術の練り直しを迫られそうだ。京都3区では民進党元職の泉健太氏(41)=社民党推薦=が6回目の当選を果した。

 故町村信孝前衆院議長の死去に伴う北海道5区補選では、町村氏の娘婿の和田氏が、安倍政権の経済政策「アベノミクス」で地元を活性化するとして、政治の安定を訴えた。対する池田氏は野党4党で合意した安全保障関連法廃止に加え、社会保障の充実を主張。国政課題が選挙戦の争点になった。

 安倍晋三首相は24日夜、北海道5区補選で勝利したことについて、「この補選は参院選に向けて重要な選挙だ。勝利することが出来たのは大きい」と述べた。自民党の茂木敏充(もてぎ・としみつ)選対委員長が党本部で記者団に明らかにした。茂木氏も「夏の参院選の対立構図である自公対民共の戦いを制した意義は大変大きい」と強調した。和田氏は札幌市の選挙事務所で記者団に「北海道を世界に売り込むセールスマン役を務めたい」と語った。

 選挙区内の千歳、恵庭両市には陸上自衛隊、航空自衛隊の駐屯地や基地があり、安保関連法を有権者がどう判断するかが注目された。和田氏は「国民の暮しや財産、領土等を守り抜くため安保法制は必要不可欠」と強調。安保関連法に反対する学生団体「SEALDs(シールズ)」など市民団体は池田氏を支援した。

 宮崎謙介氏(自民党を離党)の議員辞職に伴う京都3区補選には泉氏のほか、日本のこころを大切にする党新人、小野由紀子氏(37)=新党改革推薦、おおさか維新の会新人の森夏枝氏(34)等5人が立候補した。自民党は逆風を考慮して候補者擁立を見送り、共産党は自主投票で臨んだ。【酒井祥宏、野口由紀】


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「チャイナマネー」の力と限界

 ヒラリーとキッシンジャーがチャイナマネーに屈すれば、アメリカ人は歴史の笑いものになります。トランプ候補は少なくともチャイナマネーには頼らずに選挙運動をやっているようです。


【RPE】★ 中国4.0 「チャイナマネー」の力と限界
       ロシア政治経済ジャーナル No.1366
     2016/4/4             北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160404000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。

 全国民必読の書、「世界3大戦略家」エドワード・ルトワックさんの『中国4.0~暴発する中華帝国』、3回目読んでいます。(笑)
 この本は、206p。薄いので、すらすら読めてしまうのですが、内容は「濃い」です。流石は「世界3大戦略家」。今回は、ルトワックさんの「金力観」について。
「金力観」というのは、あまり聞かないと思います。私が今思い付いた言葉なので、一般的ではありません。意味は、「金の力について、ルトワックさんは、どう考えているのか?」ということです。

中国は、「チャイナ・マネー」の力を過信し過ぎた

 中国は、1970年代からリーマンショックが起った08年迄、「平和的台頭」と称し、世界、特に「アメリカ」から警戒されないよう、細心の注意を払って来ました。
ところが、リーマンショックが起り、アメリカが沈んだ。中国は、沈まないどころか9%以上成長し、浮上した。
 09年、「100年に1度の大不況」が世界で猛威を振っていた時、中国は、幾つかの過ちを犯します。その一つが、「金は力なり」と錯覚したことである。これ、勿論ルトワックさんの考えです。少し引用して見ましょう。

 <これは中国の知識人達が犯した、完全な間違いである。
要するに「金は力なり」ということであり、これが外交分野で実践されると、「小国のところまで出向いて金を渡せば、相手は黙る」という勘違いに繋がる。
金がパワーそのものであり、これを渡せば相手は大人しくなって自分達に従うだろう、という安易な考えだ。>(27~28p)

 こうした中国の考えに就いて、ルトワックさんは、

 <誰にも言訳が出来ない程の、酷い間違いである。>(同上)

 と、断言されています。そして、「金で態度が変らなかった例」として、ミャンマーとアメリカを挙げました。

 <中国は、資金を豊富に与えることによってミャンマーは黙る筈だと勘違いしてしまったし、アメリカに対しても中国の大規模なマーケットをちらつかせれば、態度を変えるだろうと見誤っている。>(31p)

 日本にも言及しています。

 <「金は力なり」という幻想を抱いた中国のリーダー達は、もし北京が日本政府といざこざを起したとしても、腐敗した(つまり中国の金に目が眩んだ)日本の財界は自国の政治家に圧力を掛けて中国側の要求に屈する筈だ、と勘違いしていた。
「金で政治的影響力を買える」という、彼等の典型的な思い違いだ。>(47p)

 これって、「金で転ばなかった」安倍総理を褒めているのでしょう?

「金は力」である

 私は、この部分を読み、本当に「面白い!」と思いました。実際、「金は力」だからです。
考えて見て下さい。何故、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オーストラリア、イスラエル、韓国等の親米諸国は、アメリカの制止を無視して、中国主導の「AIIB」に入ったのでしょうか? 「金に目が眩んだから」でしょう?
 ここ数年、嘗ての覇権国家イギリスは、「中国の属国」のように振舞っています。実際、「AIIB」に入るのを決めたのも、「人民元」を「SDR構成通貨」にするのを支持したのも、イギリスが欧州で一番だったのです。
イギリスは、「特別な関係」と言われるアメリカを、堂々と裏切って中国側につきました。これだって、「チャイナマネー」の力でしょう?
 更に、中国は、アフリカでも中南米でも影響力を拡大している。これも「徳の力」ではなく、「金の力」です。

しかし、金は「 全て」ではない

 とは言え、「金は全てではない」のもその通りです。
例えば、リベラル系の人達は、「経済の相互依存を強めることが大事だ。そうすれば、対立や紛争は、お互い損をするのでなくなる」と主張します。
 実際、ある程度はそのとおりでしょう。しかし、例えば欧州とロシアの関係を見て下さい。欧州の国々は、経済的に大きな損失を出しながらロシア制裁を続けています。ロシアも「報復制裁」をしているので、欧州の、特に農業は大きな打撃を受けています。
 2010年に「尖閣中国漁船衝突事件」が起った時、中国は日本へのレアアース輸出を禁止しました。日本は、とても困りましたが、それで屈することはありませんでした。
こういう現象は、「経済の相互依存により、対立、紛争を回避出来る」という理論では説明出来ません。
要するに、「金は力」ですが、「金は万能ではない」ということですね。
 私達自身の生活を見ても解るでしょう。「金」は確かに超重要なファクターですが、それで全てが決定される訳ではありません。

正しい「金力観」が大切

 「金力」を過信したのは、中国だけではありません。日本だってバブル時代は、そういう傾向がありました。態度の横柄な「成金」が尊敬されないのは、日本だけではありません。
ロシアでも、プーチンが支持されたのは、90年代政財界を牛耳っていた新興財閥を国民が憎んでいたからです。
 日本も、ルトワックさんの本を読み、「正しい金力観」を身に着けることが大事ですね。世界から愛され尊敬され、繁栄する国家を造るために。未だの方は、是非御一読下さい。
● 『中国4.0~暴発する中華帝国


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トランプリスクとヒラリーリスク

 山崎和邦氏は実戦経験豊富な現役投資家で、その相場観や哲学には私も一目置いています。その山崎氏が米大統領選に関連して少し面倒なことを言っているので一応書いておきます。
 イアン・ブレマーという“天才的国際政治学者”を私は知りませんが、「RPE」の筋の通った戦略的視点に較べると格が落ちると思います。特に「TPPを進める」という見解は、プーチンと同調するナショナリストとしてのトランプ氏の本質を否定するもので同意出来ません。
「根っからの経営者」という北野氏の見立てに拠っても、アメリカの国益を守るため、TPPには反対すると思います。
日本が「米国債を売る」という話も有り得ません。それは日米同盟を反古にするに等しいことです。僅か2200億円程度の追加負担で在日米軍の駐留経費を全額負担出来るのです。(http://hituki8910.blog.fc2.com/blog-entry-1326.html

 それより、問題はヒラリー・クリントンと中国の関係です。これが事実なら「AIIB事件」から始った現在の米中対決の流れを逆行させるものです。ヒラリーがソロス等の背後にいる国際金融資本を敵に回すでしょうか? 
 キッシンジャーも親中派というより、過去のある時点で国際金融資本の意向に従っただけの筈です。現在でも親中派かどうかは疑わしいと思います。
尤も、キッシンジャーが日本の鳩山由紀夫や村山富市、河野洋平のレベルなら論外です。「ヒラリー+キッシンジャー」のコンビ自体が時代遅れです。「中国の反撃」かも知れませんが。
 

「MONEY VOICE」
トランプ・リスクと米利上げ、NY株価「5つの経験則」
     2016年4月21日             山崎和邦
http://www.mag2.com/p/money/10350/2

〔抜粋〕
イアン・ブレマーが考える「トランプ・リスク」

 本稿の3月20日号で「トランプ・リスク」というものを述べた。“天才的国際政治学者”と言われているイアン・ブレマー氏の同時通訳の講演(3月16日)で聞いた話である。

 これを今、聞いたまま要点のみを箇条書きする。

1. トランプは“良い人”ではないから大統領にはならないだろう。だが、万一というリスクはある。市場はリスクと見る。

2. そうすると米国内で問題が起きる。彼は弱者に受けを狙っているが、大統領になったら豹変して弱者を見捨てるだろう。故に米国内で混乱が起きるであろう。

3.それでもTPPは進めるだろう。

4.日米関係は大丈夫だ。

5.但し、日本に対して米軍基地の軍事費を応分に負担せよと迫るだろう。その時は「静かに、但し強硬に」抗議すべきだろう。日米関係は強固に保たねばならないから「静かに、且つ強硬に」である。
 「日本は貴国の国債を一番沢山買って来たんだ。そんな無茶を言うなら、貴国の国債を売るしかない」と主張するのが良い、とのことだった。

「米国の日本離れ」は加速するか?

 資金調達能力が高いヒラリーでも、どうやら、トランプ陣営の資金力に対しては劣勢で、急遽ファンドを強化しており、遂に、日本の政治家や財界人にもその協力が求められるようになったが、全く応えている様子がない。
 
 そして、窮地に立つこのヒラリーのファンドに、全面的に協力しているのが中国だそうだ。それが本当なら、クリントンが勝てば米国は日本に冷淡になり、中国寄りに傾くだろう。

 クリントンが親中派のキッシンジャーを外交・軍事の助言役にすると公言したのは衝撃的だ。ヒラリーが大統領になった場合、日本にとって厄介な状況となる可能性がある。
「ヒラリー・クリントン大統領」誕生で、尖閣諸島を中国に奪われる日本

 尤も、キッシンジャーは「失われた20年」の終盤近くで、「日本人は明治維新以来を見ると知恵のある民族だ。必ずこの長いトンネルを自力で脱出出来るだろう」と述べ、長い不良債権時代の終焉を予言した知日派でもある。


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5月6日に日露首脳会談

 プーチン大統領も安倍主相と話がしたいのです。勿怪の幸いではないですか。日露友好は「RPE」と当ブログが以前から主張しているように、国家の最重要案件です。
 尚、反・安倍、小沢一郎支持(=親中派)の板垣英憲が随分気にしていることから見ても、中国側に甚だ都合が悪いことが解ります。(中・露分断戦略)
唯、問題はアメリカが(裏で米・露和解を進めているくせに)日・露の接近を警戒していることですが、「領土問題の交渉に」とか「伊勢志摩サミットの下準備に」とか上手に取繕って貰いたいものです。尚、ヒラリー・クリントン候補が中国から選挙資金を得ているという情報もあり、情勢は楽観を許しません。


1.5月6日にソチで日露首脳会談 プーチン大統領明言
      2016/4/20 22:37         日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDE20H0B_Q6A420C1PP8000/?n_cid=NMAIL001

 【モスクワ=田中孝幸】 ロシアのプーチン大統領は20日、同国南部ソチを実務訪問する安倍晋三首相と5月6日に首脳会談を開くことを明らかにした。
「日本との対話の発展はロシア外交の優先課題の一つだ」と指摘。
「安倍首相の訪露が露日関係の拡大を可能にすると期待している」と強調した。大統領府で開いた上月豊久・駐露大使の信任状奉呈式で語った。


2.日露首脳会談、5月6日にソチで プーチン大統領が発表           
   2016年4月20日21時18分        朝日新聞DIGITAL
http://www.asahi.com/articles/ASJ4N6RTMJ4NUHBI027.html

 ロシアのプーチン大統領は20日、安倍晋三首相が5月6日にロシア南部ソチを訪問して首脳会談を行なうと発表した。プーチン氏は首相の訪露が日露関係強化に貢献することへの期待を表明し、米国等の懸念を押切って訪露を決めた首相の判断を高く評価する考えを示した。

 プーチン氏はこの日、モスクワのクレムリンで、日本の上月豊久・駐露大使等各国の新任大使の信任状捧呈(ほうてい)式に臨んだ。その際の挨拶で、日本との対話の促進はロシアにとって優先的な外交政策の一つだと指摘。その上で「5月6日に予定されている安倍首相のソチへの実務訪問が、互恵に基づく露日関係を拡大させることを期待している」と述べた。

 2013年4月に安倍首相が訪露した際、次回はプーチン氏が訪日することで合意していた。しかし、その後のウクライナ危機を巡り日本がロシアに制裁を科したことなどから、プーチン氏の訪日が実現しない状況が続いていた。昨年、プーチン氏が安倍氏にロシアの地方都市で会談を開くことを提案。安倍氏が受入れていた。一方、米国等からは日本がプーチン氏との対話を進めることを懸念する意見が出ていた。(モスクワ=駒木明義)


3.板垣英憲「マスコミに出ない政治経済の裏話」
安倍晋三首相は、ノーベル平和賞欲しさに、ロシア南部のソチでプーチン大統領に会い、ポチになるのか?
   2016年04月17日 01時30分10秒      板垣英憲 情報局
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/6703b28a6ebb59279cacf0e18d150c86

◆〔特別情報1〕
 安倍晋三首相は、「ノーベル平和賞欲しさに、ロシアのプーチン大統領に大金を支払う心算なのか。日ロ外交専門家の間で、安倍晋三首相の対ロシア外交姿勢を批判する声が大きくなっている。ロシアのラブロフ外相は4月15日、岸田文雄外相との会談でも、「北方領土は、大戦に勝利したロシアの領土」と言い続けており、そのクセ、「日本からの経済協力」と虫の良い要求を突付けている。北方領土返還・日露平和友好条約締結交渉と切離して、大金を支払わせようと企んでいる。にも拘らず、米国オバマ大統領が「安倍晋三首相は、プーチン大統領のポチになろうとしている」と必死で食止めようとしているのを振切って、安倍晋三首相は、ゴールデン・ウィーク中の5月上旬、ロシア南部のソチを訪問して、プーチン大統領に会おうとしている。それ程ノーベル平和賞が欲しいのか?


4.板垣英憲「マスコミに出ない政治経済の裏話」
オバマ大統領とプーチン大統領が、安倍晋三首相から巨額資金をせしめようと猛烈な駆引きを続けている
   2016年04月21日 06時47分36秒        板垣英憲 情報局
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/33700155df982e52b1810ffc15b75ceb)   

◆〔特別情報1〕
 安倍晋三首相のロシア訪問(ゴールデン・ウィーク中)を巡って、米国オバマ大統領とロシアのプーチン大統領が、猛烈な駆引きを続けている。はっきり言えば、「対露経済制裁中」のオバマ大統領が妨害しているのだ。プーチン大統領が、シベリア開発にかこつけて、日本から巨額資金をせしめようとしているのがミエミエなので、オバマ大統領は面白くない。「プーチン大統領に巨額資金をくれてやるくらいなら、こちらによこせ」と言っている。プーチン大統領は「安倍晋三首相が、ロシアに来ないのであれば、こちらから訪日して、巨額資金を貰って行く」と迄言ってオバマ大統領に挑戦。尤も、安倍晋三首相に「巨額資金を支払う権限と能力がある」と思い込んでいるとすれば、大きな錯覚だ。


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テーマ : 気になること・もの
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日米のバックパッシング

 米国が日本の防衛力強化に協力し、軍事産業への規制を原則撤廃した目的は二つ考えられます。
1.アメリカの衰退を見越し、日本を頼りになる同盟国として育成する。
2.自衛隊を米国のバックパッシング(責任転嫁=代理戦争)に利用する。

 北野氏の下記記事は後者の可能性を指摘するものです。しかし、日本は韓国とは軍事同盟を結んでいませんから、朝鮮半島有事の際、米国抜きで北朝鮮(+中国)と戦うことはありません。
 中国とは、尖閣を盗りに来たら戦争になりますが、日米軍事同盟がありますから日本単独の戦いにはなりません。それはあのトランプ氏でさえ認めています。(安保条約の片務性を批判することは裏を返せばそういうことです)
 よって、現在の日米韓の問題に当て嵌めるには少し無理があると思います。「AIIB」問題が起きる以前のオバマ政権なら可能性はあります。
下の参考記事は今朝、ブログ更新前に見付けたものですが、私の直感を裏付けています。

参考記事: 日米中を例に具体的に「バック・パッシング」を考えてみた。|THE STANDARD JOURNAL」 
〔要旨〕
1.バックパッシングする側(バック・パッサー、米国)は、 侵略的な国(中国)と良い外交関係を保とうとする、若しくは、少なくとも刺激しないようにする。
2.バック・パッサー(米国)は、バック・パッシングされる側(バック・キャッチャー、日本)との関係を疎遠にする。
3.バック・パッサー(米国)は、いざという時に備えて、 自国の力を増強しようとする。
4.バック・パッサー(米国)は、バック・キャッチャー(日本)の国力増強を支持する。


【RPE】★ アメリカは、日本を北朝鮮、中国征伐に利用するか?
         ロシア政治経済ジャーナル No.1376
       2016年04月20日            北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160420000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。

 読者のM様から、興味深いメールを頂きました。

 <北野幸伯 様
 初めてメールを認めております。何時もRPEジャーナルを深い興味と共に感嘆を以って拝読させて頂いています。
私は全くの素人で政治にも疎く、メルマガ等で読む程度の知識しかありませんが、今日いつものように拝読していて更にいつも以上の危惧を感じてしまい、不安にも駆られて宜しければ聞いて頂けるだけでもと、こうしてキーを叩いております。
 いきなりですが、トランプ氏の3つの発言に就いて、あれはこの先,日本と中国若しくは北朝鮮との(代理)戦争を実際にさせることを目指しているのではないんでしょうか。
相手が北朝鮮となったとしても、当然中国もそのバックに着きますし、そうやって中国の国力を弱まらせる、或いは世界各国から非難させる等に向わせるため、日本が彼等と戦争し易く、しかもそうなってももう、アメリカが直接関わらなくて済む体制を整えてアメリカが何のダメージもなく、中国を弱体化させるシナリオとなっているような気がします。
 (中略)
 どうでしょう。アメリカがそうと決めて、この先その方に進ませれば、日本なんてあっという間に掌で転がされて、リアルの戦争にまっしぐら、なんてなりそうな気がします。
 (以下略)>

 全文は、「お便りコーナー」で掲載させて頂きます。Mさんが7年間アメリカに住んで感じたこと等が書かれていて興味深いです。是非御一読下さい。さて、

 <日本と中国若しくは北朝鮮とを(代理)戦争を実際にさせることを目指しているのではないんでしょうか。>
<アメリカが直接関わらなくて済む体制を整えてアメリカが何のダメージもなく中国を弱体化させるシナリオ>

 とのことです。つまり、「アメリカは直接戦わず、日本を中国、北朝鮮にぶつける」というのです。これ、「善悪論」は抜きにして、「大いに有り得る」と言えるでしょう。アメリカが悪い国だからではありません。「そういうもの」なのです。

「バランシング」と「バックパッシング」とは?

 ここにA国がいます。B国が経済力と軍事力を増し、大いなる脅威になって来ました。A国は、「B国を叩こう」と決意していますが、この時大きく二つの方法があります。
 一つは、「バランシング」(直接均衡)と呼ばれる方法。
これは、A国が主導権をもって、B国を叩くのです。国内では軍事力を増強し、国際社会では「反B国同盟」「B国包囲網」形成を主導します。
 もう一つは、「バックパッシング」(責任転嫁)と呼ばれる方法。
これは、自分で戦いを主導せず、「他の国とB国を戦わせる」のです。例えば、A国がB国を潰すために、C国やD国を使ってB国を叩かせる。
 Mさんが心配されている、「アメリカは、日本を中国や北朝鮮と戦わせるのではないか?」というのは、「アメリカは、日本をバックパッシングするのではないか?」と言い換えることができます。
 ところで、大国は、自分が中心になって戦う「バランシング」と、他国に戦わせる「バックパッシング」、どちらを好むのでしょうか?
これ、他国に戦わせる「バックパッシング」を好むのです。世界で最も尊敬されているリアリストの権威ミアシャイマー・シカゴ大学教授は、何と言っているか?

 <事実、大国はバランシングよりも、バック・パッシングの方を好む。何故なら責任転嫁の方が、一般的に国防を「安上り」に出来るからだ。>(大国政治の悲劇 229p)

 どうですか、これ?
「日本はもっと金を出せ!」
「韓国はもっと金を出せ!」
「NATOはもっと金を出せ!」
 と叫んでいるトランプさん好みのセオリーではありませんか?
「大国は、バックパッシングの方が好き。何故なら、そっちの方が『安い』から」(!)だと。これを、アメリカ、中国とアジア諸国の関係に当て嵌めてみましょう。
 「アメリカは、直接中国や北朝鮮と対峙する(バランシング)より、日本、韓国をぶつける(バックパッシング)の方を好む。何故なら、そっちの方が『安上り』だからだ」となるでしょう。
つまり、Mさんの懸念は、「常識的に有り得る」のです。繰返しますが、これは「アメリカが悪い国だから」ではありません。「どこの国もやっていること」なのです。

アメリカに利用された国1~グルジア

 最近の例を二つ挙げておきましょう。
皆さん、もう忘れていると思いますが、08年8月、ロシアとグルジア(ジョージア)の戦争がありました。これ、プロパガンダで、「ロシアが小国グルジアを攻めた!」と思っているでしょう?
実を言うと、グルジアがロシア軍を先に攻撃したのです。証拠をお見せしましょう。熟読して下さい。

 <グルジアの南オセチヤ進攻に対抗、ロシアも戦車部隊投入
       (読売新聞2008年8月8日)   
 【モスクワ=瀬口利一】 タス通信等によると、グルジア軍が7日夜から8日にかけて、同国からの分離独立を求める南オセチヤ自治州の州都ツヒンバリに進攻し、同自治州で平和維持活動を行なうロシア軍司令部や兵舎等を空爆、戦車による砲撃も行なった。
 ロイター通信等によると、これに対抗して、ロシア軍がトビリシ郊外のグルジア空軍基地を報復空爆し、戦車部隊等地上軍もツヒンバリに向っている。>

 グルジア軍が、ロシア軍を攻撃した。それで、「これに対抗して」ロシアが「報復」したと、はっきり書いてあります。何故小国グルジアは、核大国ロシア軍を攻撃したのでしょうか?
 当時、グルジアの大統領は、親米のサアカシビリさんでした。03年の「バラ革命」で政権に就いた人で、「アメリカの傀儡だった」と言われています。つまり、「アメリカに唆されて」或いは、「アメリカに命令されて」「ロシア軍を攻撃したのではないか?」と常識的に想像出来ます。でなければ、「何故無謀な戦いを挑んだのか?」説明出来ません。

 何れにしても、この戦争でグルジアは、「南オセチア」と「アプハジア」を失いました。この二つの自治体は、事実上「独立」してしまった。全くグルジアにとって、「破滅的な戦争」でした。

アメリカに利用された国2~ウクライナ

 もう一つの例は、ウクライナです。皆さん御存知のように、2014年2月、ウクライナではクーデターが起りました。親ロシアのヤヌコビッチ大統領はロシアに亡命し、親欧米新政権が誕生したのです。この新政権は、クリミアからロシア黒海艦隊を追出し、代りにロシアの宿敵NATO軍を入れると宣言していた。
 プーチンは、2014年3月、「クリミア併合」を断行。続いて、ロシア系住民が比較的多いウクライナ東部ドネツク州、ルガンスク州は、「独立宣言」した。親欧米ウクライナ新政府は、軍隊を東部に送り、内戦が勃発しました。結局、親欧米新政府軍 対 東部親ロシア派の「米露代理戦争」と化してしまった。
 ルガンスク、ドネツクは現在、「事実上の独立状態」にあります。そしてウクライナ国は、「国家破産状態」にある。大国に利用された小国の運命は、悲惨です。

日本が気をつけるべきこと

 という訳で、「バックパッシング」は「日常茶飯事」で行なわれています。
ですから、日本は「めちゃくちゃ用心深く進む」必要があります。具体的に、どんなことに気をつけるべきなのでしょうか?
先ず、私達が目指すのは、「アメリカを中心とする対中バランシング同盟(中国包囲網)を結成、強化すること」。この目標を忘れて、「日本を中心とする対中バランシング同盟」を結成しようとすれば、日中戦争になり、アメリカは、「梯子を外す」かも知れません。
 そして、注意点が幾つかあります。

1.米中を天秤に掛けるような、「二股外交」は控えること。
 安倍総理は2015年4月、「希望の同盟演説」で日米関係を劇的に改善させました。ところが翌月、中国に3000人の訪中団を送り、日中関係改善にも動いた。この時、米中関係は「南シナ海埋立て問題」でかなり緊張していたにも関わらずです。
 この「不誠実」な動き。
世界的常識では、「日本はアメリカと中国を戦わせる心算だ!」と見られます。つまり、「日本はアメリカを対中国で利用しているだけだ!」と。
日本は、韓国の「二股外交」を批判します。しかし、「自分達も同じことをしている」現実もしっかり認識した方が良い。
 日本政府は、アメリカ、中国との関係に於いて、「何時もアメリカの味方である」と思われる言動を続ける必要があります。

2.日本は、中国を過度に非難したり挑発してはいけない。
 これは「バックパッシング」を避けるためです。では、中国との関係は、どう距離を取るべきなのでしょうか? 日本は戦略的に、「アメリカのオウム」になるべきです。
アメリカが「南シナ海の埋立ては国際社会の脅威だ!」と言えば、「そうだ!そうだ!脅威だ!」と言う。アメリカ以上の激しさで中国を批判するべきではありません。
これ、何とも「情けない」話ですが、「何時もアメリカに主導権を握らせること」が大事なのです。日本が中国バッシングの主人公になると、「梯子を外される』可能性が出て来ます。

3.アメリカの許可を得て、「自主防衛能力」を高める。
 ところで、アメリカの行動を見て、「何と狡猾な!」と思いましたか?
実を言うと、アメリカ側も日本に就いて、「狡猾な!」と考えていることを知っておく必要があります。
世界3大戦略家ルトワックさんの「中国4.0」に面白い記述があります。

 <過去6年間の日本の政策の主軸は、「チャイナ2・0」への対抗にあった。「チャイナ2・0」は日本にとって大きな挑戦であった。これが、日本の領土の保全に対する挑戦でありながら、日本は国家安全保障面でアメリカから独立していないからだ。だからこそ、中国からのあらゆる圧力はアメリカ側にそのまま受渡される形となった。
言わば、アメリカへの「バックパッシング」、つまり「責任転嫁」である。>(148p)

 ここでルトワックさんは、「日本はアメリカを『バックパッシング』している!」と指摘しています。言われて見れば、確かにそのとおりですね。
勿論日本としては、「そういう状態にしたのは、あんた(アメリカ)だろう!」と主張出来ます。
しかし、戦後70年が経って、アメリカも弱って来た。アメリカは、「日本も自国の防衛にもっと責任を持て!」と態度を変えて来ている。ですから、感謝して「自主防衛能力」を高めて行ったら良いのです。

 以上、注意点を挙げました。
日本は、中国から尖閣、沖縄を侵略されないように、アメリカからバックパッシングされ、中国と戦争にならないように、極めて用心深く、慎重に進んで行く必要があるのです。


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【RPE】核シェアリング

 前記事で北野氏が「アメリカを敵に回さずに【実質】核保有国になる方法」と言っていたのがこれです。あまりよく御存知でない方もおられると思うので転載しておきます。尚、記事中「ニュークリア=nuclear=核」です。
 アメリカによる「核弾頭売却」(日本側から見れば購入)よりは受容れ易いでしょう。要は、アメリカにその意思さえあれば、後は日本国内の世論だけの問題です。安保法でも問題になっている「安全保障と観念論の激突」が予想されます。


【RPE】★ 世界の孤児にならずに、事実上の核保有を実現する方法
        ロシア政治経済ジャーナル No.1375
      2016/4/19             北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160419000000000.html)   
  
 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。

 トランプさんが、
「在日米軍を撤退させる可能性がある」
「朝鮮戦争には関わらない」
「日本の核保有を認める」
 と発言した。
それで、「日本も核保有を!」という話がこれから彼方此方で聞かれるようになるでしょう。これは、「満州国問題」によく似ています。
日本が満州に進出したのは、「ロシア(後にソ連)の南下政策を防ぐため」でした。ところが、満州に固執し過ぎて、中国、アメリカ、イギリスも敵に回してしまった。それどころか1933年には、国際連盟を脱退し、「世界の孤児」になってしまった。
 日本が核兵器を保有するとすれば、理由は、「中国と北朝鮮が持っているから」となるでしょう。核兵器保有を目指す際、口では「北朝鮮の脅威に備えるため」と言いつつ、本音は「中国の脅威に対抗するため」となる筈です。
 ところが、問題があります。日本は、「対中国」で核保有を目指したい。
しかし、アメリカもロシアも欧州も、日本の核保有には反対するだろう。
(勿論、トランプさんが大統領になり、「私は日本の核保有を断固支持する。安保理で制裁論議になったら、必ず拒否権を出して阻止する!」と公式に宣言してくれれば話は別ですが)
 核拡散防止条約(NPT)から脱退する必要があるので、190か国を敵に回し、満州国の時同様、「世界の孤児」になる。
最も本質を書けば、中国の脅威に対抗するために核保有を目指したら、アメリカと中国、両方敵になり、「反日 米中同盟」が成立してしまう。こういう事態が最も恐ろしい。アメリカは、そういうことを平気でやる国です。
 例えば、第2次大戦時、ドイツと日本をぶちのめすために、仮想敵NO1ソ連と組みました。大戦が終ると、今度は敵だったドイツ(西ドイツ)、日本と組みソ連と対峙した。

ニュークリア・シェアリングとは?

ところで、「アメリカを敵に回さず、世界の孤児にならず、事実上核保有を実現してしまう方法」があります。
● 『日本自立のためのプーチン最強講義』(集英社インターナショナル)から一部転載してみましょう。
【転載ここから▼】
 <「ニュークリアシェアリング」で、中国に対抗せよ
「一番危険な仮想敵国は中国」という話を第一章でしました。
日本で「核武装を主張する人達」も、結局、最大の脅威は中国。次に同国の属国、北朝鮮。その次にロシアであることを同意してくれるでしょう。
「だから、日本も核を持て!」という論理ですが、それをやると、「中国どころか、アメリカ、欧州、ロシアも敵に回してしまう」という話をしました。
 では、「核を持てない」日本は一体どうすれば良いのか?
第一のステップは、既述のように、日米安保を「片務」から「双務」にすること。そのために、「集団的自衛権を認めよう」と。
次のステップですが、「ニュークリア・シェアリング」(核の共有)という仕組みがあります。これは核兵器を持たないベルギー、イタリア、ドイツ、オランダがアメリカと結んでいる条約です。過去には、カナダ、ギリシャ、トルコも参加していました。
 「ニュークリア・シェアリング」とは何かと言うと、右の四国は、有事の際、アメリカの核を使って反撃出来るのです。そのため、この四国は日常的にアメリカの核を使って訓練をしています。
「集団的自衛権」を自らに認めることで、アメリカと対等な同盟国に成り得る日本。アメリカと数年間信頼関係を醸成した上で、「ニュークリア・シェアリング」を要求したら良い、と私は考えます。
 そのメンツを見て下さい。
第二次世界大戦で、日本の同盟国としてアメリカと戦ったドイツ、イタリアが入っています。両国が「ニュークリア・シェアリング」に参加していることで、これ迄「ドイツとイタリアでファシズムが復活している!」という批判はありませんし、これからも起らないでしょう。ですから、日本が同じ決断をし、同じ行動を取ってもおかしくはありません。
 次のメリットは、「ニュークリア・シェアリング」の場合、日本が単独で「核兵器保有」を目指すのと違い、「アメリカ」、「欧州」を敵に回すことがありません。よって、「国際的に孤立する」とか「国連で制裁を受ける」とか、「エネルギー供給を止められる」といった心配をする必要がないのです。
 そして、最後のメリット。
この「ニュークリア・シェアリング」によって、日本はアメリカの核兵器を利用することが出来るようになるので、中国の武力的圧力に対する強力な「抑止力」になります。
これは、「自国は核兵器を保有しなくとも、核兵器保有国と同じ抑止力を持てる」という素晴らしい仕組みなのです。
 しかし、これはあく迄も現時点での話。既述のように、アメリカの衰退トレンドは止まりません。ですから、日本は、同国の衰えを補完するという名目で徐々に軍事的自立を成し遂げて行くべきなのです。>
【転載ここまで▲】

ニュークリア・シェアリングの前にやるべきこと

 この本を出したのは、2013年11月です。
良い仕組みだと思いますが、一つ考慮しておくべき事実があります。
世界3大戦略家のルトワックさんや、リアリストの大家ミアシャイマーさんは、大昔から「中国がアメリカ最大の脅威になる」と断言していました。
 そして、アメリカが中国に勝つための重要ポイントは、「中国とロシアを分断し、日米側に引入れよ」ということ。
オバマさんは、「AIIB事件」後、漸くロシアとの和解に動き始めました。
この「ニュークリア・シェアリング」ですが、中国が猛反発するのは勿論、現時点ではロシアも「大いなる脅威」と認識する可能性が高いです。
 そうなると、中国とロシアは、反米・反日で益々一体化してしまう。
日本がニュークリアシェアリングを目指すなら、その前にロシアが最早日本を警戒しないレベル迄和解する必要がある。これ、如何にも「ロシア在住者」、「ロシア寄り」の発言ぽいですね。その疑念は解りますが、「対中国でロシアが最重要」と主張しているのは、ルトワックさんやミアシャイマーさんです。
証拠として、ルトワックさんの超名著● 『自滅する中国』から引用します。

 <日本が引続き独立を保っていられるかどうかは、反中同盟全体の強さに大きく左右されることになるからだ。>(同上187~188p)
 
 衝撃的ですね。反中同盟が形成されない、或いは脆弱な場合、「日本は独立を保てない」、つまり、「中国に実質併合される可能性もある」と言っているのです。では、どうすれば、日本は勝てるのか?

 <勿論日本自身の決意とアメリカからの支持が最も重要な要素になるのだが、ロシアがそこに参加してくれるのかどうかという点も極めて重要であり、むしろそれが決定的なものになる可能性がある。>(同上188p)

 という訳で、今回は、「米中を同時に敵に回さず、事実上の核保有国になる方法」に就いてでした。
今は、1930年代同様、大国間の関係がコロコロ変っています。日本も大局を見ながら、「孤立しないよう」慎重に行動する必要があります。


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【RPE】日本核武装亡国論

 下記の記事は昨日アップされたもので、北野氏の持論です。
しかし、当ブログ前記事で書いたように、その前提となっているアメリカの対日基本政策が20年前と大きく変っている可能性があります。
 状況証拠の一つは、日本の防衛力強化への協力。また戦後の軍事産業に掛かる制限や規制を原則解除・容認・黙認していること。そのため、三菱重工を始め防衛産業が復活し、自衛隊の装備は世界第一級のレベルになっている。アメリカは明らかに自衛隊を米軍の弟分として育成する方針を執っています。そうしても、日本は韓国や中国のように、過去の恨みを何時までも忘れず、裏切りや復讐するようなことはしないと判断しているのでしょう。
 アメリカが依然として、「日米同盟は、日本に独立した外交、国防政策を行なう能力を与えないことを主要な任務として運用している」のなら、このような「リスク」を敢えて冒すでしょうか?
前記事にあるように、アメリカ自身が日本に核弾頭を売却するのであれば、北野氏の下記論拠は成り立ちません。

 尚、この記事の最後に書いてある、「アメリカを敵に回さずに【実質】核保有国になる方法」というのは、当ブログの前記事、前々記事でも触れた「核シェアリング」のことだと思います。(実は北野氏の著作『日本自立のためのプーチン最強講義』の中に書いてある)


【RPE】★ 日本が核武装しても「殆んど問題は起らない論」について
         ロシア政治経済ジャーナル No.1374
        2016年04月18日          北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160418000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは。北野です。

 大変なことが起ってしまいました。
熊本地震で亡くなられた皆様の御冥福をお祈り申し上げます。
また、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 前号で日本の核武装について触れました。
未だの方は、是非ご一読下さい。(http://archives.mag2.com/0000012950/20160415000000000.html

 結論だけ書くと、
・ アメリカは、日本の核武装を許さないだろう。
・ 中国、ロシアも、勿論許さない。
・ 欧州も、恐らく許さない。
・ 日本が核武装するためには、190か国が参加するNPTから脱退する必要がある。
・ 日本がNPTから脱退し核武装に突進めば、「満州国」の時と同じように、世界的に孤立して破滅するだろう。
・ 戦前・戦中と同じように、アメリカは日本への石油輸出を止めることも出来るし、過酷な経済制裁、金融制裁も課すことも出来る。
 とまあ、こんな話でした。
この件、「賛成」、「反対」、本当に多くのメールを頂きました。
日本の未来や安保に就いて真剣に考えている読者さんが多く、とても嬉しく思いました。
 今日は、「T様」から頂いた「核武装賛成メール」に回答させて頂きます。T様は、「核武装しても大して問題は起らない」という意見です。
全文は、「お便りコーナー」に掲載して置きます。

日本の核武装に『反対しない国』は『多い』?

 <戦前の独立国は殆んどが白人国家でした。そのため日本は孤立していましたが今は非白人国家の方が多くなっています。
核武装により日本が世界から孤立するでしょうか。>(● T様のメールから)

 T様の意見では、 
・ 戦前は、白人国家ばかりだったので日本は孤立した。
・ 今は、非白人国家が多く、「核武装」しても日本は「孤立しない」。
 これ、どうなのでしょうか?
先ず世界の構造からお話しましょう。世界の問題を決める最大の機関と言えば、「国連」ですね。国連の中でも特に重要なのは、二つです。
・ 国連総会
・ 国連安保理
 国連総会は、全加盟国が参加出来ます。ここで色々な問題が協議され、多数決で決議が採択されたり、採択されなかったりします。
非常に重要なのですが、
・ 総会の決定には、「法的拘束力」がありません。
はっきり言えば、ある国が総会の決定に従う義務はないのです。
 では、「国連安保理」はどうなのでしょうか?
安保理は、「常任理事国」5か国と、「非常任理事国」10か国から構成されます。
ここ、とても重要なポイントです。
・ 安保理の決定には、「法的拘束力」、「強制力」があります。つまり、安保理の決定には、全ての加盟国が従う「義務」があるのです。
 別の重要なポイントを見てみましょう。
常任理事国5か国、即ち、
・ アメリカ
・ イギリス
・ フランス
・ ロシア
・ 中国
 には、「拒否権」があります。
つまり、自国に都合の悪い決定は、「拒否」することが出来るのです。
以上纏めると、
・ 全加盟国が参加する国連総会の決定には、「強制力」が「ない」。
・ 国連安保理の決定には、「強制力」が「ある」。
・ 安保理常任理事国・米英仏露中には、「拒否権」がある。
 こういう国連の構造を見れば、
・ 国連総会は重要な決定を下せない。
・ 安保理でも非常任理事国は、影響力がそれ程ない。
・ 結局、国連を支配しているのは、安保理で拒否権を持つ「米英仏露中」である、という「事実」が見えて来ます。
 これはどういうことでしょうか?
「非白人国家が多いので、日本は核武装しても孤立しない」と言うのは、「感情的なレベル」である。「法的なレベル」では、「国連安保理常任理事国以外の国々には、何の決定権もない」のです。
 つまり、「非白人国で影響力を持つのは、常任理事国・中国だけ」と言うことになります。ご存知のように、中国は世界1の反日国家ですから、勿論日本の核武装を許さないでしょう。
 もう一つ、「非白人国家が日本の核武装に賛成するか?」と言えば、「そんなことはないだろう」と思います。何故でしょうか?
全世界の実に190か国が、「核拡散防止条約」(NPT)に参加しています。
つまり190か国が、「これ以上核兵器保有国を増やさないこと」を支持している。
自らが調印し参加したNPTを破って、「公的に日本の核武装を支持する」。そんな国が存在するとは思えません。
 日本は、イランと比較的良好な関係ですが、イランの核兵器保有を支持しますか? 勿論支持しません。自分がやらないことを、他国に期待するのは、無理があります。

インド、パキスタンは核兵器保有したから、日本も大丈夫?

 <インド、パキスタンは核を持ちましたが、制裁措置を受けていません。オーストラリアは当初、インドに対し、ウランの輸出を禁止しましたが今ではインドにウランを輸出しています。>(T様のメールから)

 これは、そのとおりです。
インドは、1974年と1998年に核兵器実験を行なっています。
パキスタンは、1998年に核兵器実験を行なっています。
「だったら、日本だって良いじゃないか!」と思えますね。
しかし、インド、パキスタンと日本には、大きな違いがあります。インドとパキスタンは、最初から「NPT」に「参加していない」のです。
 条約に調印していないので、そもそも「NPT」の決まりを守る義務がありません。では、日本が目指す「NPTに参加していたが『脱退』して核兵器保有国になった国」はあるのでしょうか?
一か国だけあります。北朝鮮です。
 日本が「NPT」を脱退して核保有国になれば、「北朝鮮と同じことをした」ことになります。勿論北朝鮮のように「孤立」し、北朝鮮のように「制裁される」ことでしょう。

日本に経済制裁はできない???

 <日本は世界三位の経済規模を持っています。これは世界各国から多くの物を輸入しているということです。禁輸によってむしろ今迄日本に多くの物を輸出していた国の方が困ることになります。>(T様のメールから)

 「日本はGDP世界3位の大国なので、経済制裁など無理」。ところで、2010年9月、「尖閣中国漁船衝突事件」が起りました。この時、中国は、サクッと「レアアースの禁輸」を決めています。これも、一種の経済制裁ですね。
 日米欧豪は現在、世界有数の資源大国ロシアに対し経済制裁を続けています。
「経済制裁」の凄い(?)ところ。それは、「自分達が損をする部分は、制裁リストから外すことが出来る」ということです。
「日本が輸入をしなくなると、世界が困る」と言うのなら、「日本の輸出は禁止、日本の輸入は、制裁する側が困るのでOK」と自分達でルールを設定することが出来る。
 「日本の輸出を禁止したら困る」ということであれば、「輸出したら困る品目だけリストから外す」ことも出来るのです。
要は、「制裁する側はあまり困らない」、「日本だけが困る」方法で制裁出来るということです。
欧州はロシアに経済制裁していますが、ちゃっかりロシアから原油とガスを輸入し続けています。
 つまり、「日本に制裁したら、世界が困るから制裁しない」ということにはならない。「日本だけが困り、俺達はあまり困らない制裁をしよう」となるでしょう。

産油国は、日本への原油輸出を止めない?

 <イランは反米国家なので日本に石油を輸出することは止めないでしょう。
また、中東の産油国は日本に輸出出来なければ自分達が困るので禁輸に賛成しないと思います。>(T様のメールから)

 イランも中東産油国も、「禁輸はしない」。もう一度「国連の構造」を思い出して見ましょう。
国連安保理の決定は、「法的拘束力」を伴います。ですから、安保理が決めたら、全世界が従わなければならないのです。
安保理が「日本に石油を輸出するな!」と決めたら、そうしなければなりません。

日本に金融制裁は出来ない?

 <金融制裁も出来ないのではないでしょうか。日本は海外から借金はしていません。全て日本国内で資金を回しています。むしろ日本がアメリカ国債を買わなくなれば困るのはアメリカです。
以前、橋本首相がアメリカで米国債の売却に言及したところ米国債が暴落して金利が跳ね上がり、ニューヨーク証券取引所の株価が一時急落したことがありました。>(T様のメールから)

 「金融制裁」の一種に「資産凍結」があります。つまり、資産の処分を禁止するのです。米国債は、アメリカの借金で、日本の資産です。
「核武装で世界秩序を壊そうとする日本が米国債を売ることを禁止する!」とアメリカが決意すれば、英仏中露は支持することでしょう。

問題の本質は?

 「核武装問題」の本質は何でしょうか?
日本は、「中国の脅威」があるので、「核武装」したい。ところが「核武装」すると、中国だけでなく、アメリカ、全世界を敵に回してしまうリスクがある。そういうことなのです。
 ところで、何故戦前日本は満州に拘ったのでしょうか? そう、ロシア(後にソ連)の南下を恐れたからです。
ところが、満州に固執する内に、何時の間にかアメリカとイギリスも敵にしてしまった。
 1933年、国際連盟で「満州国建国」を支持する国は日本以外になく、結局脱退に追込まれます。こうして日本は、世界的に孤立し、「破滅への道」を歩み始めたのです。
 戦前、戦中の重要な教訓は何でしょうか?
「孤立すれば破滅する」です。「核兵器さえ持てば、全て解決」という思考は、「満州国は我国の生命線」と決めていた思考によく似ています。
 ところで、「アメリカを敵に回さずに【実質】核保有国になる方法」があります。長くなりましたので、次号で!


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安倍内閣と米国の極秘合意?

 熊本地震に就いては、他のブログで色々コメントされているので今更私が書き加えることはありません。何が起きてもおかしくないご時世です。それに霊的に見れば、こういう自然災害が起る理由を人間の物指しで測ることは出来ません。

 さて、昨日は雨に強風という荒れたお天気だったので、『余命3年時事日記』(青林堂)を読んでいたところ、前記事と関連する興味深い内容があったので引用します。これが事実なら、「RPE」の認識を多少修正する必要があるかも知れません。
 因みに反韓本の代表挌とも言えるこの本、発売前アマゾンの総合1位だったとカバーに書いてあります。現在アマゾンのベストセラー1位『中国4.0 暴発する中華帝国』(文春新書)と並んで、日本人の中国・韓国問題に対する関心の高さが窺われます。


余命3年時事日記』(青林堂)
〔抜粋〕 p30~33

 <第一次安倍内閣の時代、日米安保で極秘交渉があった。(2007年と思われる)
   (中略) 
 米側からの情報でその交渉の中身は全て分っている。何十年か後に米国公文書館に於いて見付かる可能性がある。

 「我々は日本側が一切の記録を残さないことを前提にこの提案を行なう。米国は韓国に対し、過去、現在、将来の各種分析を行なった結果、同盟国としては不適格との結論に達した。
 よって経済的には、スワップの延長停止を始めとして積極的に関わる援助等は行なわないことを決めた。
軍事に関しては、最先端軍事技術の供与停止を始めとして、軍事訓練等もそれを考慮して対応する。
 来る2013年米韓戦時作戦統制権委譲後は速やかに在韓米軍の撤退を進め、統合司令部だけを残す予定である。その後の北朝鮮侵攻のような事態については、朝鮮戦争勃発当時とは大きく周辺国の状況が変化しているので、韓国の国防力と中国非参戦を考慮すれば、米国や日本が巻込まれることはないと判断している。原則、米国は介入しない方針だ。
 韓国との原子力協定改定を認めることはない。陰で核開発を進める国に核開発のお墨付き与えるようなもので論外である。米中ともに朝鮮半島非核化を望んでいる。このままの中途半端な米韓同盟は北朝鮮の核武装を進め、それはIAEA脱退による韓国の核武装と必然的に日本の核武装に繋がる。

 米国が半島から手を引いて日本と共に第一列島線防衛に専念することは両国にとっても多くのメリットがあると考える。半島は中国の影響を受け韓国は半属国となるであろうが、即、侵攻、占領のパターンは考え難い。韓国が国として存在するならば中国は北朝鮮と韓国に自国の安全保障上、絶対に核を持たせないであろうから半島は非核化されるであろう。

 就いては事実上、敵となる韓国と直接向合い対峙することとなる日本に対し、米国は以下の対応を執る。
先ず、日米安保の密接強化、軍事共同訓練の強化、日本の防衛力強化への協力。また戦後の軍事産業に掛かる制限や規制を原則解除、容認、黙認することとする。
 米国は直接の脅威となりうる原潜と大陸間弾道弾は認めないが、それ以外は注文を付けない。日本の国内事情が許せば、中国に対する抑止力の範囲で核弾頭を売却しても良い。日本が軍備増強し、中国に対する核抑止力を持つことはアジアの平和、世界の平和に繋がると我々は確信している。日本はこの提案を踏まえて適切な対応を執られたく思う
」>以上。

 この文言の内、実現していないのは、「在韓米軍の撤退」と「日本に対する核弾頭の売却」だけです。これは中国に対するアメリカの戦略が大きく変化した所為だと考えられます。つまり、中国包囲網を構築する上で、地政学的に重要な韓国から手を引くことが出来なくなったからです。
 勿論、目的を達成したらさっさと撤退し、後は北朝鮮に「お好きなようにどうぞ」となるでしょう。その時点で「核弾頭売却」が必要かどうかは状況次第ということになります。必要がなくなっている可能性もあります。(中国の脅威がなくなった場合)
 前後の状況から見て、この提案は第一次安倍内閣によって密かに受入れられ、第二次安倍内閣によって強力に実行されて来たと思われます。

 つまり、前記事にある20年前の「アメリカの日本に対する基本方針」は、現時点ではかなり変化している可能性が高いです。日本からのプルトニウムや高濃縮ウランの回収も「核シェアリング」や「核弾頭売却」と矛盾しません。将来的な日本自立のために、極めて幸運な状況と言えます。



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日本の核武装問題

 「日本の核保有を許す」というトランプ氏の発言は、アメリカの対日政策の根幹を変更するものです。ですから、仮にトランプ氏が大統領になっても本当に実行するかどうかはかなり怪しいと思っていた方が良いです。それより、同じ核保有国であるロシア、インドとの友好関係を強化することの方が対中国・北朝鮮策としては現実的でしょう。(核シェアリング条約を結ぶという手もあります)
 それにしても、憲法9条はもとより、「日米同盟は、日本に独立した外交、国防政策を行なう能力を与えないことを主要な任務として運用されている」ことを日本国民はよくよく認識しておく必要があります。日本民族は、それほど世界支配層に恐れられていると言っても良いでしょう。


【RPE】★ アメリカは、日本の核武装を許すか?
        ロシア政治経済ジャーナルNo.1373
      2016/4/15             北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160415000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。

 アメリカ大統領選で、共和党トップを走るトランプさん。数々の爆弾発言で、日本と世界を怯えさせています。曰く、
・ 在日米軍を撤退させる。
・ 日本の核保有を許す。
・ 朝鮮戦争が起こっても、アメリカは関らない。
 この二番目、「日本の核保有を許す」について。核兵器、軍事的には確かに優れています。北朝鮮のような最貧国でも造ることが出来、抑止力は抜群。アメリカのような超大国でも、横暴の限りを尽す「核保有国」北朝鮮への攻撃を躊躇する。
 一方、核を持っていなかったアフガン、イラク、リビア等は、アメリカにメチャクチャにされてしまいました。トランプ発言に就いて、日本の一部の人は、喜んでいるようです。「よっしゃ!これで核武装して、日本は自立出来る!」と。
 ところが、この問題はそう単純ではありません。先ず、所謂戦勝国群、イギリス、フランス、中国、ロシアが反対する。そして、アメリカは、本当に「日本の核保有を支持するのか」極めて怪しい。日本が核武装するためには、「核拡散防止条約」(NPT)から脱退する必要がある。世界190か国が加盟しているNPTから脱退することで、日本は、世界で孤立します。

 戦前も同じようなことがありました。そう、世界が反対しても満州国を存続させたかった日本は、国際連盟を脱退したのです。その後どうなりましたか? 1937年時点で、アメリカ、イギリス、ソ連、中国を敵に回し、必然的に敗北しました。
「全世界を敵に回しても」と決意すれば、日本は核武装を達成出来るでしょう。しかし、それで「世界の孤児」になってどうするのでしょうか? 軍事的安全は得ることが出来るかも知れません。

 とは言え、例えばアメリカは、戦前・戦中のように、日本への原油の流れを止めることが出来る。「エネルギーがなくなった国民生活」、ちょっと想像してみましょう。更に、過酷な金融制裁、経済制裁を課すことも出来ます。「日本が核兵器を手放す迄制裁を続ける」と国際社会が決意したら、国民生活はどうなるのでしょうか?

 「核武装派」の人達は、国連安保理常任理事国を全部敵に回し、
・ 原油、ガス、ウランが輸入出来なくなる。
・ 過酷な金融制裁、経済制裁を課される。
 この二つからどうやって日本国を守るのか、説明する義務があると思います。
「・・・て言うか、トランプさんは、『日本の核保有を許す!』と言ってますよね? だったら、アメリカは許すのではないですか?」
 これは、そうかも知れないし、そうではないかも知れません。
何れにしても、過去と現在の状況を見ると、「アメリカは日本の核武装を断固として許さない」可能性が高いのです。

アメリカ、驚愕の本音

 日本を代表するリアリスト伊藤貫先生は、
● 『中国の「核」が世界を制す』伊藤貫(http://hec.su/dubG
 という名著を出されています。(伊藤先生は、核保有派ですが、私は心から尊敬しています)
この名著の中に、ペンタゴンの日本部長ポール・ジアラさんと1994年に会った時の会話が出て来ます。仰天の内容ですので、皆さん、ゆっくり熟読して下さい。ジアラさん曰く、

 <「クリントン政権の対日政策の基礎は、日本封じ込め政策だ。>
<1990年にブッシュ政権は対日政策のコンセプトを大きく修正し、『日本を封じ込める』ことを、米国のアジア政策の基盤とすることを決定した。>
<クリントン政権も同じ考えだ。クリントン政権のアジア政策は米中関係を最重要視するものであり、日米同盟は、日本に独立した外交、国防政策を行なう能力を与えないことを主要な任務として運用されている。>(以上200p)

 因みに当時から北朝鮮の「核問題」はあったのですね。これについてジアラ日本部長(当時)は、どういう見解だったのでしょうか?

 <現在、北朝鮮の核開発が問題となっているが、仮令今後、北朝鮮が核兵器を所有することになっても、アメリカ政府は、日本が自主的核抑止能力を獲得することを許さない。
東アジア地域に於いて、日本だけは核抑止力を所有出来ない状態に止めておく事が、アメリカ政府の対日方針だ。この方針は米民主党だけではなく、共和党政権も賛成して来た施策だ。>(同上)

 どうですか、これ? 20年前からアメリカは、「北朝鮮が核兵器を保有しても、日本に核武装はさせない」と決めていた。

アメリカは、日本の核武装を警戒し始めた?

 「とは言え、20年も経てば状況も変るのではないですか? アメリカも、『核武装容認』の方に振れているのでは?」。こういう意見も出るでしょう。興味深い情報があります。
アメリカが日本から核物質を持出し初めているのです。(私註: オバマ政権の話)

 <プルトニウム輸送船が到着 東海村から米国へ返還、21日にも出航
            産経ニュース3月21日

 核物質の管理強化を進めるオバマ米政権の方針に沿って日本が米国への返還に合意した研究用プルトニウム等の核物質を運ぶと見られる英国の輸送船が21日朝、茨城県東海村の港に到着した。日本原子力研究開発機構(原子力機構)の施設に保管されていた核物質を積込み、同日にも米国に向け出航する見通し。
 プルトニウムは331キロで原爆40~50発分に相当。冷戦期に英米仏が日本に提供し、高速増殖炉の実験に使われた。
米国の核監視団体によると、これほどの量のプルトニウムが海上輸送されるのは1993年に「あかつき丸」が約1トンをフランスから日本に運んで以来となる。>

 今年は、年初から北朝鮮が「水爆」実験したり、ミサイルぶっ放したりして騒がしいですね。それでアメリカは、「日本は核武装するのではないか?」と恐れ始めている。
今回の「プルトニウム回収」は、「核武装は許しませんよ!」というシグナルだというのです。

親日派のケント・ギルバートさんでも

 190か国が加盟するNPTから脱退し、日本が核武装に突進む。
すると、アメリカは黙認せず、欧州、ロシア、中国を巻込んで「日本潰し」を主導する可能性があります。
「核武装しても、アメリカは日本の同盟国」等と甘い見通しは持たない方が良い。
 日露戦争時、日本は当時の覇権国家イギリスと「日英同盟」を結んでいました。イギリスは、日本の勝利に大いに貢献してくれたのです。
そして、第1次世界大戦が起った。
イギリスは、同盟国日本に「陸軍を欧州に派兵してくれ!」と懇願します。しかし、日本は、(海軍は出したが)この要求を一蹴したのです。
結果、イギリスは日英同盟の意味を見出せなくなり、1923年破棄しました。
 その後、同盟国でなくなったイギリスは、「遠くから日本を暖かく見守った」のではありません。アメリカと組んで、日本潰しに動いたのです。
今の同盟国アメリカだって同じことです。
コントロール不能になった日本を、中国やロシアと組んで潰さない保証が何処にあるでしょうか? 中国は、「思い掛けず反日統一共同戦線戦略が成就した」と大喜びすることでしょう。

(● 必読 中国の反日統一共同戦線戦略とは?(http://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/2012_11_15/94728921/

 さて、「アメリカは日本についてどう思っているのだろう?」
このことについて最近興味深い動画を見ました。「日本を守る三大アメリカ人」と言えば、
・ テキサス親父さん。
・ マイケル・ヨンさん。そして、
・ ケント・ギルバートさん。でしょう。
 そのケント・ギルバートさんが、「龍馬プロジェクト」の神谷先生と対談した。神谷先生が「日本核武装の可能性」に就いて質問したところ、ケントさんは、「絶対反対」なリアクションでした。9分30秒ぐらいから、「日本核武装」の話になって行きます。
 ケントさんは、「韓国と日本が核兵器を持つことは、アメリカが許しません」と断言。その心は、「アメリカが持ってるんだから、要らない」そうです。更に、「核兵器保有国は、新たに核兵器を持とうとする国を許しません。これ鉄則です!」。

 つまり、日本が核保有しようとすれば、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国が一体化して叩き潰すということです。
ケントさんは、日本が対中国で核保有すれば、「より不安定になる」と仰っています。
皆さんも是非、この動画を見て頂ければと思います。(https://www.youtube.com/watch?v=dOGDQSQ8O3M

 今回の話は、トランプさんに唆されて、日本が核武装に突進めば、「全世界を敵にして破滅する可能性が高い」という話でした。
そして、メルマガでは、細かく書けませんでしたが、このテーマに興味のある方は是非、
● 『日本自立のためのプーチン最強講義』(集英社インターナショナル)を御一読下さい。


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「パナマ文書」 ロシアの見方

 前記事で「パナマ文書」に対する黄文雄氏の記事を掲載しましたが、「RPE」がロシアの見方を紹介しています。どちらも真実の一端を述べていると思います。
 因みに金融の世界において「オフショア」とは、規制が非常に少なく、「国外からの所得」に対して所得税や法人税が安いか、全く掛からない「国」や自治権を持った「地域」の金融マーケットを指し、 タックスヘイブン型と言われるものがその代表的なもの、だそうです。
 こんなものが合法的に存在し、巨大な脱税が公然と行なわれているのはどう考えても不公平です。「パナマ文書」は、国際金融資本のアングラマネーに対する「国家からの締付け」の一環にも見えますが、下記のようにアメリカに有利な陰謀という見方も成立ちます。


【RPE】★ 「パナマ文書」は、アメリカの「オフショア独占戦略」? (ロシアの見方)
       ロシア政治経済ジャーナル No.1372
      2016/4/14              北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160414000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。

 パナマ文書、日本では大騒ぎになっているようですね。プーチン絡みの情報も出ています。

 <プーチン氏の親友、パナマ文書に 政権に打撃の可能性も
      朝日新聞デジタル 4月8日(金)10時7分配信
 タックスヘイブン(租税回避地)にある法人に各国首脳や著名人が関与している実態を暴露した「パナマ文書」に、ロシアのプーチン大統領の親友として知られる著名なチェリスト、セルゲイ・ロルドゥーギン氏の名が含まれていた。
プーチン氏の関与を疑う声もあり、9月に下院選を控えるプーチン政権にとって打撃となる可能性もある。>

 これなんですが、現地に住んでいる者の実感からすると、「政権にとって打撃になる」と言うのは、大袈裟だと思います。と言うのは、ロシアのメディアは、見事に(?)統制されていて、「大騒ぎ」にならないからです。

 <プーチン氏は7日、パナマ文書の暴露に就いて、「社会に政権への不信」を植付けてロシアを弱体化する意図が込められているとの見方を示した。ロルドゥーギン氏に就いては、「我々の会社の一つの株を持っている。稼ぎはあるが、数十億ドルということはない。その殆んどを費やして外国の楽器を買い、ロシアに持って来ている。彼のような友人を持ったことを誇りに思う」と述べ、自身の関与を否定した。>(同上)

 これなんですが、殆んどのロシア国民は、先ず「パナマ文書」のことを知りません。知っていても、国営テレビを見て、プーチンの言葉をそのまま信じています。そして結論は、「またアメリカの謀略だ!」ということになります。 どうしてそういう話になるのでしょうか?
ロシア国営テレビRTR「ヴェスティ ニデーリ」4月10日放送の内容を要約しておきましょう。(元の映像はこちら

パナマ文書は、アメリカの「オフショア市場独占戦略」?

 16分30秒位から、「パナマ文書」の話が始まります。以下、内容の要約。
・ 情報をリークしたのは、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)
The Organized Crime and Corruption Reporting Project (OCCRP)(組織犯罪と汚職報告プロジェクト)
・ ウィキリークスによると、OCCRPは、「ソロス財団」と「USAID」(アメリカ合衆国国際開発庁)の資金で運営されている。(● 註 USAIDは、国務省管轄下にある米政府組織。)
・ よってOCCRPの調査、捜査結果は、常にアメリカの利益になるようになっている。
・ 今回アメリカは、数十兆ドルの利益を期待している。

 ここから、「どうしてそうなるの?」に関する解説が始まりました。

・ オフショアは、既に長年に亘って「合法」である。
・ アメリカの一流企業、例えば「アップル」、「グーグル」、「マイクロソフト」、「GE」、「GM」等も使っている。
・ ロシア企業も例外ではない。(利用している)
・ ロシア政府はオフショアの利用を歓迎していないが、禁止はしていない。
・ 禁止すれば、(オフショアを使う)外国企業は有利になり、(使えない)ロシア企業は不利になり、結果としてロシア企業の競争力がなくなるからだ。
・ そういう理由で、「オフショアを禁止する」のであれば、全世界が同時に行なわなければならない。
・ オフショアは一般的に、小国や島であり、アメリカがある特定のオフショアを潰そうと思えば、何時でも潰せる。
・ ドイツは、オフショアだったキプロスを、超短期間で潰してしまった。

 ここから、話の核心に入って行きます。

・ アメリカは、自国領の中にオフショアを作っている。(ネバダ州、ワイオミング州、デラウェア州、サウスダコタ州)
・ つまりアメリカは、アメリカ国内のオフショアに、世界の資金を呼込む計画なのだ。
・ アメリカ以外のオフショアの秘密を突如暴露し、その一方で、「私達(アメリカ)にお金を預ければ、安心ですよ」と囁く。
・ パナマ文書は大騒ぎになっているが、真の大物はアンタッチャブルである。
・ これは、「アメリカのオフショアを使ってくれれば、安全ですよ」ということなのだ。

 司会のキシリョフさんは、「プランは成功している」と言います。その証拠として、ブルームバーグ1月27日の記事を引用しました。曰く

 <透明性と公開性というグローバルな流れに逆らって、アメリカは、外国資本のためのダイナミックな新市場を作り出した。皆、ロンドンの弁護士から、スイスの信託ファンド迄が、バハマ、英領ヴァージン諸島等から、(アメリカ国内のオフショア)ネバダ、ワイオミング、サウスダコタへの資金移動を助けることで、このプロセスに参加している。>

 キシリョフさんは、「素晴らしいオペレーションだ!」とアメリカの狡賢さを絶賛(?)します。
そして、このオペには二つの大きな効果があるとしています。

1.世界のオフショア資金を、アメリカ国内に移動させる。
2.世界から集まった資金を、アメリカが完全に監視、監督する。
・ 勿論、こんな話は公言されない。これは長期プランだ。

 とまあ、ざっくり要約しましたが、これがロシアの見方です。
勿論、ロシア国営メディアは、常に「アメリカ陰謀論」ですので、丸ごと信用は出来ません。(例えば、「原油大暴落は、アメリカとサウジが組んでロシア潰しを仕掛けた」と報じていた。実際は、サウジがアメリカのシェール企業を潰すために減産を拒否したことが、暴落の主因だった)
 しかし、「クレムリン情報ピラミッドがこういう見方をしている」ことを知っておくのは、「米英情報ピラミッド」に偏った日本国民にも有益でしょう。


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「パナマ文書」に怯える中国

 「パナマ文書」については、アメリカの「ソロス財団」と「アメリカ合衆国国際開発庁」が関与しているとウィキリークスが暴露しています。
その主目的は、下記の黄文雄氏の記事のように中国叩きなのか、米国以外のタックスヘイブン潰しなのか、その両方なのか、私にはよく分りません。何れにせよ、現在、表に出ている支配層(の手先)に大きなダメージを与えることは確かです。それにしても、この巨大な脱税に頬被りをして増税もないものだと思います。


MAG2 NEWS
「パナマ文書」に世界で最も怯える中国、最高指導部の半分以上に汚職疑惑
      2016年4月14日                 黄文雄
http://www.mag2.com/p/news/174764~/4) 

 各国要人の不正蓄財疑惑が暴露された形となった「パナマ文書」の流出劇。中国でも習近平氏を始め最高幹部等の名が上っており、政権は情報隠しに汲々としていると伝えられています。メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では、パナマ文書が「中国経済の破綻から政権瓦解までに広がる可能性を秘めた超ド級のリーク」とし、その理由を詳しく解説しています。

【ドミノ倒し的に中国を崩壊に導くパナマ文書の衝撃】

習氏親族記載にピリピリ=「パナマ文書」情報を封鎖―反腐敗闘争に影響も・中国

 中国は習近平のスキャンダル隠しに必死です。以前のメルマガでも、習近平や最高幹部達の汚職情報やスキャンダル情報を持ってアメリカに逃亡した令完成(胡錦濤の側近で、習近平の反腐敗運動で失脚した令計画の弟)を、習近平政権は必死になって取戻そうとしていることはお伝えしました。

中国の機密暴露か。米国に亡命した共産党要人のリークに震える習近平

 それに加えて、今度は「パナマ文書」です。これは、「タックスヘイブン」と呼ばれる税金の安い国に巨額の富を投資する企業や団体、個人名と、その取引の詳細が記された極秘文書で、これが国際的に流出して話題となっています。

 それによると、習近平の姉の夫、中国共産党序列5位の劉雲山政治局常務委員の親族、序列7位の張高麗副首相の親族が、其々イギリス領バージン諸島のペーパーカンパニーの株主になっていたとされています。要するに、不正蓄財で蓄えた金をタックスヘイブンへ移して、企業株主になることでマネーロンダリングをしていた疑いが浮上した訳です。

 即ち、チャイナ・セブンと言われる最高幹部の党中央政治局常務委員7人の内、3人にそうした疑惑が浮上したことになります。加えて、2015年4月にはアメリカ政府当局がJPモルガンに対して、反腐敗運動を主導する王岐山に関する情報提供を求めており、要するに王岐山にも汚職疑惑が浮上していました。習近平を含めて、最高指導部の半分以上に汚職疑惑が発覚したということなのです。

 御承知のとおり、中国では、このスキャンダルを報じるニュース番組は放送を中断され、ネットでも閲覧禁止となっています。確かに、反腐敗運動を全面的に推進している習近平自身が不正蓄財していたということになれば、民衆の反発は必至です。中国の外務省も、記者からの質問に対して「雲を掴むような質問には答えられない」とトボけるしかありませんでした。

 アメリカ司法省もこのパナマ文書を精査すると発表していますが、令完成の機密情報と共に中国要人の資金の流れが徐々に解明されて行くことでしょう。そうなれば習近平政権は完全にアメリカに弱みを握られることになります。

 パナマ文書に就いては、世界各国の大統領の名前が登場し、世界中を震撼させています。一部を挙げると、ロシアのプーチン大統領、イギリスのキャメロン首相、ウクライナのポロシェンコ大統領、アルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領等の他、ジャッキー・チェンやスペインのサッカー選手メッシ等の著名人の名前も挙っています。

 フランスやメキシコ等は、この文書を受けて該当機関の調査に乗出し、アルゼンチンでは大統領に捜査の手が伸びています。また、それ迄も不正蓄財が疑われていたアイスランドのグンロイグソン首相は、これがダメ押しとなって辞任に追込まれました。

辞任のアイスランド首相、巨額私財隠しの疑い

 流出元は、中米パナマにある法律事務所です。この法律事務所はハッキング被害に遭って情報が流出したと、被害者ぶっているようですが、それ以前にやっていることが合法なのか非合法なのかを考えた方が良いでしょう。

「パナマ文書」何を明らかに

 一方、アメリカ要人の名前が上っていないことから、この文書流出はアメリカが仕掛けたものだという説もあります。確かに現在のところ、アメリカにとっては各国に対して優位に立つことが出来る、非常に都合の良い文書だと言えるでしょう。

 パナマ文書の流出によって、イギリスのキャメロン首相も父親がパナマで開設したファンドに投資して利益を得ていたということが判明し、更に母親からも20万ポンドの贈与を受けていたことが明らかになると、ロンドンでは1000人以上の市民が辞任を求めるデモを行ないました。キャメロン首相の人気は急落しています。

 6月にはイギリスがEUから離脱するかどうかを問う国民投票が行なわれますが、EU残留派であるキャメロン首相への反発が広がり、EU離脱気運が高まる可能性があります。また、キャメロン首相が失脚し、政権交代ということになれば、中国も大きなダメージを食らうことになる筈です。というのも、キャメロン政権は中国の後ろ盾となってAIIBへの参加を真っ先に表明したり、人民元をIMFのSDR構成通貨に入れることを後押しして来たからです。

 昨年10月に習近平がイギリスを訪問した際のキャメロン首相の歓待振りには、イギリス国内からも批判が相次ぎました。特に中国の鉄鋼ダンピングに対して、イギリスの鉄鋼業界は強い不満を表明しており、習近平の訪英中にも強い批判が起きていました。

 万が一、キャメロン政権が崩壊した場合、習近平はヨーロッパに於ける拠り所を失ってしまいます。AIIBは、イギリスが参加を表明したから箔が付いたようなものの、もし反キャメロンを掲げた政権が成立し、中国の人権問題や南シナ海での暴挙を問題視してイギリスがAIIBと距離を置くようなことになれば、AIIBは壊滅状況に陥るでしょう。人民元の国際化も破綻し、ドミノ倒しのように中国経済は袋小路に陥る可能性があります。

 只でさえAIIBの起債は無格付けで信用力が低いのですが、それでもイギリスがメンバーにいるからまだ何とかなると中国は思っていた筈です。しかしイギリスが抜けるようなことがあれば、これが根底から覆ります。ちなみにこの最初のAIIBの債権は、設立準備担当幹部によれば、韓国が引受けることになっているとも言われています。しかし、とんだババを掴まされることになりそうです。

AIIB債、無格付け発行=設立当初、韓国引き受けか

 次第に化けの皮が剥がれ始めている習近平政権ですが、それだけに中国は情報統制に神経を尖らせ、パナマ文書に限らず、習近平を批判するものは全て国内では閲覧禁止にする心算のようです。米紙タイムや英紙エコノミストも、習近平批判絡みの記事があるためWEBで閲覧不能となりました。形振り構わない必死さが滑稽です。

 更に、先日の先進7カ国(G7)外相会合の声明に、東・南シナ海の状況に対する懸念と一方的な行動への反対が明記されたことに就いて、中国外務省の陸慷報道局長は、G7が一部の国の私利によって動かされるなら「G7自身の影響や役割、将来の発展に必ずしも役立たないだろう」と反論しました。国内経済が混乱し、自身の身にも疑惑が噴出しているとなれば、習近平は対外的に強気に出て、強いリーダー像を国内に喧伝するしかない、ということなのでしょう。

 このように、様々な危険な要因を孕み、叩けばホコリが出る習近平政権ですから、せめて人民の愚民化で保身へ突進もうという訳ですが、このインターネット時代に於いて情報のシャットアウトは中々難しいでしょう。となると、何れパナマ文書の内容が中国民衆に伝わることは避けられないということになります。アメリカも習近平に関する情報を入手し、これを脅しの武器として習近平政権を揺さぶろうとして来ることは目に見えています。

 果して、習近平政権は何処まで対外的な強硬姿勢を貫けるのか見ものです。

 中国5,000年の歴史文化は「無官不貪(汚職をしない役人はいない)」という社会の仕組みになっているので、幾ら反汚職運動を展開しても終りはありません。雍正帝の時代、習近平以上の大虎狩りをしたことがありました。しかし、幾ら汚職罪に死刑を課しても中国人は「カネのため」なら命も惜しくないということで、全く汚職は減りませんでした。

 習近平と馬英九の遣り方は、当にこの中国人根性丸出しです。馬英九は、嘗て台湾の陳水扁元総統を汚職の罪で収監しましたが、彼は叩いても叩いてもホコリが出なかった。逆に、馬総統には司法問題が144件も挙っています。総統退任後は、北京かアメリカに逃亡するしかないでしょう。

 習近平の運命も馬英九と同じです。毛沢東が亡くなった後の江青と華国鋒は、罪人として惨めに死んで行きました。鄧小平が亡くなった後の鄧一族は、上海幇に血祭りにされ、命からがら海外へ逃亡しました。

 習近平と馬英九は、党内の長老達を一掃するために反腐敗運動という名の虎狩りを敢行しています。やらなければやられるのが中国人の定めだからです。習近平も馬英九も、新米の割には奮闘し、同情の余地もありますが、中国人として生れたのがそもそもが悲劇なのです。

 多くの中国人が、中国の軛(くびき)から逃れたがっていますが、逃れようもありません。それならば、習近平のように運命と命を共にするしかありません。戦うための情報統制なのです。そして、情報統制された中国人達は、益々愚鈍化して行きます。

 ノーベル平和賞を受賞した劉暁波の言葉で、「中国では学があればあるほど奴隷となる」というのがあります。ことに博士号を取った人間は、ほぼ確実に中国の奴隷となっています。これは事実であり、彼の妄言ではありません。中国の伝統では、バカだけが国家指導者に選ばれるとも言われています。利口者は若い頃に、その芽を摘まれてしまうからです。習近平も例外ではありません。彼には、スターリン主義やら毛沢東主義等の時代錯誤の道しか残されていないのです。

 このようにパナマ文書は単なる習近平のスキャンダル暴きに止まらず、習近平政権が打出した様々な戦略を一気に崩壊させ、中国経済の破綻から政権瓦解迄に広がる可能性を秘めた超弩級のリーク文書なのです。


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「失せ物」の話

 産経ニュースの「海外こぼれ話」から拾った下記の記事。大事な結婚指輪を失くしてしまった女性は、さぞかし必死に捜し回ったことでしよう。色々とあらぬ妄想をしたこと、私も身に覚えがあります。
 実は私も最近2つ「失せ物」をしました。腕時計と小銭入れです。
腕時計はバンドの止めが緩く、時々勝手に外れて落ちてしまうのが気になっていたので、買い替えを検討している内に欲が出て結局、3万円近い芸術品的な高級時計を買ってしまいました。ソーラー電波、サファイアガラス、10気圧防水、オートデート、ステンレス三つ折れバンド留金という一生ものです。私が死んだ後も遺品として誰かの手に渡って使われ続けるでしょう。
ところが最近、冷蔵庫近くの物陰からその亡くしたと思った腕時計が出て来てしまったのです。
 小銭入れの方も、ズボンのポケットから鍵束やハンカチを出す時に時々一緒に出て来て下に落ちるということがあったので、「これは買物中に落したな」と諦めていました。きっと拾った人に神様が御褒美をあげたのだろうというのがその時の私の「感想」でした。で、それ以後、小銭入れは持たず、主な買物はクレジットカードかお札にし、釣銭は直接ズボンのポケットに入れて、帰宅したら直ぐに全部出して保管するようにしました。
 ところが、それも昨日、思わぬ所から出て来たのです。玄関脇のゴタゴタとした小物を入れて置く平たい段ボール箱の下からです。数えて見ると、500円玉1個、100円玉2個、10円玉10個、5円玉1個、1円玉5個、合計810円ありました。
 何か良くない事が起きた時は、事後の処置が大事ですね。「禍根を断つ」のです。
 

【海外こぼれ話】
結婚指輪をなくした母、見つけた場所は… おむつを替え、戻るのを待つ日々
     2016.1.30 13:41           産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/160130/wor1601300024-n1.html

 米西部シアトルで結婚指輪を失くした女性。「念のため」と1歳の息子にエックス線検査を受けさせたところ、内臓に指輪の影がくっきりと映っていた。米メディアが伝えた。

 医師は「自然に(指輪が)出て来るのを待つのが最善の策」とアドバイス。夫と共におむつの中身を一生懸命チェックする羽目になった。息子は女性が洗面台に置いた指輪を飲み込んだらしい。(共同)


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セイヨウタンポポの移植

 昨日の朝は何と真冬のような雪景色でしたが、日中は陽射しがとても暖かで梅も満開、桃や桜の蕾も膨らんでいます。

 さて、今年は彼方此方に自生しているセイヨウタンポポを根こそぎ掘り出して畑に植え替えるという初めての試みをやってみました。
根を食用にするのが目的です。肥しの効いた柔らかい土壌に生えるとびっくりする位、大きくて太い根茎になることを確かめています。
癌を消滅させる他、漢方の万能薬「高麗人参」のような効能が期待出来そうです。
参考過去記事: 「セイヨウタンポポの根茎

 根を掘るためには、全鋼製の重い「山芋掘りテコ」を使いました。それでも根が長く脆いので必ずと言っていいくらい途中で切れますが、活着に問題はないと思います。(先の方が丈夫な刃物になっていて、石に当っても刃こぼれしません)
       100000001002111845_10204.jpg

 セイヨウタンポポのロゼット葉 (クリックして拡大)  eab6d062.jpg
画像引用元: (http://blog.livedoor.jp/omi0220/archives/52306827.html



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ロシアは本当に反日国家か?

 北野氏が言うとおり、ロシアが潜在的な親日国家であるならば、これは日本にとって大変な僥倖であると言わざるを得ません。
現時点ではアメリカが日露接近を警戒して牽制していますが、何れ米露和解が進み、日本自立の機運が高まって来れば情況が変って来るでしょう。特にトランプ氏が大統領になれば、流れが劇的に変ります。
 日本政府も北方領土問題を棚上げしてでも、日露友好を促進する方向へ戦略転換するべく、今から世論対策等しておくべきです。肝心なのは領土返還ではなく、経済協力です。
ロシアが日米側につけば、中国・北朝鮮等恐れるに足りません。その上、インドを加えれば文句なしに圧勝です。


【RPE】★ ロシアは、世界有数の「親日国家」なのか?
       ロシア政治経済ジャーナル No.1361
     2016/3/25             北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160325000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。

 読者の鳥人様から、こんなメールを頂きました。

 <ロシアって、世界有数の親日国だったって、本当でしょうか。
いつもメルマガ拝見させて頂いている鳥人と申します。ロシアが親日国である、それも、「世界有数の」という認識って私のみならず殆んどの日本人には無いと思います。
親日国と言うと、一般的には先ず「台湾」と、最近では「インドネシア」やその他のアセアン諸国・・・という認識であろうかと思いますが、ロシアが親日国とは。
 私の認識では日露戦争での恨みを持続け、それを大東亜戦争の終戦直前に不可侵条約の一方的反故とシベリア抑留者に対する非人道的な扱い、そして、現在に至る迄の北方領土の占拠・・・。そして、最近では中共の反日戦線への協力や、抗日パレードの開催や中共式典への参加・・・。
これの何処が「世界有数の親日国」なのでしょうか。(以下略)>(●全文は、「おたよりコーナー」に掲載)

 鳥人様の「ロシア認識」、日本では極めて一般的だろうと思います。説明が必要でしょう。先ず、鳥人様が、この質問を送って来られた背景から。
3月12日号で、「中国との情報戦争は、既に始っている」という話をしました。
【転載ここから▼】
 <2.戦争に「情報戦争」も含めた場合、軍事力を使うだけでなく、「情報戦」も戦争に含める場合があります。このケースでは、「戦争は既に始っている」と考えられます。勿論、始めたのは日本ではなく、中国です。
 日本は「情報戦=戦争」を考えないので、「サンドバック状態」にある。(例えば、中国は最近、国連で、「女帝を認めない日本の皇室は女性差別だ!」という運動を開始しています)
では、何時「情報戦争」は始ったのでしょうか? 2012年11月に始ったのです。何故始ったのでしょうか?
 2012年9月、日本政府は、尖閣を「国有化」しました。これに中国が激怒して、「情報戦」を開始したのです。とは言え、目標は情報戦に止まらず、「尖閣のみならず、沖縄を中国領にすること」にあります。
昔からの読者さんは、もう聞き飽きていますね。そう、「反日統一共同戦線」戦略のことです。
 2012年11月、モスクワを訪問した中国代表団は、今後の「対日戦略」を明らかにしました。「平和ボケ」している日本人には、全く想像も出来ない驚愕の戦略です。骨子は、

1.中国、ロシア、韓国で【反日統一共同戦線】を創りましょう。
2.中国、ロシア、韓国で、日本の領土要求を断念させましょう。日本に断念させる領土とは、「北方4島」、「竹島」、【沖縄】。日本に【沖縄】の領有権は無い!
3.中国、ロシア、韓国に止まらず、【アメリカ】を「反日統一共同戦線」に引入れましょう。
 これ、新しい読者さんは、「トンデモ陰謀論」と思うでしょう? 証拠のページを貼り付けておきますので、必ずご一読下さい。いえ、日本人には想像も出来ない内容ですから、10回位読んで「事の重大さ」を理解して下さい。証拠はこちら。>
【転載ここ迄▲】

 メルマガでは、「孫子の教えを使って、中国の戦略を無力化させる方法」に就いて解説しました。

【転載ここから▼】
 <最上の戦い方は、敵の謀略、策謀を読んで無力化することであり、その次は、敵の同盟や友好関係を断切って孤立化させることである。>

 どうやって? 私達は、既に中国の謀略、策謀を知っています。骨子は、
1.中国、ロシア、韓国で【反日統一共同戦線】をつくりましょう。
2.中国、ロシア、韓国で、日本の領土要求を断念させましょう。日本に断念させる領土とは、「北方4島」「竹島」【沖縄】。日本には【沖縄】の領有権はない!
3.中国、ロシア、韓国に止まらず、【アメリカ】を「反日統一共同戦線」に引入れましょう。これは、中国の「戦略」であり、「謀略」、「策謀」です。
 無力化させる方法は、簡単ですね。中国が「反日統一共同戦線」を創りたいアメリカ、ロシア、韓国と強固な関係を築いて行けば良い。本当に簡単でしょう?

 上にも書きましたが、皆さん、最近中国少し大人しくなったでしょう?
「景気が悪くなって来たから」と思うでしょうが、実際は2015年5月から良くなって来ました。3000人の訪中団が大歓迎された。何故か?
安倍さんが、知ってか知らずか「孫子の教え」に従い、「アメリカを反日統一共同戦線に引入れる」という中国の「謀略」、「策謀」を「無力化させた」からなんです。(私註: これは安部総理の「希望の同盟演説」のことで、日米関係が、かってない程良好になった。3000人の訪中団は、これに対する二階俊博等、親中派の巻返しでこれを台無しにする戦略的大失敗)
 これで、日中戦争(実戦)の可能性は、大分減りました。中国も、日米と戦争する程馬鹿ではない。(私註: 日米関係が良好であれば、中国は手が出せない)
そして、韓国との電撃和解。様々な問題はありますが、孫子の観点からすると、中国の「謀略」、「策謀」を「無力化させた」とも言えます。残るはロシアですね。

 日本と米韓の関係は良くなっていますが、日露関係は、益々悪化しています。会う度会う度「島返せコラ!」等と言わず、もっと戦略的に考えて欲しいと思います。
「島返せ!と言うのは当然」と皆さん思うでしょう。そのとおりです。しかし、日本政府は、世界有数の「反日国家」韓国に対し、「竹島返せコラ!」とは決して言わない。
 その一方で、世界有数の「親日国家」ロシアに対しては、「島返せ!」以外の話は殆んどしない。(私註: 裏でしている可能性はあると思っています。現時点ではアメリカが反対だから表には出せない) 
だから、ロシア政府は、どんどん反日になっているのです。実際、ロシアが日米側につけば、中国と戦争が起る可能性は、ほぼゼロになることでしょう。>
【転載ここまで▲】

 この最後の方のフレーズ、

 <日本政府は、世界有数の「反日国家」韓国に対し、「竹島返せコラ!」とは決して言わない。その一方で、世界有数の「親日国家」ロシアに対しては、「島返せ!」以外の話は殆んどしない。>

 を読まれた鳥人様は、「ロシアは、世界有数の親日国家なのか~!!!???」と疑問を持たれたのですね。
その気持解ります。日本で「ロシア」と言えば、「北方領土問題」と「シベリア抑留」以外、殆んど何も浮ばない人が殆んどですから。

私が「自虐史観」から脱却した理由

 私は1990年、モスクワ国際関係大学に留学しました。それで、一番驚いたのは、「ロシア人が親日だったこと」です。ロシアは、当時「共産ソ連」だった。だから、日本を「日帝」等と呼び、嫌っているのかと思っていた。しかし、全然違っていました。
 ロシア人だけではなく、世界中から来ている留学生達も、皆日本が好きでした。
その後、色々な国を旅行しましたが、何処に行っても「日本人」というだけで歓迎されました。私は、「日本は悪い国。日本人は悪い民族。全世界が日本を嫌っている」という「自虐史観」は、間違いであることに気が付いた。
 それで、メルマガや本で、「自虐史観は捨てましょう」と書いています。

ロシアは何故親日なのか?

 その後、私は「何故ロシア人は親日なのだろう?」と思い、注意して話を聞くようになりました。理由は、色々あります。

1.日本高品質製品のパワー。
 私が来た1990年代の初め、ロシア人は、「日本の家電で家を埋め尽す」ことを夢見ていました。当時、日本の家電を自由に買うことは出来なかった。しかし、その品質の高さは、「伝説」になっていたのです。
 「日本車は?」と思いますね。日本車については当時、あまりにも遠過ぎて、「夢にも思えない状態」だったのです。
その後、残念ながら日本の家電業界は、衰えました。しかし、未だに「日本製品は超高品質」という信用は保たれています。

2.日本は、「理想の国」?
 これは、大学の教授等からよく言われました。ロシアは、当時ソ連だった。そして、共産ソ連が目指したのは、「万民が平等で豊かな国」だった。ところが、事実は「万民が平等で、【貧しい国】」になってしまった。
 日本は当時、「90%の人が、自分のことを『中流』と考えている」非常に「豊か」で「平等」な国でした。世界の共産国家の人達は、「おお!私達の理想が、日本で実現しているぞ!!」と驚嘆していたのです。

3.日本文化への憧れ
 「金儲け」を最上の価値に置かなかった共産国家ソ連。人々は、極めて文化的な生活を送っていました。子供の頃からプーシキンの詩を暗記させられる。そして、バレーやクラシック音楽、スポーツ等の分野で、異常な強さを誇っていました。
 そんな彼等は、日本の「武士道」、「禅」、「俳句」等に興味を持ち、一種の憧れを持っていました。(私註: プーチンの柔道を思い出します)
最近も、友人の誕生会に行ったら、友達の友達が、「芭蕉の句」をロシア語で披露しました。「北野知ってるか?」と聞かれ、知らなかったので恥ずかしかったです。(涙) 他の人が、「歌舞伎の歴史」に就いて話し始めたので、私は速攻話を逸らしました。(笑)

 思い付く儘挙げましたが、ロシア国民が「親日」なのは、当時も今も変りません。しかし、私一人が言っても、あまり信用出来ないですね。他の人の意見も紹介しておきましょう。
「龍馬プロジェクト」の神谷先生。昨年モスクワに来られ「ロシア人が親日であること」に気が付きました。そのことを、超カリスマ「ねずさん」に報告されています。
・ 神谷先生が会ったロシア人の、対日観は?
・ ロシア人は、北方領土問題をどう考えているか?
・ 日本は、ロシアとどう付き合うべきなのか?
 二人のカリスマが、とても有益な話をされています。是非御覧になってみて下さい。⇒(https://www.youtube.com/watch?v=RqzWGr5StB4&list=PL6mu43UnNThB9E_MzFdjCyIbOWitkuQCd&inde


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WSJがトランプ氏を批判、日本を擁護

 これ迄のもやもやが一気にすっきりするような記事です。日本は在日米軍の駐留経費を充分負担している。安倍主相のことも正当に評価されています。
トランプ氏の暴言はメディアの注目を引くためにわざとやっている可能性もあり、あまり気にする必要はなさそうです。(実際、他の大統領候補が何を言っているか、私もよく知りません)


【RPE】★ WSJ、トランプの「在日米軍撤退論」を批判、安倍改革を絶賛
          ロシア政治経済ジャーナル No.1370
       2016/4/11            北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160411000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。

 世界と日本に衝撃を与えた、トランプさんの「対日観」。

・ 在日米軍を撤退させる可能性がある。
・ 日本の核武装を許す。
・ 朝鮮半島で戦争が起っても、アメリカは関わらない。

 これ、ホントに有言実行したらどうなるの?
ダイヤモンドオンラインに詳しく書いておきましたので、未だの方は、御一読下さい。(http://diamond.jp/articles/-/89047
 
 さて、アメリカの有力メディアがトランプさんの無知を指摘しています。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)4月8日付。

 <在日米軍、米国民には安い買い物>を見てみることにしましょう。

日本は、十分「金」を払っている

 先ずWSJは、「トランプが何を主張しているのか?」を解説しています。

 <トランプ氏は先月、米国は日本と韓国の「面倒を見ているが、(その見返りとして)何も得ていない」と発言した。同氏は米国が日韓両国と其々締結している安全保障に関する条約の再交渉若しくは破棄を訴えている。
これらの条約は5万人規模の在日米軍と2万8000人規模の在韓米軍を配備する根拠となっている。>

 「面倒は見ているが、見返りは何も得ていない」。だから、「撤退させる可能性もある」と言うのですね。米軍が撤退しない条件は、「在日米軍の駐留経費を大幅に増やすこと」です。

 <だが、これらの条約は一方的な訳でも、米国が負担仕切れない取決めでもない。
日本と韓国は現在、駐留米軍経費の半分近くを負担している。年間で日本は約20億ドル、韓国は約9億ドルだ。
仮に日韓から駐留米軍が撤退すれば、米国の納税者の負担は増えるだろう。しかも、壊滅的な戦争が起きて来た地域の平和と繁栄を数十年間に亘って持続させて来た価値を抜きにしてだ。>(同上)

 日本は、米軍の駐留費用の約半分を負担している。その額は、年間20億ドル(約2200億円)であると。トランプさんは、「100%負担させろ!」と言っています。つまり、「年間40億ドル(約4400億円)払わせろ!」と。
 これ、日本にとってはどうなのでしょうか? 私は「払える額」だと思います。もし在日米軍が撤退し、日本が単独で自国を防衛しようとすれば、今のように「GDP 1%」では済まないでしょう。これを、世界の平均的レベル「GDP 2%」程度迄上げるとします。
すると、今の防衛費がざっくり5兆円として、10兆円になる。つまり、年間「5兆円」の負担増となります。
 要するに、トランプさんの無茶に聞える要求を聞いてやっても、日本にとっては、「未だ安い」ということですね。(「それが属国根性だ!」等、「精神論」の話は、別の機会に)
米軍の駐留費用を「100%」面倒見ると2200億円増という話でした。
 因みに、日本は、ウクライナに約2000億円の支援を約束しています。自国の国益に殆んど関係ないウクライナに、「ポン」と支援を約束した。2000億円というのは、日本政府にとって、その程度の額なのです。
しかしWSJは、「現時点で、日本は既に十分払っている」という有難い主張です。

 <太平洋に於ける「米軍の4大建設プロジェクト」は日韓両国が300億ドル超を負担しているため、米国の納税者の負担は僅か70億ドルに過ぎない。
トランプ氏は建設に関わる人間として、そのことを知れば関心を持つかも知れない。
 (中略)
 日本は岩国の米海兵隊航空基地の必要経費約50億ドルの内94%を負担している他、普天間基地の移転に掛かる約120億ドルを全額負担している。
日本は更に、米領グアム島の新基地に必要な経費30億ドルの36%を新たに負担している。>(同上)

 グアム新基地の金迄出している。トランプさんに、是非知って欲しいものです。

日本は、「地政学的」に重要

 「日本は十分金を払っている」と解説した後、WSJは、「日本は地政学的に重要だ!」という話に移ります。

 <冷戦時代、日本は西側諸国にとって、太平洋を潜航するソ連の潜水艦に対する防衛の要だった。今日では、東アジアに於ける中国の台頭に対抗する上で重要な砦(とりで)となっている。>(同上)

 「中国に対抗する重要な砦」。当にそのとおりですね。
トランプさんは、経営者で、金銭的に「損か、得か」しか見ない。だから、「地政学的」な話は、理解出来ないか、興味がないのでしょう。

WSJは、安倍改革を絶賛する

 更にWSJ、「安倍総理は頑張っている」という話をします。

 <GDP比1%という防衛費は余りに少ないが、日本は4年連続で防衛予算を増やしている。改革論者の安倍晋三首相は米国、東南アジア、オーストラリア、インドとの関係を築いて来た。これが無ければ中国は地域の覇権を楽に掌握することになろう。>(同上)

 当に、そのとおりですね。アメリカのメディアも、漸く理解が進んで来たようです。

 <多大な政治的犠牲を払った上で、安倍政権は憲法解釈を変更し、集団的自衛権の限定行使を可能にする新たな法律の施行に道を開いた。日本は今や、北朝鮮のミサイルから米国を守ることが出来る。
 南シナ海で米軍の艦船がパトロールを行なっている際には、中国の政策立案者等は常に日本の海上自衛隊のことも念頭に置かなければならなくなった。>(同上)

 安倍総理が「集団的自衛権行使容認」に道を開いたことを正当に評価しています。
実際、日米安保が「片務」から「より双務」に変ったことで、中国の攻撃的姿勢は弱まりました。要するに、「日米はより一体化したから、日本に手を出すと、アメリカが出て来る可能性が高くなった」ということなのです。

 <安倍首相とシンガポールのリー・シェンロン首相はここ数日の間に、アジアに於ける米国の役割を称賛し、近視眼的な撤退が齎すダメージに就いて警告した。
米国民はこれらの国がフリーライダー(ただ乗りする人)ではないことと、アジアでの前方展開が米国の安全保障にとって重要であることを理解しなくてはならない。>(同上)

 トランプさんが、WSJの記事を読むことを期待しています。
何れにしても、今回のアメリカ大統領選で世界は大きく変りそうです。
後から歴史を振返り、「あの大統領選が分水嶺だった」ということになるでしょう。


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http://hituki8910.blog.fc2.com/blog-entry-1321.html

1297.海自潜水艦の話題2件 (04/07)
http://hituki8910.blog.fc2.com/blog-entry-1322.html

1298.トランプ、「朝鮮戦争に関わらない!」 (04/08)
http://hituki8910.blog.fc2.com/blog-entry-1323.html

1299.日本政府に欠けているもの(1) (04/09)
http://hituki8910.blog.fc2.com/blog-entry-1324.html

1300.日本政府に欠けているもの(2) (04/10)
http://hituki8910.blog.fc2.com/blog-entry-1325.html


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日本政府に欠けているもの(2)

 日本政府に欠けているものの第2は「戦略」です。
“「戦略」とは、「戦争に勝つ方法」という意味。そして、「戦略の重要ポイント」は、「優先順位をつけること」です。”と北野氏は述べています。
 日本は今、中国と戦争状態にあります。中国・韓国が仕掛けた反日プロパガンダはその前哨戦です。尖閣や南シナ海問題もそうです。当ブログもやっている中国バッシングはそれに対する反撃です。
この戦争に勝つために、日本政府は米印豪と連携を強めています。ここで潜在的に勝敗の帰趨を決する程重要になるのがロシアとの関係です。今は未だ、アメリカの顔を立てて表沙汰には出来ませんが。
 「RPE」がトランプ氏の発言を問題にするのも、この「戦略」の根幹を揺るがしかねない内容だからです。そして日本政府はこの「戦略」がよく解っていないのではないか、と具体的に例を挙げて説明しています。


【RPE】★ 何故日本政府の外交は信用されないのか?
        ロシア政治経済ジャーナル No.1369
     2016年04月08日           北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160408000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。
     (中略) 
 全国民必読の書、
● 『中国4.0 ~ 暴発する中華帝国』(詳細は→https://hec.su/dlv4
 の中で、世界3大戦略家ルトワックさんは、習近平の弱点に就いて、以下のように書いています。

 <彼が持っていないものが只一つある。彼に真実を伝えてくれる人材だ。誰も彼に真実を伝えていないのである。>(120p)
 <例えば彼に対して、「今回の訪米は完全な失敗でした」と伝えるメディアがない。つまり彼には、正確な情報をフィードバックするシステムが存在していないのである。>(121p)

 これ、我国日本は、どうなのでしょうか? 戦前のマスコミは、戦争を煽ったことで知られています。今は、熱心に安倍内閣を叩いていますが。ルトワックさんの本を読んで、私も「言い辛いことでも、本当のことを書いて行こう」と強く思いました。今回も、「言い辛いこと」です。

信頼される日本国民

 もう「大昔」と言っても良いと思いますが。私と親友のYさんは、フィンランドの首都ヘルシンキの公園で昼間からビールを飲んでいました。
すると、ある女性がやって来て、「日本の方ですか?」と尋ねます。私達は、「そうです」と答えました。何でも、その女性はカナダ人で、一緒に来た彼氏とはぐれてしまった。更に悪いことに携帯電話を無くしてしまった。それで、私達に「助けて欲しい」と言うのです。

 私達は、勿論助けることにしました。しかし、当時私達がロシアで使っていた携帯電話は、フィンランドで使えなかったのです。(大昔ですから) 仕方なく、その女性と一緒に、既に数少なくなっていた公衆電話を探し回りました。幸い、彼氏の電話番号は手帳に書いてあったので、無事連絡がつき、公園で待合せすることになりました。

 彼氏を待っている間、私達はその女性に、「こんだけ沢山の人がいるのに、何で私達のところに来たの?」と質問しました。
するとその女性は、「日本に留学していた時、出会った全ての人がとても親切だったから、日本人なら必ず助けて貰えると思ったの」と言いました。私は、留学中の彼女に親切にしてくれた日本の皆さんに、心から感謝しました。彼女は、カナダに戻って、「日本人は皆親切よ!」と勝手に宣伝してくれているのですから。

 私も色々な国に行きましたが、どこに行っても「日本人の誠実さ」は知れ渡っています。これだけだと、「だから自虐史観は捨てましょう」と言う話になるのですが・・・。
しかし、残念ながら「日本政府」の評判は、「イマイチ」なのです。

「不誠実」と認識される日本外交

 毎度同じ話で恐縮ですが。
2012年11月、中国は、モスクワで「反日統一共同戦線」形成をロシアと韓国に呼び掛けました。(必読証拠はこちら

 この戦略のポイントは、
・ 中国、韓国、ロシアで、「反日統一共同戦線」をつくろう!
・ 3国協力し、日本の「領土要求」を断念させよう。
・ 日本には、北方4島、竹島、【沖縄】の領有権はない!
・ 【アメリカ】を「反日統一共同戦線」に引入れよう。

 この後、中国、韓国は、日米を分断すべく、大々的な「反日プロパガンダ」を開始しました。
日本は、「反日統一共同戦線」戦略を「無力化」すべく、「アメリカとの関係強化」が最優先課題になったのです。

 その後、日米中関係は二転三転するのですが、2015年3月から4月にかけて、日本は大きな勝利を収めました。
まず3月、「AIIB事件」が起った。日本以外の全ての親米国家が、アメリカを裏切り、中国側についた。しかし、日本は「AIIB不参加」を表明し、アメリカの完全没落を食い止めたのです。
4月、安倍総理は、「希望の同盟演説」を行い、アメリカ議員達を泣かせます。オバマさんも大喜びし、「日米関係がこれほど強固だったことは嘗てなかった!」とツイートしました。
日本は、中国の戦略を完全粉砕することに成功したのです。

 ところが・・・・。
「希望の同盟演説」で力を得たアメリカは、翌5月から中国バッシングを本格化させて行きます。具体的には、2013年から始っていた中国による「南シナ海埋立て」を突如問題視し始めた。両国関係は急速に悪化し、「米中軍事衝突」を懸念する声も聞かれるようになって来ました。
この時、「希望の同盟国」日本は、何をやっていたのか? そう、二階さんが3000人を率いて訪中し、中国と和解していたのです!!!

 これ、オバマさんは、どう思うでしょうか?
「ああ、やっぱり日本は信用出来ない。シンゾーの『希望の同盟』演説を喜び、信じた俺がバカだった。キッシンジャーが、『ジャップは最悪の裏切り者』と言っていたが、本当だった・・・」となるでしょう???
 安倍総理は、「歴史的勝利」を、僅か1か月で失ったのです。逆に、アメリカから「信用出来ない奴」と警戒されることになりました。

アメリカとロシア、両国との関係を悪化させる外交

 さて、外国には「理解不能」な日本外交は、今も続いています。
5月、安倍総理はロシアに来られるのだそうです。これ、オバマさんから「今は未だその時期じゃないから、行かないでくれ」と止められたのですね。
しかし安倍総理は、「ロシアとの平和条約は大事だから」と言って、無視することにした。
これだけ聞くと、「おお!『自立外交』ですね、総理!」と思うでしょう?

 しかし、わざわざアメリカとの関係を悪化させて訪露しても、ロシアとの関係は良くならないのです。何故? 話のテーマが、「平和条約締結」だけだからです。「平和条約締結」と言えば美しいですが、要は「北方領土返しやがれ!」と言うことです。
 ところで、「4島」を返すことは、ロシアやプーチンに「お得」なのでしょうか? 勿論「お得」ではありません。逆に「大損」です。だってそうでしょう? 戦争で奪った土地を、実質「無料」で返す訳ですから。だから、プーチンは、「北方領土問題」の話は全くしたくないのです。
(● この部分、「ロシア政府は何を考えているか?」を話しています。「私の考え」ではありませんので、「北野さん。あなたは間違っている!」などと批判メールを送らないで下さい)

 しかもロシア経済は、「経済制裁」、原油価格低迷」、「ルーブル安」の三重苦でボロボロになっている。だから、「経済協力」の話がしたい。要は、ロシアが儲かる話をしたい。
ところが、日本政府から人が来ると、言うことは、「何時島返してくれますか?」だけ。だから、ロシア側も「日本政府の人とは会っても損するだけ」という認識になっている。最近、ロシア側が強硬になっているのは、こういう背景があるのです。

 つまりこう言うことです。
・ 安倍総理は、プーチンと仲よくするために、オバマの警告を無視し、ロシアに来る。
・ しかし、プーチンに会って、「島返せ」と言うだけなので、日露関係は良くならない。
・ 結局、安倍総理は、米露両国との関係を悪化させる。

プーチンと仲良くしたいのに、ウクライナ大統領を歓迎?

 もっと最近の話に入って行きます。
安倍総理は4月6日、ウクライナのポロシェンコ大統領と会談しました。
 毎日新聞4月6日から。

 <首相は会談の冒頭、「日本は情勢の平和的解決に向けたウクライナの改革努力を後押しする」と発言。国別で最大規模となる約18.5億ドル(約2040億円)の経済支援の継続を表明し、引続き2国間で緊密に連携する方針で一致した。
ポロシェンコ氏は会談後の共同記者発表で、ロシアによるウクライナ南部クリミア半島の編入に就いて言及。
 「日本とウクライナは国際法に違反した力による国境の変更は容認出来ない立場を確認した。ロシアによるクリミアの違法占領に就いて、日本の立場を発言して貰ったことを高く評価している」と述べ、ロシアを強く牽制した。>

 これ、どうですか?
安倍総理は、プーチンと仲良くしたいんですよね?
ところで、プーチンは、ポロシェンコのことをどう思っているのでしょうか?
「親ロシア派ヤヌコビッチ大統領をクーデターで追放した、アメリカと欧州の傀儡政権で、ロシアの敵である!」その敵に、2000億円もの血税をプレゼントする。
 ご理解頂けると思いますが、私はウクライナとの関係を深めることや支援に反対している訳ではありません。
「プーチンの敵ポロシェンコと一緒にプーチンを批判し、2000億円をプレゼントし、来月にはロシアを訪問し、『島を返して貰おう!』」と。そんな「虫の良過ぎる話」が、この世にあるかというのです。
 最近の日本外交の結果を纏めてみましょう。
1.安倍総理は、オバマの警告を無視し、訪露することで、日米関係を悪化させる。
2.安倍総理は、プーチンに会って、「島返せ!」と言うだけなので、日露関係は良くならない。
3.「プーチンと仲良くしたい」と言いながら、敵ポロシェンコに会い、共にロシアを非難し、2000億円をプレゼントしたので、当然プーチンは、「安倍は信用ならん奴だ」と思っている筈である。 結局、
・ 日本は、アメリカとの関係を悪化させる。
・ 日本は、ロシアとの関係を悪化させる。
 良好になったのは、小国ウクライナとの関係だけという、何ともお寒い結果なのです。

戦略不在

 こういう外交の失敗は何故起るのでしょうか? 戦前と同じで「戦略がない」のだと思います。「戦略」とは、「戦争に勝つ方法」という意味。そして、「戦略の重要ポイント」は、「優先順位をつけること」です。
 例えばアメリカ。
第2次世界大戦の時は、宿敵ソ連と組んで、日本、ドイツと戦いました。
戦後は、旧敵日本、(西)ドイツと組んで、ソ連と対峙しました。
70年代には、戦いを更に有利にするため、中国と和解しました。
 日本には、こういう発想がない。
それで、1937年に日中戦争が始った時、中国、ソ連、アメリカ、イギリスが、「みんな敵」になっていたのです。こういう視点から現状を見てみましょう。
アメリカ、ロシア、ウクライナ。この3国で、最重要は、軍事同盟国アメリカでしょう。次にロシアでしょう。最後のウクライナは、距離的にも遠く、実質破産国家であり、殆んど何の関係もありません。
 優先順位は、
1.アメリカ
2.ロシア
3.ウクライナ
 である筈です。ところが、日本政府は、
・ オバマの言うことを無視することで、「アメリカよりロシアとの関係が大事だ」というメッセージを発した。 ところがその後、
・ 総理はポロシェンコと会い、共にロシアを非難。2000億円支援をすることで、「ロシアよりウクライナが大事」と言うメッセージを発した。
結果、外国から見ると、日本政府の優先順位は、
1.ウクライナ
2.ロシア
3.アメリカ
 になってしまっています。

エゴ

 もう一つの問題点はエゴです。エゴとは、「自己中心」という意味ですが。何かに就いて強く「欲しい」と思うと、冷静な判断力が無くなります。
例えば戦前、日本は、「世界を敵に回しても満州国を建国する」と決意していました。そして、結果として破滅した。
 今、総理は、「任期中に北方領土問題を解決する!」と決意しておられる。それは勿論良いのですが、総理がそう思っても、プーチンが「嫌だ!」と言ったら、それ迄です。
それをゴリ押しすれば、ロシア側はうんざりして、日露関係は益々悪化するでしょう。(実際、悪化しています。)
 また、「北方領土問題解決」に邁進することで、アメリカや他の国々との関係に無頓着になります。という訳で、
・ 戦略を立てること、優先順位を付けること、それに従って行動すること。
・ 自分、自国の利益と共に、相手国や関係国の利益、感情、反応も考慮すること。
 という極めて常識的な方策が、今の日本には必要なのでしょう。


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日本政府に欠けているもの(1)

 日本政府に欠けているものの第1は「インテリジェンス」です。
この場合の「インテリジェンス」は本来の知性や理解力という意味も多少は含みますが、「真実の情報(諜報)」のことです。
 善良で潔癖な日本人には性格的に馴染み難いものです。ですから、下手に陰謀論等の裏情報に関心を持つと、逆に罠に嵌ってしまうことが多いです。
しかし、安倍総理のように国家権力の頂点に立つ人が「優秀な諜報機関」を持っていることは絶対的に必要です。国家の命運に関ります。


【RPE】★ 国家の盛衰は、●●で決る
       ロシア政治経済ジャーナル No.1367
    2016年04月06日             北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160406000000000.html
 
 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。
全国民必読の書「世界3大戦略家」エドワード・ルトワックさんの、
● 中国4.0 ~ 暴発する中華帝国(詳細は→https://hec.su/dlv4
 で、「なるほど!」と思ったことがあります。
ルトワックさんは、「習近平は中国のゴルバチョフになる可能性がある」と指摘されている。その主な理由の一つは、「誰も習近平に『ホントのこと』を伝えないからだ」と言うのです。

 <彼が持っていないものが只一つある。彼に真実を伝えてくれる人材だ。誰も彼に真実を伝えていないのである。>(120p)
 <例えば彼に対して、「今回の訪米は完全な失敗でした」と伝えるメディアがない。つまり彼には、正確な情報をフィードバックするシステムが存在していないのである。>(121p)

 ルトワックさんは、「情報」、「インテリジェンス」の大切さを強調します。

 <インテリジェンスは、国家にとって極めて重要である。既にスターリングラードで敗戦が確定していたにも拘らず、ナチスが1945年5月迄政権の座にいられたのは、ヒトラーがナチスの親衛隊(SS)の情報部(SD、後に国家保安本部)という、インテリジェンスのシステムを確実に掌握したいたからだ。>(123p)

 面白い例ですね。ヒトラーが最後迄政権に留まれたのは、インテリジェンスを支配していたからだと。で、ナチスドイツのインテリジェンスの質はどうだったのでしょうか?

 <国家保安本部のトップ、ラインハルト・ハイドリヒに挙げられて来る報告書は、100%事実に即したものであった。例えばヒトラーの演説の聴衆の受けが良くなければ、その事実をそのまま書いていたのだ。>(123p)

 なるほど。
「総統、今回の演説、ダメでしたぞ!」と率直に意見を言うことが出来、ヒトラーも、「そうか。率直な意見有難う!」と言える雰囲気だったということですね。

「情報」に疎かった昔の日本

 日本が「情報」、「インテリジェンス」に弱いことは、今も昔も変りません。
平沼騏一郎総理は1939年8月、「独ソ不可侵条約」締結に仰天し、「欧州の天地は複雑怪奇!」と言って辞任しました。翌1939年9月には、「第2次世界大戦」が始っています。つまり、日本の総理は、第2次世界大戦が始る前の月に、「欧州で何が起っているのか、全然解んない!」と告白しているのです。
 首相がこんな状態なのですから、戦争して勝てる筈がありません。

「反日統一共同戦線」戦略と総理の「靖国参拝」

 では、今の日本はどうなのでしょうか? 私達は、「安倍総理には、世界情勢が正確に伝わっていない」という証拠を幾つも見ることが出来ます。良い例は、2013年12月の「靖国参拝」でしょう。
 この時、日本政府は、「騒ぐのは中国と韓国だけだろう」と見ていました。何故かというと、小泉総理は、在任中6回も参拝し、殆んど問題にならなかったからです。
 ところが、RPEの読者さん達は、違う認識を持っていました。
2012年11月、中国の代表団がモスクワにやって来た。彼等は、ロシアと韓国に、「反日統一共同戦線」の創設を呼び掛けます。
更に彼等は、「日本には【沖縄】の領有権はない!」、「【アメリカ】も反日統一共同戦線に入れる!」と宣言していました。
(●【必読】絶対証拠はこちら
 中国と韓国は、この戦略に従い、2013年は物凄い勢いで「反日プロパガンダ」を行なっていた。
「安倍は右翼である」
「安倍は軍国主義者である」
「安倍は歴史修正主義者である」
 そして、「これをやったら、中国の主張が正しい証拠」として、挙げていたのが、
「靖国を参拝する」
「憲法改正をする」
「東京裁判史観見直し要求」
 等だったのです。
私は、こうした中国の戦略を知っていたので、「心情的には靖国参拝に賛成だが、結果として中国の罠に嵌ることになるので、反対」というややこしい立場を取っていました。
 バッシングされることは分っていましたから、反対するのは嫌だったのです。しかし、日本国の総理大臣が、みすみす中国の仕掛けた罠に嵌って行くのを無視することが出来るでしょうか?
結果、総理は、「甘い見通し」のまま、靖国を参拝されました。それで、全世界で「安倍バッシング」が起ったのです。
 「大げさな! そんなにバッシングされていなかったぞ!」と言う方のために、「靖国参拝」後の世界の動きを書いておきましょう。
・ 2013年12月26日、安倍総理の靖国参拝に就いて、アメリカ大使館が「失望した」と声明を発表。
・ アメリカ国務省も「失望した」と、同様の声明を発表。
・ 英「ファイナンシャル・タイムズ」(電子版)は、安倍総理が「右翼の大義実現」に動き出したとの見方を示す。
・ 欧州連合(EU)のアシュトン外相は、(参拝について)「日本と近隣諸国との緊張緩和に建設的ではない」と批判。
・ ロシア外務省は、「このような行動には、遺憾の意を抱かざるを得ない」、「国際世論と異なる偏った第2次大戦の評価を日本社会に押付ける一部勢力の試みが強まっている」と声明。
・ 台湾外交部は、「歴史を忘れず、日本政府と政治家は史実を正視して歴史の教訓を心に刻み、近隣国や国民感情を傷付けるような行為をしてはならない」と厳しく批判。
・ 12月27日、米「ニューヨーク・タイムズ」、社説「日本の危険なナショナリズム」を掲載。
・ 12月28日、米「ワシントン・ポスト」は、「挑発的な行為であり、安倍首相の国際的な立場と日本の安全をさらに弱める」と批判。
・ 同日、オーストラリア有力紙「オーストラリアン」は、社説で「日本のオウンゴール」、「自ら招いた外交的失点」と指摘。
・ 12月30日、米「ウォール・ストリート・ジャーナル」、「安倍首相の靖国参拝は日本の軍国主義復活という幻影を自国の軍事力拡張の口実に使って来た中国指導部への贈り物だ」。(つまり、「日本で軍国主義が復活している」という、中国の主張の信憑性を裏付けた)
・ 同日、ロシアのラブロフ外相は、「ロシアの立場は中国と完全に一致する」「誤った歴史観を正すよう促す」と語る。
 安倍総理は世界的に孤立し、「排除」の動き迄出て来ていました。しかし、「神風」に救われます。「神風」とは、ロシアの「クリミア併合」。これでオバマは、「ロシア制裁」を行なうために、安倍さんと和解せざるを得なくなった。「安倍バッシング」は、結果的に短期間で終りました。
 しかしこの事件で、日本政府は、
・ 中国の戦略を知らない。
・ 中国が世界中で「反日プロパガンダ」を行ない、それがどの程度成果を挙げているのか知らない。
・ 靖国参拝した時の、世界のリアクションを正確に予測出来ていない等々が明らかになりました。
 要するに、「平沼総理」の時代と同じなのです。

日本政府は、今も解っていない

 その後、安倍内閣は、歴代の政権に比べ、非常に上手く外交をしているように見えます。しかし、「完全に上手く遣っている」とは言えない現実があります。
 例えば安倍総理は、2015年4月、米議会で「希望の同盟演説」を行ないました。素晴らしい演説で、オバマさんも「歴史的訪問に感謝する! 日米関係がこれ程迄強固だったことは、嘗て無かった!」とツイートした程です。
アメリカは翌5月、「日本と一緒なら中国に勝てる!」と確信し、「南シナ海埋立て問題」で中国バッシングを開始しました。
 ところが同じ5月、「希望の同盟国」日本は、中国に3000人の大訪中団を送り、「戦略的互恵関係を深めましょう!」等と言っている。(私註: 多分、財界と自民党内の親中派の巻返し)
アメリカから見たら、日本政府は「サクッと」裏切った。安倍総理の「希望の同盟演説」は、「大ウソ」ということになった。こういうことを平気でやるので、世界一誠実な国民性でありながら日本政府は警戒されるし、信用されないのです。
 その他にも、日本政府は、「何故ロシアは反日になっているのだろう?」か、さっぱり把握出来ていません。
これらの例からも解るように、日本のインテリジェンス能力は、悲惨な水準にあります。どうすれば良いのか、即効性のある解決策は思い付きません。先ずは、「インテリジェンスは大切なのだ」と理解するところから
始めましょう。その一歩は、この本を読むことでしょう。
● 中国4.0 ~ 暴発する中華帝国(詳細は→https://hec.su/dlv4


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トランプ、「朝鮮戦争に関わらない!」

 まあ、その時は、日本も「関わらない宣言」を出すべきです。朝鮮半島は北により統一され、中国の支配下に入るでしょう。
一衣帯水の朝鮮半島に中国をバックにした北のミサイルが並ぶのは脅威ですが、日本も北九州に数百基の迎撃ミサイルを並べたら良い。必要なら核武装も辞さない構えを見せるべきです。
日本国内は半島からの難民や在日の動きも絡んで、一気に準戦時体制に突入するでしょう。反面、日朝国交回復も、アメリカが妨害しなければ可能になるかも知れません。
 その一方で自主防衛力の増強とインド、ロシアとの提携強化に努めるのです。ルトワック理論に依れば、中国は大国なるが故に警戒され、中国と国境を接する他の大国は日本の支援に動く筈です。
 未だ可能性の段階ですが、トランプ大統領の出現が日本70年の泰平の眠りを醒ます劇薬になるかも知れません。


【RPE】★ トランプ、朝鮮戦争に【かかわらない!】宣言
       ロシア政治経済ジャーナル No.1368
      2016年04月07日             北野幸伯
http://archives.mag2.com/0000012950/20160407000000000.html

 全世界のRPE読者の皆様、こんにちは! 北野です。

 「米軍を日本から撤退させる!」、「日本の核保有を認める!」発言で、日本と世界を驚愕させたドナルド・トランプ。またまた、仰天発言をして、世界を混乱させています。
「朝鮮戦争が起っても、アメリカは関わらない」と言うのです。

朝鮮日報日本語版 4月4日付から。
 
 <オバマ大統領が非難しているのにも拘らず、トランプ氏は2日、ウィスコンシン州内で支持者数千人を集めて行なわれた遊説で、「北朝鮮が隣国と戦争を起しても、その地域の国の出来事に過ぎない」と言った。
 そして、特に日本の防衛に関して「紛争が起きたら本当に恐ろしいことだが、(戦争は彼等が)やる時はやるものだろう(If they do、they do)』、(韓国や日本の)幸運を祈る。勝手にやってくれ(Good luck, folks. Enjoy yourself)」と言った。
 また、「(北朝鮮と戦争をするなら、日本等が)かなり速く(北朝鮮を)消し去ることも有り得る」、「自分を自分で守る方が、米国の保護を受けるよりも遥かにましだ」とも言った。>

 う~む。
先日私は、「トランプが大統領になったら、アメリカは覇権国家から没落する」という記事を、ダイヤモンドオンラインさんに書きました。
未だの方は、是非御一読下さい。(http://diamond.jp/articles/-/89047

 今回の発言を聞いて私は、「トランプさんが大統領になったら、やはりアメリカは覇権国家でなくなる」と確信を強めました。或いは、「トランプさんは、わざと過激な発言をして、『負けたいのかな?』」とすら思いました。

朝鮮半島の現状

 1991年末迄、世界は「資本主義陣営」と「共産主義陣営」に分れて戦っていました。
資本主義陣営のトップはアメリカで、共産主義陣営のトップはソ連。
両陣営の「最前線」は二つありました。
 一つは、ドイツです。資本主義陣営の西ドイツと共産主義陣営の東ドイツに分裂していた。しかし、ドイツは、1990年に再統一されています。
もう一つは、朝鮮半島です。資本主義陣営の韓国と、共産主義陣営の北朝鮮に分れた。
1991年12月、ソ連は崩壊しましたが、朝鮮半島はドイツのように統一されず、未だに分裂したままです。
 現状を見ると、北朝鮮は、「金正恩が我儘で、中国も怒っている」と言われています。しかし、事実として、中国の支援によって北朝鮮は存続している。何故中国は、北朝鮮を支援し続けるのでしょうか?
 韓国を中心に朝鮮半島が統一されると、アメリカの支配下に入ってしまうからです。
すると、北朝鮮と中国の国境にアメリカ軍基地が出来たり、ミサイルを設置されるかも知れない。そうなると、アメリカは、「何時でも北京を火の海にすることが出来る状態」になります。
 韓国の現状はどうでしょうか? アメリカと同盟関係にある韓国。しかし、08年の「100年に1度の大不況」でアメリカは沈み、中国は浮上した。それで、アメリカと中国を天秤に掛ける「二股外交」を展開し始めました。去年迄、「韓国は中国の属国になりつつある」と言われていました。
 ところが、今年になって、かなり変って来ているようです。
1月6日に北朝鮮は、「水爆(?)実験」をした。その後も暴れ続けている。しかし、中国は、全く韓国を守る気が無さそうだ。
それで、韓国は、「やっぱりアメリカに守って貰うしかない」となっている。

 3月7日、米軍と韓国軍の合同演習が始まりました。北朝鮮の動きを牽制するために、「過去最大規模」だそうです。
アメリカは確かに衰退し、影響力は減っています。しかし、韓国の後ろには、世界最強の米軍が控えている。それで北朝鮮も、その後ろにいる中国も動けない。ちゃんと「抑止力」が働き、平和が維持されている訳です。

アメリカ不干渉で、朝鮮半島は中国の支配下に

 トランプさんが大統領になり、 改めて「アメリカは、決して朝鮮半島の戦争には関らない!」と宣言したとしましょう。北朝鮮は、中国と相談し、南進を開始することでしょう。中国は、国際的に非難されるのが嫌で、「人民解放軍」の正規軍は出さないかも知れません。
 しかし、ロシアがウクライナ東部でやっているように、「義勇兵」を送るかも知れません。それも、「何百万人」という単位で。
国際社会が非難したら、「彼等が勝手にやっていることで、私達にはどうすることも出来ない」等と言うことでしょう。何れにしても韓国軍は、北朝鮮軍に負け、事実上中国の支配下に入ります。

南シナ海も中国の支配下に

 「アメリカは動かない」ことを第二次朝鮮戦争で知った中国。次は、南シナ海を全部奪い、「中国の海」にすることでしょう。(フィリピン、台湾、ベトナム、インドネシア等は為す術もありません)
東シナ海は? 日本も、米軍抜きで尖閣を守り切れるか、かなり難しそうです。
 ここ迄書いたことは、「突飛」でも「非常識」でもなく、極めて「普通」の見通しです。トランプさんが、「朝鮮戦争は、勝手にやってくれ!アメリカは関係ない!」というのは、要するに「覇権国家引退宣言」です。
 ところで、アメリカが実際「朝鮮戦争に関らない」ということは有り得るのでしょうか? 勿論有り得ます。前々から書いていますが、「シェール革命」で世界一の産油、産ガス国になったアメリカは、(資源たっぷりな)中東への関心を失っている。結果、アメリカは、イスラエルやサウジアラビアを見捨てている。
 今年1月、サウジアラビアとイランの対立が激化し、両国は「国交断絶状態」になりました。その時、アメリカ政府は、はっきりと「アメリカは仲介をしない!」と宣言しました。
アメリカは、「もう利益がない」と思えば、伝統的な親米国家でも遠慮なく切る。中東で起ったことがアジアで起らないと言えるでしょうか?
 
 何れにしても、共和党最有力候補の言葉です。日本は、トランプさんが大統領になり、
・ 在日米軍を日本から撤退させる。
・ 日本の核保有を認める。
・ 第二次朝鮮戦争が起ってもアメリカは関わらない。
 と言われた時、「どうするのか?」、今からシミュレーションしておくべきでしょう。


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海自潜水艦の話題2件



「じんりゅう」(仁龍、神龍)の同型1番艦「そうりゅう」(蒼龍) クリックして拡大
501_04l「そうりゅう」     画像転載元: (http://find-travel.jp/article/32654


1.海自潜水艦が15年ぶり比寄港=中国けん制、防衛協力強化
    2016/04/03 15:43        時事ドットコム
http://www.sankeibiz.jp/gallery/news/160322/gll1603220701001-n1.htm

 【マニラ時事】 練習航海中の海上自衛隊の潜水艦「おやしお」が3日、フィリピン・ルソン島中部のスービック港に寄港した。海自潜水艦のフィリピン寄港は15年ぶり。初級幹部自衛官の研修と友好親善が目的だが、人工島建設で南シナ海への進出を強める中国を牽制する狙いもあると見られる。

 潜水艦には護衛艦「ありあけ」「せとぎり」が同行し、参加人員は3隻で計約500人。潜水艦を率いる吉野宏昭・1等海佐は「フィリピンは海自にとって非常に重要なパートナーだ」と強調した。6日迄滞在し、護衛艦2隻はベトナム南部のカムラン湾にも立寄る予定。
 日比両国は中国を念頭に防衛協力を強化しており、2月には防衛装備品・技術移転協定を締結。協定に基付き、日本側は海自練習機の貸与を検討している。


2.海自潜水艦「じんりゅう」の性能が羨ましい 韓国は欠陥だらけ、中国はコピー…
       2016.3.22 07:01         Sankei Biz
http://www.sankeibiz.jp/gallery/news/160322/gll1603220701001-n1.htm~n5.htm)
              
 海上自衛隊の潜水艦「じんりゅう」の引渡し式と自衛艦旗授与式が3月7日、兵庫県神戸市の三菱重工神戸造船所で行なわれた。海自最新型「そうりゅう」型の7番艦で、潜水艦の弱点であるシュノーケル(吸排気装置)走行を極限迄減らせる上、他艦とネットワークで連携して戦える新世代の潜水艦だ。(岡田敏彦)

 米国や英国が第二次大戦以降、原子力を動力とし、大陸間弾道弾を搭載した大型の原子力潜水艦を配備する中、日本はディーゼルエンジンを積んだ通常動力型の潜水艦を配備して来た。その特徴は静かさだ。

 原子力を動力とした場合、タービンの回転音等大きな音が発生する。水中で音波探知を“目”として戦う潜水艦にとって、騒音源を抱えるのは敵に位置を知らせることとなり、大きな欠点となる。
米国の原子力潜水艦は高度な技術でこの騒音をかなり減らしているとされる。隠密性が命の潜水艦では、静粛性が重視されるのだ。

 一方、ディーゼルエンジンは酸素を必要とするため、シュノーケルを海面に突出して空気を取入れ、エンジンを動かして充電し、潜行時は圧倒的に作動音の静かな電気モーターで進む。しかし、シュノーケルを海面に突出すことは、敵対潜哨戒機のレーダー等に発見される危険性を伴う。この問題を解決したのが「そうりゅう型」の非大気依存推進(AIP)システムだ。

 AIPは海上自衛隊で1950年代から研究され、燃料電池を使う方式等が検討されたが、そうりゅう型ではスウェーデン海軍が実用化したスターリング機関(高温によるガスの膨張と海水冷却による圧縮を利用)を採用し、国産化して搭載している。

 スピードは5ノット程度と遅いものの連続航行性能は群を抜く。ディーゼル方式との併用により、これ迄数日間だった連続潜水航行期間を3~4週間に迄延ばした。

 もう一つの特徴は「ネットワーク化」だ。各種センサーや兵装等艦内のシステムを光ファイバーによるLAN(統合通信網)で接続し、情報処理を一元化した。そして、このネットワークを艦外へも繋げるシステムも備え、陸上の司令部との情報統合が可能となった。
 かつて第二次大戦でドイツ潜水艦Uボート部隊が繰広げた、複数の潜水艦を集中運用する「群狼作戦」を想起させる、他艦との連携運用が可能となっている。

 この高性能に目を着けたのがオーストラリアだ。現在運用中の豪製「コリンズ級」が当初計画通りの性能が出ず、不具合が続発していることもあり、次期採用の潜水艦では信頼と実績のある他国の潜水艦を導入することを決めている。
 その筆頭候補として「そうりゅう型」が上がっている。製造元の三菱重工等が豪州に提案しているのは、AIPにリチウム電池を採用した「そうりゅう改型」とも呼べるもので、海上自衛隊でも今後「改」が導入される予定だ。

 豪州を含む東南アジア海域の各国では、中国の強引な海洋進出により海軍力増強が課題となっており、「そうりゅう型」は、扱い難く運用経費の嵩む原子力潜水艦を導入出来ない国にとっては羨望の的でもある。

 韓国でも潜水艦を国産しているが、ドイツの潜水艦「214型」をライセンス生産したものだ。2006年に1番艦「孫元一」が進水、これ迄に6隻が完成したとされるが、AIPを装備したとしながら電池の不良で数日しか連続潜水出来ず、スクリューシャフトから基準値を超える騒音が発生する等欠陥だらけで、とても実戦に使えるものではないことが明らかになっている。

 北朝鮮では旧ソ連のロメオ級等を運用しているが何れも骨董(こっとう)品レベルだ。
3月12日には、全長21メートルの潜水艦が行方不明になったと米CNNテレビ(電子版)が報じている。同テレビでは、米政府高官の話として「先週初め、北朝鮮海軍と当該の潜水艦の交信が途絶え、北朝鮮海軍が大掛りな捜索を行なった」と報じており、北潜水艦の“性能”が窺える。

 また、中国の潜水艦は基本的に旧ソ連の潜水艦を模倣したもので、最初の本格的な原子力潜水艦「漢級」は騒音が酷く静粛性等無いに等しいと低評価だったが、近年量産された「商級」は静粛性も向上しており、これを元にした新型も開発中とされる。また通常動力の潜水艦「元級」ではAIPを装備しており、ディーゼルエンジンはドイツ製を使用。3月中旬にはタイへの売却契約が成立する等、侮れない性能を持っているとされる。

 じんりゅうが広島県の呉基地に配備されることで、海上自衛隊の潜水艦戦力は17隻態勢に増強される。防衛省は2021度末迄に22隻態勢とする計画だ。


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トランプ大統領なら日本はどうすべきか?

 やっとダイヤモンド・オンラインに北野氏の記事が出ました。やはり、予想したとおり、トランプ大統領が実現したら、日本は憲法改正を含めて「自立のきっかけ」と捉えるべきという見解です。
但し、日本の核武装は技術的には容易ですが、国際的には問題が多く、結論は先送りと言ったところです。中国・北朝鮮問題の推移如何でしょうね。
 尚、北野氏は言及していませんが、日米関係が弱まれば、替ってロシア、インドとの関係を強化すべきでしょう。このどちらも核兵器を持っていて、しかも経済的には日本の協力が必要な状態にあります。
関連過去記事: トランプ大統領は日本の危機かチャンスか (03/30)


DIAMOND online
トランプ大統領誕生なら米国は覇権国家から転落する
   2016年4月5日           北野幸伯
http://diamond.jp/articles/-/89047~page=4)

 米大統領選で共和党トップを走るトランプが、爆弾発言で日本を困惑させている。様々な問題発言で世界を驚かせ続ける彼は、一体何を考えているのか? そして、彼が大統領になったら、世界と米国はどうなるのだろうか?

「米国は貧しい債務国」 従来と180度違うトランプ式外交プラン

 「日本から米軍を撤退させる可能性がある」、「日本の核兵器保有を容認する」――。トランプの仰天発言が日本を動揺させている。
トランプが「在日米軍撤退」や「日本の核保有容認」に就いて語ったのは、ニューヨーク・タイムズ(電子版)とのインタビューで、3月26日付に掲載された。
 ポイントは3つある。
1.日米安保条約は、米国が攻撃されても、日本は米国を守る義務がない「片務的な取決め」である。
2.日本が米軍駐留費用を大幅に増やさなければ、米軍を撤退させる。
3.日本が北朝鮮等の脅威から自国を守るために、「核保有」を認める。

1.については確かにそのとおりだが、2.と3.に就いては、「飛躍している」気がする。何故こういう結論になるのだろうか?
AFP3月27日から。

 <トランプ氏は、自身は孤立主義者ではないと語る一方、米国は貧しい債務国なのに北大西洋条約機構(NATO)や国連(UN)といった国際機関への資金分担は不相応に多いとの認識を示した。日本や韓国、サウジアラビアといった同盟諸国との関係に就いても、同じように不公平だと述べた。
 トランプ氏は「我々は、知恵が回り抜け目がない手強い人達から、長年見下され、笑われ、搾取されて来た」と述べた。「従って、米国を第一に考えてこれ以上搾取されない形にする。友好関係はあらゆる方面と結ぶが、利用されるのは御免だ」と強調した。>

 米国の現状について、トランプは「貧しい債務国」と考えている。確かに、米国は世界最大の対外債務国家なので「正しい認識」とも言える。この認識を「大前提」に、彼の「外交、軍事プラン」は存在する。トランプが、「変える」と宣言しているのは、日米関係だけではないのだ。
ウォール・ストリート・ジャーナル3月29日付を見てみよう。

 <トランプ氏は他にも、共和党内でこれ迄背信行為と見られていた行動を取っている。最近では、米国にとって最も重要な軍事同盟であり、およそ70年に亘り欧州の安全維持に貢献して来たと言われる北大西洋条約機構(NATO)への米国の寄与に疑問を呈した。
 また、日本と韓国が米軍の駐留経費の負担を増やさない場合、両国での米軍駐留を継続すべきか、両国が米国の核の傘を頼りにし続けるべきかを問題視した。
 一方でペルシャ湾岸国に就いては、過激派組織「イスラム国(IS)」への対応で軍事協力を強化すべきとの声がある中、トランプ氏はほぼ反対の姿勢を示し、サウジアラビアを始めとするアラブ諸国は、ISの脅威への対応で米国に比べて支出が小さ過ぎると批判した。>

 日本、韓国、NATO、サウジアラビア、アラブ諸国――。要するに、トランプは世界中で米国の軍事支出、軍事的関与を減らそうとしている。その理由は、「米国は貧しい債務国」だから。

トランプとゴルバチョフには意外な共通点があった

  「我国は世界中を支援し過ぎだ。我々には、そんな余裕はない。自国のことを第一に考えなければならない」。トランプがこう考えているのは明らかだ。

 ところで、過去にも同じことを考えた男がいた。ソ連最初で最後の大統領ゴルバチョフである。ソ連経済は1970年代、原油価格の高騰で非常に好調だった。ところが、80年代になると原油価格は低迷し、ソ連経済はボロボロになって行く。
 ゴルバチョフは考えた。「ソ連は、東欧の共産国家群を始め、アフリカ、アジア、中南米、つまり全世界の共産国家を支援している。我々には、今迄のような支援を続ける余裕はない」。そして彼は、実際に世界の共産国家への支援を減らし始めた。
 更に、「自国第一主義」が高じ、「東欧の政治には不介入」という方針に転換する。その結果何が起ったか?
・ 1989年、ベルリンの壁が崩れ、ドミノ式に東欧民主革命が広がった。
・ 1990年、資本主義の西ドイツと共産主義の東ドイツが統一した。
・ 1991年末、ソ連自体が崩壊し、15の独立国家が誕生した。

 ゴルバチョフの決断は、冷戦を終らせ、日本にとっての脅威を消滅させた。それは有難いことだが、旧ソ連人にとっては「国を滅ぼした指導者」である。トランプの考えていることは、そんなゴルバチョフと同じなのだ。

 もう一度復習しておこう。トランプの認識は、「米国は貧しい債務国で、世界中の国々から搾取されている」ということ。それで、「日本、韓国、NATO加盟国、サウジアラビア、アラブ諸国の負担を増やさせ、その分米国の支出を減らす。米国は、金の掛かる軍事介入も減らす」。既に見て来たように、これはソ連を滅ぼしたゴルバチョフと同じ方針で、米国の覇権を終らせる道である。

 何故か? 覇権とは何だろう? 辞書を見ると、「覇者としての権力。力を以ってする支配力」とある。「覇権国家」とは、簡単に言えば、「支配する国」という意味である。

 冷戦時代は、「資本主義陣営」の覇権国家・米国と、「共産主義陣営」の覇権国家・ソ連がいた。しかし、ソ連が崩壊したので、米国は世界唯一の覇権国家になった。ところで、「覇権国家」の「支配力」は、どのような方法で維持されるのだろうか? 昔のように、片っ端から「植民地」にして、支配する訳にも行かない。

 では、どうやって?

 1つは、「経済的支援」を通してである。既述のようにソ連は冷戦時代、世界中の共産国家、更に資本主義国家内の共産勢力を支援していた。米国は90年代、ソ連崩壊でボロボロなった新生ロシアを経済支援することで、政治迄コントロールしていた。要するに「金による支配」だ。

 これは一般人にも理解し易いだろう。Aさんの会社の社長は、性格が最悪かも知れない。しかし、Aさんは、社長の言うことを聞いている。何故か? 毎月「給料」を貰っているからだ。そう、Aさんは、社長に「金で支配されている」のだ。

 もう1つの支配力の源泉は、「軍事力」と「安全保障」である。例えば、EU全体の経済規模は米国を凌駕している。しかし、米国はNATOを通して欧州を実質支配している。とは言え、「悪い米国が強制的に欧州を支配している」とも言切れない。NATOは、「対ロシア」の「軍事同盟」だからだ。特に、ソ連時代共産圏にいた、つまりロシア(ソ連)に支配されていた東欧諸国は、NATOの存在を歓迎している。

 日本は世界3位の経済大国である。しかし、日米安保で米国に支配されている。これも二面性があり、日米安保のお蔭で日本はソ連に侵略されず、今は中国の脅威から守られている。

トランプ大統領誕生なら米国の覇権国家転落は決定的

 トランプは、「経済的支援を減らす」。「軍事的関与も減らす」としている。これは、自分から支配力の源泉、つまり覇権を手放すのと同じである。「金も出さない、軍隊も出さない国」の言うことを聞く国があるだろうか? 聞く筈がない。「誰も言うことを聞かない国」を覇権国家と呼べるだろうか? 呼べる筈がない。
つまり、トランプは知ってか知らずか、「米国は覇権国家を止める!」と宣言しているのだ。

 実際にトランプが大統領になり、「有言実行」したら、世界はどうなるのだろう?
先ず、各国は米国の束縛から解放され、自由に動くようになるだろう。欧州は、ロシアと敵対するよりも、和解する道を選ぶ可能性が高い。

 中東はどうだろう? トランプはプーチンに「中東の平和維持」を依頼するかも知れない。あるいは、スンニ派のサウジアラビア・トルコ等と、シーア派のイランとシリア・アサド政権の大戦争が勃発するかも知れない。

 米国に見捨てられた韓国は、走って中国の属国になるだろう。さてこんな中、日本はどうするのだろうか? もう一度、トランプ発言の重要ポイントを見てみよう。

1.日米安保条約は、米国が攻撃されても、日本は米国を守る義務がない「片務的な取決め」である。
2.日本が米軍駐留費用を大幅に増やさなければ、米軍を撤退させる。
3.日本が北朝鮮等の脅威から自国を守るために、「核保有」を認める。

 1.については、安倍内閣が「集団的自衛権行使」を容認することで、「片務的」現状を「双務的」状態にする努力を続けている。(3月29日、安保関連法が施行された) トランプが大統領になれば「憲法改正」も支持してくれるのではないだろうか? 「日本が自分で自国を守れる状態になること」は、「米軍の負担を減らす」ので、米国の「利益」だからだ。

 2.に就いては、「米軍を撤退させる」という言葉に喜んでいる日本国民もいるだろう。日本では近年、「米国が諸悪の根源。米軍が撤退すれば、全てうまく行く論」が流行っている。しかし、「今米軍がいなくなったら、日本はどうやって中国の脅威をかわすのか?」という大問題が残る。

 こう書くと、リベラル系の人は、「今の時代、中国が尖閣を奪いに来ること等有り得ません!」と、自信たっぷりに断言する。そんな人に私は何時も、中国が「日本には尖閣ばかりか、沖縄の領有権もない」と宣言している以下の記事を読んで貰う(記事はこちら)。

 これを読めばわかるように、中国は、明らかに「尖閣」、「沖縄」を狙っている。今、米軍が撤退すれば、中国は比較的容易に、最低でも尖閣、最悪沖縄迄奪ってしまうだろう。

米軍基地、核兵器問題…日本はどう振舞うべきか

 では、どうすれば良いのか? トランプは、「日本が米軍駐留費用を大幅に増やさなければ、米軍を撤退させる」と言っている。つまり、「日本が米軍駐留費用を大幅に増やせば、米軍は止まる」ということだ。日本政府は、今後10年程度をメドに、トランプの要求を呑めば良い。(勿論、法外な要求は交渉で断るべきだが)

 そして、米国からの協力も得て、これから10年程度で「自分の国を自分で守れる体制造り」を進めて行く。準備が出来た段階で、トランプの望み通り米軍に撤退して貰えば良いだろう。結局、日本は、何時迄も米国に依存し続ける訳には行かない。「何時か通らなければならない道」ならば、トランプの脅迫をきっかけに、スタートを切るべきだ。

 3.の「核兵器保有容認」はどう考えるべきだろうか。核兵器は極めて有効な兵器である。北朝鮮のような最貧国でも造れる程安価で、抑止力は抜群だ。米国のような超大国ですら、核保有国・北朝鮮への攻撃を躊躇する。

 とはいえ、「だから核兵器を造れば全てうまく行く」とはならない。日本は「核拡散防止条約」(NPT)に参加している。もし、日本が核兵器を保有したければ、当然NPTから脱退することになる。すると、「既存の世界秩序を壊した」ということで、世界的に孤立することになるだろう。

 中国、ロシア、韓国が強硬に反対するのは確実だ。はっきりとは判らないが、欧州も反対する可能性が高い。トランプ大統領が誕生すれば、米国は「認める」と言うが、そもそも「儲からないから米軍を撤退させる」と言うような男が、真剣に日本を世界から守ってくれるだろうか? と言う訳で、核兵器はあった方が良いが、同時に「世界的に孤立する」、「世界を敵に回す」リスクがあることを決して忘れてはならない。

 ここ迄色々書いて来たが、トランプは未だ大統領ではなく、大統領になれるかも分らない。大統領になっても、優秀なブレーン達が彼を説得し、考えを変えさせるかも知れない。それでも、「米軍が日本から撤退する日」を見据え、シミュレーションを開始することは必要だ。

 そして、トランプが大統領にならなくても、米国は長期的に衰退するトレンドにあり、やがて「米軍がアジアから撤退する日」が来る可能性は極めて高い。ウォール・ストリート・ジャーナル3月29日付で、同紙ワシントン支局長のジェラルド・F・サイブは、トランプだけではなく、他の共和党候補も軒並み「世界への積極的関与を支持していない」事実を書いている。

 そして同氏は、記事を「世界に於ける米国の役割に関しては、共和党がこれ迄主導して来た積極的な関与を支持する候補者はクリントン氏のみとなっている」と締め括った。つまり、米国が「内向き」になっているのは、トランプに限らず「大きなトレンド」なのだ。
よって、好むと好まざるとに拘らず、「日本が自立を迫られる」日は近付いている。


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慰安婦問題、外務省の姿勢変らず

 主相官邸と外務省の間には明らかな齟齬があります。杉山審議官の国連に対する回答も官邸の強い意向で実現したものであり、主相の国会答弁も正しい認識をされています。
しかし、外務省は依然として従来の姿勢を変えていません。外務省の内部には左翼勢力が巣食っているのかも知れません。何れ省内改革のために、新しいトップを送り込む必要があるのではないでしょうか。


慰安婦の事実に踏み込む反論したが…肝心の外務省のHPに載っていないのは何故なのか 
     2016.2.26 07:55             東京基督教大学教授・西岡力 
http://www.sankei.com/column/news/160226/clm1602260005-n1.html~n4.html)

評価出来る外務審議官の説明

 2月16日、ジュネーブの国連女子差別撤廃条約委員会で、杉山晋輔外務審議官が慰安婦問題に関する明確な反論を行なった。

 〈日本政府が発見した資料の中には、軍や官憲による所謂強制連行を確認出来るものはなかった〉
 〈慰安婦が強制連行されたという見方が広く流布された原因は、吉田清治氏が、日本軍の命令で、韓国の済州島で大勢の女性狩りをしたという虚偽の事実を捏造して発表したためだ。これが朝日新聞社により事実であるかのように大きく報道され、日本と韓国の世論のみならず国際社会にも大きな影響を与えた〉
 〈「20万人」という数字も、具体的裏付けがない。朝日新聞は通常の戦時労働に動員された女子挺身隊と慰安婦を誤って混同したことにあると自ら認めている〉
 〈「性奴隷」といった表現は事実に反する〉

 1992年以来、初めて外務省が事実関係に踏み込んだ反論をしたという点で画期的なものだった。その点は肯定的に評価したい。但し、国連の場で吉田証言を引用したクマラスワミ報告への反論をしなかったことは惜しまれる。杉山氏は「誤解だと思われる点は更に発信し、分らせる努力が一層必要だ」と語ったという。しかし、私は強い疑念を抱いている。

 歴史問題に就いては当時の枠組みに於ける事実関係で争わず、現在の価値観から遺憾の意を述べることだけを行なうことが得策だという、20年、30年続いて来た外務省の基本方針には全く変化がないからだ。今回の杉山反論も肝心の外務省のウェブページには掲載されていない。

誹謗中傷の放置が得策?

 外務省が掲載したのは、事実関係に踏込んだ反論は一切入っていない冒頭のステートメントだけだ。又、首相官邸の強い指導で〈「強制連行」は確認出来なかった〉という記述を盛込んだ書面回答も掲載されていない。繰返すが外務省のウェブページの何処を探しても、事実関係に踏込んだ反論は全く出て来ない。

 安倍晋三首相は1月18日の参議院予算委員会で、
 〈正しくない誹謗中傷があることは事実だ。性奴隷、20万人といった事実はない。政府として事実ではないとしっかり示して行く〉
 〈(日韓合意で認めた軍の関与は)衛生管理も含めた管理と設置である〉
 〈日韓請求権協定で解決済みとの立場は変らない〉
 〈戦争犯罪の類いのものを認めた訳ではない〉
 と正論を主張した。

 首相が国会で「誹謗中傷に対して政府として事実ではないと示す」と答弁しているのに、外務省は国際広報で全く取上げていない。

 朝日新聞が吉田清治記事等を取消した後である2014年10月に、外務省は慰安婦問題に関する新しい説明文書(日英)を作成した。驚いたことにそこでは、河野談話で謝罪し、アジア女性基金で償いを行なったとしか書いていない。その文書が今現在も、外務省のウェブページの慰安婦コーナーの先頭に置かれている。

 外務省高官等は国際社会の誹謗中傷を放置することが外交上得策だと今も内心、考えているのではないかと私は疑っている。外務省OB等は以下の如く、慰安婦問題や南京事件で事実に基づく反論を政府が行なうことを否定して、外務省のこれ迄の姿勢を擁護している。

先にゴールポストを動かした日本

 ある外交評論家は、過去の価値基準に基づき過去の事実を評価することは学者に任せるべきであり、外交においては過去の事実を現在の価値基準に基づいて評価しなければならない、という趣旨の発言をしている。

 別の評論家は、事実関係ではなく過去に対する日本人の主観が焦点になっている、と発言し、元大使は、国際社会に過去を反省していないという不信感を植付けるから、慰安婦の狭義の強制性はなかったという主張はすべきでない、と言っている。

 彼等は慰安婦問題で韓国政府がゴールポストを動かして来たと主張する。しかし、外務省が事実関係で争わずに謝罪だけをし続けて来たことで、先に日本がゴールポストを動かしたのだ。

 1992年、宮沢喜一首相が慰安婦問題で8回謝罪した直後に、私は外務省幹部に「権力による強制連行を認めて謝ったのか、貧困の結果、そのようなことをせざるを得なかった女性に人道的に謝ったのか」と質問したが、答えは「これから調べる」だった。国際社会では、謝罪すれば非を認めたことになるし、反論しなければ相手の主張を認めたことになる。

 国家基本問題研究所(櫻井よしこ理事長)は1月に、
(1)「事実関係に踏込んだ体系的歴史認識の国際広報」を担当する専門部署を外務省とは独立した形で設置。
(2)「我国の名誉を守るための特別法」制定。
(3)国際広報における官民協力体制構築-を提言している。
 関係者の真剣な検討を望む。(にしおか つとむ)


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慰安婦問題その後

 現在、韓国は国全体が発狂しています。日本は、先ず中国を倒すことを優先し、然る後、韓国を見殺しにするべきです。この国が犯した誣告の罪は「神の法」(作用・反作用の法則)によって必ず裁かれ、償わさせられるでしょう。共産中国と韓国が消滅すれば、日本国内の左翼は存立基盤の殆んどを失います。彼等に残るのは「国を売った」と言う永遠の汚名だけです。


i RONNA
「ハンタジー」から覚めない韓国人 反日プロパガンダは終わらない
      2016年2月か3月?           (AJCN代表) 山岡鉄秀
http://ironna.jp/article/2938~P=4)
 
それはコリアンファンタジー

 昨年末の慰安婦日韓合意以降、これ迄平和だった豪州ブリスベンでも「水曜デモ」が始まった。日本領事館前に十数人の韓国系住民が立ち、「20万人の女性が性奴隷にされた」と訴えるビラを配っている。そこに我々AJCN(Australia-Japan Community Network)の現地メンバーが近寄り、慰安婦の実態について英語で解説した小冊子を渡しながら話し掛ける。
 「これを読んで下さい。事実に基付いた議論をしませんか?」
翌週、再度話し掛ける。「読んでくれましたか?」
韓国人が答える。「意見が違い過ぎて議論出来ません」
「では、20万人の根拠を教えて下さい」
「証言者の人数が少ないのは、恥ずかしくて人前に出られなかったからです」
「それでは答えになっていませんね。少なくとも、事実に基づいた話がしたいのですが」

  答えはない。何度繰返しても同じことだ。彼等は事実の検証等興味ないし、したくもない。事実の検証等すれば、自分達の目的が果せなくなってしまうからだ。彼らの真の目的は何だろうか?
ストラスフィールド市に於ける慰安婦像設置を巡る攻防の最中、韓国系反日団体のリーダーは韓人会のホームページに高まる感情を書綴った。
 「韓国の歴史は惨めだった。常に諸外国の侵略を受けたが、我々は抗する力もなく、団結も出来なかった。この惨めな歴史故に、我々は敵(日本人)を降伏させ、謝罪させるために戦う。韓国の悲しい歴史は我々の世代で終る。そして、新しい、力強い、何万年も続く歴史が始まるのだ」
 「この土地にも住む、日本人に我々は二度と敗れはしない。日本軍国主義の復活を夢見る安倍晋三に連なる、反省しない日本人を粉砕し、女性の人権侵害の歴史に終止符を打つ。慰安婦として働いた20万人の哀れなうら若き女性達の涙を拭い去るのだ」

 お分り頂けるだろう。韓国人はこう考えていると推察出来る。
・ 国の歴史は悲惨で惨めだった。
・ この責任の一端は、無力で団結出来なかった自分達にもある。
・ 日本に謝罪させることで、惨めな歴史に終止符を打ち、新たな歴史を始めることが出来る。

 このリーダーが訴えている文脈からすれば、韓国の惨めな歴史の原因は日本にだけある訳ではないことが分るし、本人もそのことを認識している。しかし、今、鬱憤をぶつけることが出来、まともに謝ってくれるのは日本だけだから、日本にだけ気持ちをぶつけているのだ。彼等の目的は、長い歴史で積り積った民族的な鬱憤と屈辱を日本にぶつけて晴らすことだ。慰安婦問題は朝日新聞と左翼活動家が与えてくれた絶好の口実に過ぎない。別の韓国人活動家はメディアの取材に答えて言った。「慰安婦像設置は我々にとってのヒーリングプロセスなのです」。

 今年に入って、「鬼郷」という映画の試写会がアメリカで行なわれ、韓国では上映されて人気を博しているという。20万人の韓国人少女達が、日本軍に拉致され、凌辱された挙句、虐殺されたという荒唐無稽な映画だ。朝鮮日報(2月5日)によるとチョ・ジェンレ監督は「少女達は異郷で寂しく死んでしまった。映画ででも故郷に連れて行って上げたいと言う思いが強かった」。「ユダヤ人虐殺のような犯罪の話として見て欲しい」と語ったと言う。

 日本人なら、事実の検証もせずに、自国の少女が外国の軍隊に20万人も拉致され、凌辱された挙句に虐殺された映画を作って、ホロコーストに見立てて感慨に耽るという行為は思いも付かない。この監督と反日団体リーダー、そしてブリスベンのデモ参加者のメンタリティには明確な共通点がある。
・事実の検証には興味がない。
・自国の悲劇の歴史は大げさに言いふらす方が良い。

 反日団体リーダーが自ら語るように、韓国の歴史は常に外国勢力の支配下に置かれた惨めなものだった。今、「被害者の立場」であるからこそ、彼らは初めて世界の表舞台に立てる。そして、「正義を手にした被害者」として日本に対して圧倒的に優位な立場に立てる。被害者であればこそ、歴史上一度も手にしたことがないパワーが手に入るのだ。だから、被害者の数は多ければ多いほど良いし、極限迄に悲惨であることが望ましい。そして、それをナチによるユダヤ人ホロコーストのように、誰も疑義を挟めない歴史的事実に迄昇華させてしまえば、永遠に強い立場を保持出来る。それによってやっと民族のプライドが取戻せると考えるのだ。

 これはもう、民族的ファンタジーの世界である。よく、「韓国文化は恨(はん)の文化」と言うが、当に、「ハン(恨)タジー」の世界と呼べるだろう。今やこの「ハンタジー」が民族の存立基盤なのだから、異議を唱える者は何人と雖も許されない。
 その一例が、「帝国の慰安婦」の中で、「自発的な売春婦」、「日本軍との同志的関係」と記述した朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授の在宅起訴だ。同胞である韓国人学者の実証主義的研究をも弾圧するのである。事実の検証に基づいた議論等する訳がない。事実ではないと知りながらも、「ハンタジー」を死守し、言論弾圧も辞さない。何と悲しい屈折したメンタリティであろうか。惨めな歴史は続いているのだ。

 さて、事実から目を背け、まともな証拠を持たない彼等にとって、今最高の証拠がある。それは元慰安婦達の曖昧な証言ではない。それは日本政府の謝罪だ。日本政府が謝罪したのだから、自分達が立証する責任はない、というロジックを振りかざせる。
 反日議員のマイク・ホンダも同じことを言った。諸外国の政府もメディアもそう解釈した。だから、日韓合意直後に海外メディアは「日本政府が性奴隷を認めて謝罪した」と怒涛のように書きなぐったのだ。そして、日本が謝罪すればする程、韓国人は自信を持つ。自らの反日活動に御墨付が貰え、絶対的正義の側に立てるからだ。
 更に彼等は謝罪を求めながらも、安易に謝る人間を侮蔑する。それゆえ、「自らの過ちを認めた日本人よ、永遠に土下座して謝罪せよ」と益々反日が過激になる。これが、日本が謝れば謝るほど事態が悪化する理由だ。良い加減に学んで欲しい。その上、国庫から金まで出せば、どういう解釈をされるかは自明の理というものだ。

朴大統領を応援するために10億円払う?

 ところが、日本はさっさと韓国に10億円を払ってしまった方が良いと主張する有識者、特に外務省出身者の方々がおられる。その論旨を纏めればこうなる。

 「慰安婦問題をここ迄こじらせたのは(北朝鮮との繋がりがある)挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会)である。挺対協さえ押えられれば、韓国国内の反日はある程度抑えることが出来る。
 そして今、朴大統領が先頭に立って挺対協と世論を説得しようとしている。これは嘗てなかったことである。ここで日本が大使館前に立つ慰安婦像の撤去に拘って合意が潰れれば、挺対協の思う壺だ。ここは静かに朴大統領を応援すべく、速やかに10億円を払ってしまうのが賢明な判断だ」

 僭越ながら異論を申し述べる。
風雲急を告げる朝鮮半島情勢で、米国から「日本との喧嘩を止めて安全保障に協力せよ」と強力な圧力を掛けられた韓国政府に逆らう選択肢はないから、朴大統領も米国の意向に沿うポーズを取らざるを得ない。
 しかし、韓国経済が悪化の一途を辿る中、国内で無為無策と批判されている朴大統領を応援したところで、朴大統領が反日団体や世論を説得し切れる保証は全くない。挺対協さえ抑えれば何とかなるという見立ては甘過ぎる。挺対協は明確な政治的意図を持った団体だが、「ハンタジー」は韓国国民に幅広く共有されているものだからだ。
 高さ6メートルの巨人慰安婦の登場には心底呆れたが、案の定、韓国の学者やメディアから「慰安婦問題が無くなったら困る」と言わんばかりの不満が次々と表明されている。

 更に、韓国外交部は1月20日、一般国民向けに「慰安婦日韓合意Q&A」をウェブサイトで公表している。そこには次のことが明記されている。
・ 不可逆性とは政府レベルに限ったことで、民間の活動は制約されない。
・ 研究及び教育等を通じ未来世代に慰安婦問題の真実を知らせ、再発を防止しようとする努力は最終的、不可逆的とは無関係であり、韓国政府は今後このような努力を継続し、記念館設立も推進して行く。
・ 不可逆的と言う表現は日本が今後、合意を覆したり逆行する言動をしてはならないという意味を内包している。即ち、日本の反論は許さない。

 これは要するに、政府として表立って抗議するのは控えても、日本の反論は許さない一方で反日教育は継続し、民間の反日活動には関与しない、と言っているのである。
 世界中で展開される反日活動の背後に韓国政府がいることは明らかだ。ストラスフィールドで慰安婦像建設を阻止された後、反日団体のスポークスパーソンはメディアの取材に対し「残念な結果だが、次回は韓国政府の更なる支援を取付けて行く」と答えている。この悪しき構図は今後も変らないということだ。韓国政府は既に合意を骨抜きにする布石を打っている。
 そして3月1日、釜山の日本領事館前に新しい慰安婦像が建てられ、除幕式が行なわれた。外務省OBは「(ソウル大使館前の慰安婦像の)撤去は合意が履行され、慰安婦問題が解決したと韓国国民に納得させてから説得して貰う以外ないであろう」と主張していたが、釜山の日本大使館前にこのタイミングで新たな慰安婦像が設置されたことをどう説明するのか?
 韓国政府は「民間が遣ることに政府は干渉出来ない」と繰返すばかりだが、10億円払えばこの国際法違反の建造物を何とかしてくれるのだろうか? それとも、これも「いた仕方ない」のだろうか?

 総合的に考えて、仮令10億円払ったところで、「一時的に韓国政府に(表面的な)自己抑制の理由を与え、米国の歓心を買う」こと位の意味しか持たないだろう。韓国政府は「慰安婦白書」の外国語への翻訳を止めることぐらいはするかも知れないが、大使館前の慰安婦像は残るどころか新設され、民間レベルの反日活動はより過激になるのも野放しのままで、未来の反日活動に繋がる反日教育は継続され、記念館等を利用した反日プロパガンダは続く。
 そうであれば、合意が反故にされるのは時間の問題だ。その一方で、国際社会に於いては、「日本軍は組織的にアジアの少女を拉致、強姦、虐殺した犯罪者集団」という認識が決定的に定着してしまった。このことが反日団体を更に動機付け、中国共産党が戦略的に付込む隙を与えている。

杉山発言から始まった長い道程

 去る2月16日、国連女子差別撤廃委員会における杉山外務審議官の反論は、一応評価出来るものではあった。しかし、一般に報じられていないが、その後のフォローアップ質問で、「もし、慰安婦の問題が無いのであれば、何故韓国との間に合意を形成する必要があったのか?」とゾウ委員に問われた時の杉山審議官の回答は、満足の行くものではなかった。
 日本政府は21世紀に入って15年も経つ今になっても、「謝罪して金を払う」という行為が国際社会でどういう意味を持つか理解出来ていない。だから相手を納得させる説明が出来る訳がない。国際社会ではただの自己矛盾と捉えられる。杉山発言は海外メディアには完全に無視された。

 尤も、外務省は当初、「日韓政府間で不可逆的に解決するという合意がなされました」という簡単な答弁だけ用意していたという。官邸のリーダーシップが無かったら、完全なゲームオーバーになるところだった。
 外務省は「まともに反論したら、日本側から合意を破棄したと解釈されることを恐れた」そうだが、そもそも本当のことを言ったら破綻するような合意をすべきではない。日本政府はゾウ委員の質問に真っ直ぐ答えられなくてはならない。それは、日本政府は何について謝罪し、何について謝罪していないか、その上で何故合意が必要だったかをより明確に論理的に説明することだ。
 先ずは外務省のホームページで始める。そしてその英語は外務省任せにするのではなく、官邸が責任を持って吟味すべきだ。それが出来ないようでは日本は国家の体を為していない。

慰安婦問題が解決する時

 自民党の稲田朋美政調会長が2月18日、ラジオ番組で、「ソウル大使館前の慰安婦像が撤去されない限り、10億円を払うべきではない」という考えを明言した。多くの日本国民がそう感じているだろう。
 日本政府は「大使館前の慰安婦像は違法建築物であり、明確なウイーン条約違反なのだから、合意に含まれているかどうかに拘わらず、撤去されるのが当然だ」というメッセージを全世界に向けて発するべきだ。その上で、こちらからは合意を破棄する素振りは一切見せずに様子を見る。
 「ハンタジー」の圧力に負けて韓国側から破棄することになれば、国際社会の批判は韓国に向い、韓国が恥を掻く。店晒しの侭有名無実化しても構わない。既に韓国は安全保障上、日米に協力せざるを得ないのだ。
 
 もう一度言う。彼等は真実の探求に等興味は無く、和解等求めていない。むしろ、慰安婦問題が無くなってしまったら困ると思っている。釜山の日本大使館前に新設された慰安婦像がそれを証明している。
 従って、慰安婦問題が解決する時、それは、韓国が「この問題で日本を叩いても、もう通用しない、逆にブーメランで自分達がダメージを被る」と悟る時だ。その時になって韓国はやっと「ハンタジー」の夢から覚め始める。そして、朴裕河教授等、まともな学者の学術的な研究が真っ当な評価を受けるようになった時、初めて慰安婦問題が解決する兆しが見えるだろう。

 ゆめゆめ謝罪や金で解決出来ると思ってはいけない。その時が来る迄、日本政府は事実ベースの反論を毅然として続けなくてはならない。杉山発言は20年遅れの始めの一歩に過ぎない。
 これは女性の人権という美名に隠れた悪意との情報戦争だ。10億円払っても何も解決しない。この問題を解決するのは我々日本人の確固たる意志に基づく官民一体のブレない努力だけだ。道は果しなく遠いが、進まなくてはならない。2016年をその第一歩の年にすべきだ。

追記

 この記事が書かれた後の3月7日、国連女子差別撤廃委員会は、日本に対して慰安婦問題を含む最終見解を発表した。「強制性」、「性奴隷」等の表現こそ使われなかったが、慰安婦問題を「第二次大戦中に締約国(日本)の軍隊により遂行された深刻な人権侵害であり被害者に影響を与え続けている」と表現し、昨年末の日韓合意を「被害者を中心に据えたアプローチを採用していない」と批判した上で、元慰安婦への金銭賠償や公式謝罪を含む「完全かつ効果的な賠償」を行なうよう勧告した。
 杉山審議官の説明が完全に無視された内容で、日韓合意すら全く評価されない現実を再認識させた。また、過去長期に亘って反論もせず、ひたすら「既に謝罪した」と逃回った不作為が状況を回復不可能な程に悪化させたことも証明された。これからは方針を180度転換して歩みださなくてはならない。杉山発言は始めの一歩だ。

山岡鉄秀(やまおか・てっしゅう)
 Australia-Japan Community Network(AJCN)代表。1965年東京都生まれ。中央大、ニューサウスウエールズ大大学院卒。2014年豪州ストラスフィールド市において中韓反日団体が仕掛ける慰安婦像設置計画に遭遇。子供を持つ母親等現地日系人を率いてAJCNを結成。「コミュニティの平和と融和の大切さ」を説いて非日系住民の支持を広げ圧倒的劣勢を挽回。2015年8月、同市での「慰安婦像設置」阻止に成功した。


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「駆け付け警護」の限界

 3月29日から安保法が施行されるに伴い、NHK等では、新たに「駆け付け警護」が出来るように報道されていましたが、実際は難しいようです。


  「安保法施行 自衛隊の活動は?」
0330_02_bouei.jpg
画像転載元: (http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2016_0330.html


<駆け付け警護>武装集団に対処せず PKOで政府検討
     2月21日(日)11時15分      毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160221/k00/00e/010/093000c

 政府は、国連平和維持活動(PKO)等に参加している自衛隊による「駆け付け警護」に就いて、救援対象が武装集団に襲われている場合、原則として部隊を出動させない検討に入った。駆け付け警護は安全保障関連法で新たに盛り込まれた活動だが、同法に定めた自衛隊の武器使用基準は相手の殺傷を目的とした「危害射撃」が正当防衛・緊急避難の場合に限られているため、武装集団への対応は難しいと判断した。複数の政府関係者が明らかにした。

 政府は来月の法施行後、南スーダンのPKOに参加している自衛隊部隊の任務への追加を想定しているが、部隊の規模や装備は変更しない方針。他国軍隊や非政府組織(NGO)職員等が武装集団に襲われた場合に関するこれ迄の検討で、「敵を見付けた瞬間に撃たなければならない場合が殆んど。抑制的な武器使用では対処出来ない」(政府関係者)との理由から対応は困難と判断した。原則として、治安維持を担当する他国の歩兵部隊等に任せる方向だ。

 このため、政府は自衛隊が駆け付け警護を実施するケースとして、NGO職員等が現地住民による暴動やデモに巻込まれて身動きが出来なくなった場合等を想定。典型例として、2002年、東ティモールでのPKO活動中に大規模な暴動が発生し、現地在住の日本人から保護を求められた自衛隊が急行し、宿営地迄輸送した事案を念頭に置いている。

 安倍晋三首相は安保関連法の制定過程で駆け付け警護の盛込みに強い意欲を表明。国会審議等で、武装集団に襲撃されたPKO要員等が救援対象になるとの考えを示して来たが、安保関連法施行を前に、現実には対応が困難なことが露呈した形だ。

 南スーダンでは現在、自衛隊の施設部隊約350人が比較的治安の安定している首都ジュバとその周辺で道路建設等を行なっている。駆け付け警護を任務に追加した場合、出動の可否の判断材料を得るため、独自の情報収集と治安維持を担う他国部隊との情報共有を強化する。ただ、暴動やデモの中に武装集団が紛れている場合や、他国の歩兵部隊が出動出来ない場合等も考えられ、実際の判断は難しいものとなりそうだ。【青木純、村尾哲】

 ◇ことば【駆け付け警護】

 PKOや国際機関の要請などに基づく国際平和協力に参加する自衛隊が、自らと同じ目的で活動している他国軍隊やNGO職員等が危険に遭遇し、救援要請を受けた場合に武器を使って助けに行く行為。政府は従来、海外での武器使用は自衛隊員や管理下に入った者を守る場合に限って認めており、駆け付け警護は自らを守る武器使用に当らず、武力の行使に当る恐れがあるとして認めていなかった。


参考記事: 「希典のひとりごとのブログ」
自衛隊に在外邦人救出は出来ない (2016/01/03 21:02)
http://hiroaki1959.at.webry.info/201601/article_3.html


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日月の民草

Author:日月の民草
 ハンドルネーム666です。

五六七のミロクの代から六六六のミロクの世となるぞ。
六六六がマコトのミロクの世であるなれど、六六六では動きないぞ、
六六六は天地人の大和の姿であるなれど、動きがないからそのままでは弥栄せんのぢゃ、
666となり又六六六とならねばならんぞ、新しき世の姿、よく心得よ。
(五十黙示録 第二巻 碧玉之巻 第15帖)

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